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精神科・心療内科に行った方がいい人の基準は?簡易セルフチェックで症状を確認

2024.11.01 精神科訪問看護とは

精神科を受診する判断基準は?

 精神的な不調やストレスを感じるとき、「自分は本当に病院に行くべきなのか」「まだ大丈夫なのではないか」と悩み、受診を躊躇してしまう方は少なくありません。

しかし、心の不調は気づかないうちに深刻化することがあり、我慢を続けているうちに日常生活に大きな支障をきたす場合もあります。

そこで本記事では、「精神科・心療内科に行った方がいい人はどのような人か」という疑問に答えるため、受診の目安となる具体的な症状やセルフチェックシート、受診までの流れなどを詳しく解説していきます。

もし心身の不調が長引いている場合は、ぜひ最後までご覧いただき、少しでも気になる症状があれば早めに専門医に相談してみることをおすすめします。

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精神科や心療内科に行った方がいい人の基準とは

 精神科や心療内科では、うつ病や不安障害、適応障害などの精神的な病気はもちろん、睡眠障害やストレス関連の症状など、「心や精神に関わる問題全般」を扱います。

しかし、どのような状態や症状であれば受診の必要があるのか判断がつきにくいという声も多いでしょう。

医療機関へ足を運ぶべきかどうかの判断には、主に以下の点が基準として挙げられます。

たとえば、仕事や学業、家庭での生活が思うようにいかず、「やる気が出ない」「何をしても楽しくない」「人と会うのが怖い」などの精神的な苦痛や、自律神経系の乱れによる身体症状がみられる場合、精神科や心療内科に相談してみる価値があります。

心の不調は目に見えにくく、自己判断が難しいため、特に症状が2週間以上続く、あるいは急激に悪化したと感じた場合は早めに専門家の意見を聞くことが理想的です。

また、病院へ行くのは「重症になってからでは遅い」という点も忘れてはなりません。ちょっとした異変を感じた段階で受診することが結果的に症状の悪化を防ぐ大切なポイントになります。

 

日常生活に支障がでる場合

精神科や心療内科に行った方がいいと判断する目安として、まず挙げられるのが「日常生活への支障」です。

たとえば、朝起きるのが極端につらくなり、起床時間がズレ込んでしまって仕事や学校に遅刻するようになる、家事をする気力が出ずに部屋が散らかり放題になる、友人や家族と話すのも億劫でコミュニケーションを避けてしまうなど、これまで当たり前にできていたことが困難になった場合は要注意です。

日常生活は私たちが生きるうえでの基本ですが、それが破綻し始めると、さらにストレスや不安が増幅してしまい、気づかないうちに悪循環に陥ることもあります。

 

同じく日常生活への支障という観点から、今度は対人関係や社会的な活動に焦点を当てて考えてみましょう。

これまでは家族や友人との外出やイベントへの参加を楽しめていたのに、突然誘われても面倒くさく感じる、外に出ること自体が億劫になってしまう、あるいは職場や学校での人間関係が急に苦痛に感じられるようになる場合があります。

こうした心理的な変化は、自分で「まだ大丈夫」と思っていても、いつの間にか深刻化しているケースも少なくありません。

社会生活の質が大きく落ち込み、些細な用事でも外出を避けるようになると、孤立感が増し、さらに症状が重くなることが多いです。

「今まで平気だったことが、なぜこんなに苦痛なのだろう」、「自分の甘え」や「一時的な疲れ」で片付けてしまわず、少しでも「いつもと違う」と感じたら、心身の専門家に相談してみるのが早期解決への第一歩となるでしょう。

 

精神科を受診するのはどんなとき?

アルコール依存症

精神科を受診する適切なタイミングは、心の不調に気づいたときです。

気分の変化や不安感、慢性的な疲労感が続く場合は受診を検討しましょう。特にこれらの精神的症状によって、日常生活や社会活動に支障をきたしているのであれば、早めに精神科を受診する必要があります。

対人関係でのトラブルや仕事での困りごとがある場合は、精神科医や専門カウンセラーのアドバイスや介入が役に立つでしょう。自分の感情や思考が抑えきれない状態や、自傷行為または他者への危害を考えるようになったときには、迅速な対応が求められます。

