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【社長エッセイ】Vol.15 重症心身障害児者認定看護師を更新しなかった理由について

2023.12.27 くるみの社長エッセイ精神科訪問看護とは誠子さんシリーズ

大阪市全域を訪問区域とする『訪問看護ステーションくるみ』の代表、中野誠子が綴る『社長エッセイ』第15弾!

 

最近は暑かったり寒かったりで
今が何月なのかがわからず体が驚いていますが
風邪はひいていない健康体の中野です。
こんにちは。

 

今日は私が
『重症心身障害児者認定看護師を更新しなかった理由』について
お話ししていこうと思います。

 

重症心身障害児者認定看護師は、取得すると5年ごとの更新があります。

更新するには外部講師や看護研究など、
さまざまなことをしていかないといけません。

それが嫌なわけではありませんでした。

それでは、どうして更新しなかったのかをお話ししていきます。

 

一つ目のキッカケは、
認定看護師を取得するまでの研修期間に教育学を学び直したこと。

教育学の講義を受ける中、
私は経験則で自分が伝えたいことを学生や新人さんに伝えているだけ
ということに気がつきました。

 

そのとき一つ疑問が浮かんだのです。

「自分がやっていることは本当に教育なのか」

 

それではダメだと思い、自分でも学んでいくのですが、
一人で学ぶことに限界を感じるようになりました。

そんなとき、尊敬する先輩に相談したところ、
「看護学校で教育について学んでいったらいいんじゃない?」
というアドバイスをいただいたのです。

その言葉に衝撃が走りました。

私には看護学校が「看護師の働く場」という選択肢がなかったのです。

 

看護学校という選択肢もあるということを知り、調べていくと、
どんどん興味が湧いてきて就職することになるのですが……。

「看護教員に転職をしたい」
その気持ちが湧き上がり、抑えきれなかったのが一つの理由です。

 

二つ目はある新人職員さんから言われた一言です。

私が新人教育や学生教育に携わり始めたときのこと。

新人さんと定期的に話をしながら、今の状況把握に努めていました。

そのときその新人さんが「辞めたいんです」と言いました。

確かに最近笑顔も少なくなってきておかしいな、と思っていたので理由を聞くと、
「ここの看護って面白くないんですよね。みなさん業務してますよね」と言われたのです。

ハッとしました。

 

経験年数が上がる中で
「看護ではなく業務をしてしまっていたこと」に気づかないまま
過ごしていた自分に腹が立ちました。

そして、そんな私が認定看護師として続けるかを
迷っていたときにこのエピソードを思い出し、
もっと看護について考えたいと思うようになりました。

なので、看護教員に転職する選択肢を選びました。

 

あの施設でやりたかった看護研究もありますし、
あの場でしか学べないことや経験できないこともたくさんありました。

しかしなぜ私が更新しないことを最終的に決めたかというと、
更新理由の一つに「重症心身障害児者施設に在籍していること」が条件だったからです。

 

ここで働き続けていると、
専門性は上がりますが、自分の視野が狭くなることに気づきました。

視野を広げる方法はたくさんありますが、
不器用な自分は他の場所に身を置くことが一番いいと判断しました。

そのため更新できませんでした。

 

認定看護師を取得してみて思ってことは、
認定看護師を取得したい人の多くに
「利用者さんに看護として還元したい」「現場で看護をしたい」
という思いが大きい人が多いです。

しかし、実際に認定看護師を取ると、
管理者部門に配属となるケースも多くなります。

私はそれが嫌でした。

利用者さんと関わり続けられないなら、継続しても意味がないかなと思うのです。

 

誰のための資格なのかを考えて、
更新条件や現場での認定看護師さんの働き方を考えていくことが
認定看護師を育てて質のいい看護が提供できる環境になると考えています。

今自分の資格は失効してしまいましたが、
今後訪問看護ステーションくるみにはさまざまな資格を持ち、
看護をしたいという思いを持たれているスタッフがきてくれると思います。

そのスタッフの思いを大切にしながら現場で楽しく看護ができ、
その専門性を活用できる環境作りをしていくことが
私の経験を活かすことになると思っています。

裏方でできること、しっかり頑張っていきたいと思います。

 

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