大阪市全域を訪問区域とする『訪問看護ステーションくるみ』の代表、中野誠子が綴る『社長エッセイ』第21弾！

 

少しずつ春が近ついてきたかと思えばまた急に寒くなったりして、気温差にびっくりしながらツッコミ独り言が多くなっている中野です。

今回は『会社を立ち上げる準備をしていたときに抱いた想い』について語っていきたいと思います。

 

「会社を立ち上げよう！」と3人で決めてから、法人設立までの期間は7カ月ほどしかありませんでした。

それまでにやっておきたいことはなんだろう？　と考えたとき、私は「コミュニケーション面をもう一度考え直したい」という思いが湧き上がりました。

私はもともと自分の好きな人としか喋らないようなコミュニケーションをとることがとても苦手な人です。

なので看護学校のときもコミュニケーションについて勉強していると、「これ、私にはできないなぁ」と思い落ち込むことがありました。

 

そんな私です。

自分が会社を立ち上げていくなかで、もっとコミュニケーション面を考え直さないと、と思うようになりました。

そんなとき、以前お世話になった先輩が声をかけてくださり、重症心身障がい児の放課後デイで半年ほどパートとして働かせていただく機会をいただきました。

 

そこではさまざまな子どもたちがいて、さまざまな形のコミュニケーションを積極的にとっていったのですが……そのときに「やっぱり自分は言葉に引っ張られて非言語的コミュニケーションを見落とすことがある」と感じました。

業務がバタバタしている状態であればあるほどその傾向があると思います。

自分の傾向に気づいて悔しい思いになるとともに、そうならないようにするためには自分のこころの余裕が必要だということに気がつきました。

 

今は会社を立ち上げる準備真っ最中。きっとこれからはもっと余裕がなくなっていくだろう。

そんなときはどうしたらいいかな、こうしたらどうだろう……と事前にしっかり考え、心構えはしていたつもりでしたが、実際は思った以上に余裕がなくなっている自分がいてあたふたしています。

でもあのとき、放課後デイで働かせていただいたことで、コミュニケーションの形を再確認し、学び直しができました。

その方が今できる形のコミュニケーションってなんだろう？　ということを常々考えながら関わっていきたいと思います。

 

また、放課後デイで再確認することができた「余裕がない自分がいい影響を及ぼさない」ということ。

それに気づいた頃から、毎日絶対していることがあります。

それは「毎日のリフレクション」です。

自分はどうなりたいのか、利用者さんにどうなってもらいたいのか、そのために何をする、それはできたのか、できなかったのはどうしてか……と、自分を客観視して振り返っています。

これをしていくとマルチタスクが苦手な自分も見えてきます。

そのためタスク管理が必要なのですが、タスク管理のときに自分なりの方法があります。

それは「自分の欠点を活用する」ということです。

 

たとえば、私の欠点の一つに「予定が変わるとイライラしてしまう」というところがあります。

これをどう活用するかというと、
タスクを整理して予定を組み立てる、変わることもあると前もって考えておきながら仕事をする

そうすると突然予定が変わることがあっても、あまりイライラすることなくスムーズに自分のタスクを進めることができるのです。

これまではタスクの整理が苦手だったのだろうと感じています。

 

会社を立ち上げるときはやらないといけないことがたくさんあります。

そのなかでたくさんの壁にぶつかることもあるでしょう。

でも、壁にぶつかるということは、「一旦立ち止まって考えて」と言われている気がするのです。

 

特に私は考えて決めたら猪突猛進タイプです。

こんなことがないと立ち止まりません。
（ちなみに共同代表の濱脇は超がつくほどの慎重タイプです）

焦りながら、止まりながら、あっという間に準備期間が終わりました。

 

何かに挑戦することってワクワクするけど、勇気が必要。

周りも環境の調整をしてくれたり、協力してくれたりしますが、結局は自分で一歩を踏みださないといけません。

そのときに、自分の中にある「私はどうなりたいか」というビジョンとゴールが定まっていると、芯がぶれずにやっていけるんじゃないかなと感じています。

 

周りから何かマイナスなことを言われることもあるかもしれません。

周りの言うことのほうが正しそうに感じるかもしれません。

でもあなたの人生です。

自分でしっかり考えて、考えて、考え抜きましょう。

失敗してもやり直せます。

やらない後悔のほうが深く自分のこころに残ります。

 

でも、そのとき、準備ってとても大事だと改めて感じました。

しっかりと準備をせず始めていたら失敗していたんじゃないかなと思います。

たくさんの想いとともに、たくさんの準備をして、皆さんもその夢に向かって頑張ってください。

自分と向き合い、自分の欠点とも友達になりながら、その欠点さえもうまく活用して、成長していけるようになれれば素敵だなと思います。

まだまだ私も道半ば。

一緒に頑張りましょう。

 

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