精神科と心療内科の違い

精神科と心療内科は、どちらも心の健康をあつかう分野ですが、多少の違いがあります。症状や悩みに応じて、適切な医療機関を選ぶことが大切です。

この章では、精神科と心療内科の違いを解説します。さらに詳しく知りたい方は、精神科と心療内科の違いは?受診に悩んだときの選び方と訪問看護のメリットを解説!の記事もあわせてお読みください。

精神科

精神科では主に、うつ病、認知症、統合失調症、依存症、自閉スペクトラム症、社交不安症、睡眠障害、発達障害、心的外傷後ストレス症候群(PTSD)など、さまざまな精神疾患に対応しています。これらの疾患は、気持ちや精神状態に影響を与えるだけでなく、身体的な症状としても現れることがあります。

さまざまな症状から診断を確定したあとは、心理療法や薬物療法などの治療を行い、回復を目指します。一般的には、精神疾患の治療を専門的に行う医療機関と覚えておくとよいでしょう。

参照:厚生労働省「こころを専門に診る病院の種別」

心療内科

心療内科は主に、心の健康問題やストレスが要因で起こる症状に焦点を当て、心身における多方面から診察してくれる医療機関です。

精神的負担が原因で起こる体の不調にあわせて、精神的ケアも受けられます。そのため、診療する疾患は、うつ病や適応障害などの精神疾患だけでなく、精神的負担やストレスが原因となる、過敏性腸症候群や頭痛なども対象となるのが特徴的です。

参照:厚生労働省「e-ヘルスネット|心療内科」

 

精神科や心療内科を受診する際に目安となる症状の例

実際に精神科や心療内科を受診するかどうか迷う際に、参考となるのが「代表的な症状の継続期間や程度」です。

ここでは、受診の目安として覚えておきたい症状の例をいくつか挙げます。

もちろん、人によって症状の出方や感じ方は様々ですが、「これに当てはまるな」「似たような状況が続いているな」と感じたら、ぜひ一度専門家に相談してみましょう。

また、複数の症状が併発している場合は、放置しておくと症状がさらに悪化する恐れがあるため、早期の段階でのケアが何よりも大切です。

趣味を楽しめず憂鬱な気持ちが2週間以上続く

 普段は楽しんでいた趣味や娯楽が急につまらなく感じ、意欲が湧かない、何をしても楽しくないという状態が2週間以上続く場合は要注意です。

うつ病などの精神疾患では、「好きだったことへの興味や関心が著しく低下する」というエピソードが典型的に見られます。

また、同時に気持ちが沈んで憂鬱感が強くなり、普段はポジティブに考えられることも悲観的に捉えてしまうことが多くなります。

こうした症状は、ごく短い期間であれば「一時的な気分の落ち込み」とも考えられますが、2週間を超えて持続しているなら一度専門の医師に相談するのが無難です。

夜に眠ることができず頻繁に夜中目が覚める

睡眠障害の一つとして、夜に寝付きが悪い「入眠困難」や、眠りが浅くて何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」が挙げられます。

これらが続くと寝不足に悩まされ、翌日の活動にも影響を及ぼし、仕事や勉強のパフォーマンスが著しく低下する原因となるでしょう。

さらに睡眠不足が慢性化すると、ますます不安やイライラが増し、精神的な不調が悪化するという悪循環に陥ることがあります。

単純な生活リズムの乱れだけでなく、ストレスやメンタル面での問題が背後に存在している場合も多いので、早めの受診が勧められます。

仕事に集中できずミスを連発してしまう

職場や学校での集中力低下やミスの増加は、精神的な疲労やストレスが溜まっていることを示すサインである可能性があります。

たとえば、何度も確認しているのに簡単な書類のミスが直らない、作業効率が急激に低下して思うように業務が進まないなど、普段であれば起こりにくいエラーが頻発するようになると要注意です。

このような状態が長期化すると自己評価が下がり、「自分はダメだ」と追い込まれてしまい、ますますストレスを増幅させます。結果的にさらに集中力が下がり、悪循環を引き起こしてしまうため、早めに対処や相談をすることが重要です。

カウンセリング

消えてしまいたいと考えてしまう

 「消えてしまいたい」「このまま全てから逃げたい」といった思いが頭をよぎるようになったら、決して軽視してはいけません。

これは自殺念慮の初期段階とも言われる深刻なサインであり、そのまま放置すると自傷行為や自殺願望へと発展する恐れがあります。

「死にたい」と思った瞬間に必ずしも危機的状況であるとは限りませんが、その気持ちを抱えること自体がつらいものであり、適切なケアが必要となります。

もしも周囲に相談できる人がいなかったり、家族や友人に言いづらい状況であったとしても、専門家であれば適切な対応を図ってくれます。

一人で抱え込まず、できるだけ早く医療機関や相談機関の扉を叩くようにしましょう。

心の不調から食欲や身体に支障がでている

うつ症状や不安障害などでは、食欲不振や胃痛、頭痛、吐き気といった身体症状が現れることも少なくありません。

なかには、過剰に食べすぎてしまう「過食」へと振り切れてしまうケースもあります。

精神的な問題はしばしば自律神経の乱れを引き起こし、消化器系の不調や慢性的な倦怠感、めまいなど様々な身体症状を伴うことがあるのです。

もし単なる風邪や体調不良とは思えない「原因不明の不調」が続くようであれば、心の状態を疑ってみることも大切。内科などで問題が見つからなかった場合は、心療内科や精神科を検討するのが望ましいでしょう。

精神科・心療内科に行った方がいい人のセルフチェックシート

精神科と心療内科の違いを理解しても、実際にどのような状態が受診の対象となるのかイメージできない方もいるでしょう。

精神科を受診するかどうか迷っている方には、以下のチェックシートが役立つかもしれません。

 

□不安やうつ症状(気分の落ち込みややる気の減退など)が継続している
□毎日の生活に充実感を得られない
□ストレスを過度に感じるときがある
□楽しみを感じられなくなった
□毎日疲労を感じている
□自分でコントロールできない感情や行動がある
□日常生活に支障が出ている
□自分や他者に対する危険な考え(自傷行為や他害行為)がある

 

これらの症状や状態が当てはまる場合、早めに精神科を受診することが大切です。

症状がはっきりと出ていなくても、精神科や心療内科の受診は可能です。いつもと違う様子やつらさを感じたら受診を検討しましょう。早期の診断と治療が、より効果的な結果をもたらします。

家族や周囲の方にいつもと違う様子や、チェックシートに記載されている症状が見られる場合には、精神科の受診を促すことも必要です。
家族などへ精神科の受診を進める流れについては、精神科に家族をどうやって連れて行く?精神疾患の初期対応と訪問看護のメリットも解説!の記事でもまとめています。

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その他のセルフチェックシートで自分を理解しましょう

PTSD

 心や精神に関する問題は、自分自身でも気づきにくく、客観的に判断するのが難しいものです。

しかし、自分がどのような症状を抱えているのかを客観的に把握することは、医師に相談するときの大きな助けとなります。

そのための第一歩として、セルフチェックシートを活用してみるのも一つの方法です。

セルフチェックはあくまでも目安であり、結果によって「即、病気」と断定できるわけではありませんが、「専門家に相談すべきかどうか」を判断する際のヒントになります。

以下では代表的なセルフチェックシートの種類を紹介しますので、気になる方はぜひ試してみてください。

うつ病セルフチェックシート

うつ病セルフチェックシートは、主に「憂鬱な気持ちが続いている」「喜びを感じにくくなった」「集中力が低下している」「眠れない、もしくは眠りすぎてしまう」といった項目について質問形式で自己評価するものが多いです。

数あるチェックシートの中には、質問の合計得点によって軽度・中度・重度を大まかに判定してくれるものもあり、現在の自分の状態を客観的に知る手がかりになります。

もしチェックの結果が高得点だった場合でも、「絶対にうつ病」と決めつけるのではなく、早めに専門家のもとを訪れ、詳細な検査やカウンセリングを受けることを検討しましょう。

適応障害セルフチェックシート

適応障害とは、ストレスの原因がはっきりしているにもかかわらず、それにうまく対処できずに心理的・身体的な症状が現れる状態を指します。

具体的には、仕事の異動や退職、引っ越し、結婚・離婚などの生活環境の変化がきっかけとなり、強い落ち込みや不安感、イライラなどが続くケースが多いです。

適応障害セルフチェックシートでは「最近の大きな環境変化の有無」「その変化に対するストレス度」「症状の持続期間」などを問うものが一般的です。

もしチェック結果で「ストレスが非常に高い」と判断された場合は、そのストレス源から距離を置く方法を考えたり、専門家とともに対処法を模索してみることが重要です。

ストレスセルフチェックシート

ストレスセルフチェックシートは、日常生活や職場環境、対人関係など、多岐にわたるストレス要因を振り返り、自分がどれほどストレスを受けているのかを把握するためのツールです。

心身の不調は、往々にして複数のストレス源が重なり合って発症・悪化します。

単純に仕事が大変だから、家庭環境が複雑だからといった単一原因ではなく、複合的なストレス状態に陥っている場合も珍しくありません。

チェックシートを活用して、現在自分がどれほどのストレス負荷にさらされているのかを見極めることで、問題解決の方向性や必要なサポートを検討しやすくなるでしょう。

睡眠障害セルフチェックシート

睡眠障害セルフチェックシートは、就寝前や夜中の睡眠状況、起床時の気分や疲れの度合いなどを問う形式が一般的です。

夜に十分寝ているつもりでも、朝起きたときに疲労感が抜けない、日中の強い眠気が続く、夜中に何度も目が覚めるといった症状があれば、睡眠障害の可能性を示唆しています。

ストレスやうつ状態がある場合、睡眠の質が大きく低下することがよくあるため、心の不調を見落とさないためにも睡眠トラブルの存在は非常に重要な指標です。

もしチェックの結果「要注意」レベルと判定されたなら、自己流の対処に固執せず、専門家のアドバイスを受けながら原因を探り、改善を図ることをおすすめします。

基本的には迷う前に精神科や心療内科にいくことがおすすめ

心の不調は「いつか良くなるだろう」と放置すると、気づかないうちに大きな問題へと発展してしまうケースが多いです。

ちょっとしたきっかけで改善できる人もいますが、意外と簡単には良くならず、長期間苦しむ方も少なくありません。

そんなとき、受診を先延ばしにすると、後になって「もっと早く行けばよかった」という後悔が生じることが多いのです。

迷ったときは、まず専門家の意見を聞いてみるのが一番の近道になります。

健康診断のように受診をしても問題ない

精神科や心療内科の受診というと、「病気が確定していないと行ってはいけない」というイメージを抱く方もいるかもしれません。

しかし実際は、体の健康診断と同様に「念のため」「これといった症状があるわけではないが、最近なんとなく調子が悪い」という理由だけでも受診して構いません。

むしろ「大きな病気ではなかったので安心できた」という結果につながれば、心的負担の軽減となります。

少しでも不安があるなら、早めに専門家に相談することが、自分を守るための大事なステップです。

症状の重さは自分で判断することができない

 「そこまでひどい症状ではない」「これくらい我慢できる」という思い込みは、実際のところ危険を伴います。

精神的な不調の感じ方は人それぞれ異なり、自分では軽度と思っていても、医師から見れば「すぐに治療が必要な状態」ということも珍しくありません。

また、我慢を続けた結果、症状が深刻化するケースも多いため、自己判断のみで放置するのは大きなリスクを伴います。

専門家に相談すれば、適切な診断やアドバイスを受けられるだけでなく、自分の状態を客観的に知ることができ、必要なケアやサポートを早めに受けることができます。

精神科にいくことは恥ずかしいことではない

 精神科や心療内科に通院していると知られることに抵抗を感じる方も多いでしょう。

しかし、心の病気は誰にでも起こりうるものであり、決して特別なことではありません。

むしろ、近年はストレス社会と言われるように、多くの人が仕事や家庭環境、対人関係などで悩みを抱えている時代です。

適切なタイミングで専門家の手を借りるのは、心身の健康を維持するための当然の手段とも言えます。

また、医療従事者には守秘義務があるため、相談内容や受診状況が外部に漏れることは基本的にありません。

安心して受診できる環境が整っているので、「恥ずかしいから」「周りに知られたくないから」と我慢し続ける必要はないのです。

早期発見をすることで重篤化を防げる

 病気は何事も早期発見・早期治療が重要です。これは心の病気でも同様で、初期段階で適切なケアを行えば、症状の進行を食い止めたり、比較的短期間の治療で回復へ向かうことが期待できます。逆に症状が進行し、うつ病やその他の精神疾患が重症化すると、治療期間も長くなり、日常生活に復帰するまでのハードルが高くなるリスクが生じます。特に、適応障害などはストレス源への対処を早めに行えれば、回復も早いとされます。「自分でなんとかできるだろう」という思い込みを捨て、気になる症状がある場合は早めの受診を心がけましょう。

精神科を受診するまでの5つの流れ

 実際に精神科や心療内科を受診するとなると、「どのような流れで治療が進むのか」が気になる方もいるでしょう。大まかに言えば、問診と検査を経て診断が確定し、それに応じて治療方針が決まっていきます。以下では、初診時から治療後のサポートまでの一般的な流れを5つのステップに分けて解説します。医療機関によって多少の違いはあるものの、大枠としての理解に役立ててください。

1.問診と初期評価

 初めての受診時には、医師やカウンセラーが現在の状況や困っている症状、過去の病歴、生活習慣などを詳しくヒアリングします。これが問診と初期評価です。ここでできるだけ率直に症状を伝えることが、正確な診断につながる重要なポイントになります。とくに、「いつ頃からその症状が始まったのか」「どのような場面で強く感じるのか」「家族には同様の症状を抱えている人がいるか」などの情報は診断に大きく影響します。恥ずかしい、言いにくいと感じることがあっても、医療従事者には守秘義務があるので、安心して話しましょう。

2.症状の検査と診断

 問診の結果から必要と判断された場合、心理検査や血液検査、脳の画像検査など、各種検査が行われることがあります。たとえば、うつ病の疑いがある場合は心理検査や質問票を用いて、抑うつ度合いや思考パターンなどを確認するケースが多いです。また、身体的原因の可能性(甲状腺機能の異常など)を除外するために血液検査をすることもあります。これらの検査結果を総合的に判断し、医師が最終的な診断を下します。診断名を聞くとショックを受けることもありますが、診断が確定することで具体的な治療方針を立てやすくなるというメリットがあります。

3.治療プランの立案

診断が確定すると、治療プランの方針が決められます。治療には薬物療法、カウンセリング(心理療法)、生活習慣の改善指導など、さまざまな方法が組み合わされることが一般的です。

うつ病の場合は抗うつ薬や抗不安薬が処方される場合が多く、睡眠障害が強い場合は睡眠薬が追加されることもあるでしょう。

カウンセリングでは、認知行動療法をはじめとする心理的アプローチによって、思考の癖を見直したりストレスへの対処法を身につけたりします。

治療プランは個々の症状や生活背景に合わせてカスタマイズされるため、医師やカウンセラーとのコミュニケーションが非常に大切です。

4.治療の実施とフォローアップ

 立てられた治療プランに基づき、実際の治療が始まります。

薬物療法の場合は、副作用のリスクも考慮しながら薬の種類や量を調整していき、必要に応じて通院のたびに見直しが行われます。

カウンセリングでは、定期的にセッションを行い、悩みや日常の出来事を振り返りながら、問題解決に向けて取り組んでいきます。

治療の効果をすぐに実感できる場合もあれば、数ヶ月かかる場合もあるので、焦らずに医師やカウンセラーと二人三脚で進めましょう。

途中で症状が変化したり、新たな問題が見つかったりすることもあるので、その都度フォローアップを受けながら治療を続けることが大切です。

5.治療後のサポートとカウンセリング

症状が落ち着いてきたら、治療を終了するかどうかを医師と相談する段階に入ります。

完治をめざす治療はもちろんですが、再発防止のためにしばらく薬物療法を継続するケースや、カウンセリングの頻度を減らしながらフォローアップを継続するケースもあります。

また、職場復帰や社会復帰に向けてリハビリを行う場合もあるでしょう。

治療終了後であっても、何か不安要素があればすぐに相談できる体制を確保しておくことが大切です。

一度良くなったように見えても、ストレスが再びかかった際に症状が再燃することも考えられるので、アフターケアの重要性も忘れずに認識しておきましょう。

精神科に受診して治療が開始となったあとに、「なかなか通院できない」「日常生活での不安が大きい」などの悩みがある場合には、自宅で支援を受けられる精神科訪問看護の利用も選択肢のひとつです。

精神科訪問看護の利用方法については、精神科の訪問看護を受けるには?対象者と利用の流れを解説!の記事をお読みください。

 

少しでも早く精神的な悩みを解消するなら一度受診をしましょう

もし自分の中で「これはちょっとおかしいかもしれない」「最近どうも気分が沈みがちで、何をしても楽しく感じない」といった状況が続いているのであれば、迷わず精神科や心療内科を受診してみることをおすすめします。

私たちは身体の不調には敏感に反応する一方、心の不調にはどうしても後回しになりがちです。

しかし、心の健康も身体の健康と同じくらい重要であり、状態が悪化する前に専門家の力を借りることが大切です。

受診は決して大袈裟なことではなく、むしろ自分の人生をより良くするための大事なアクションです。

恥ずかしいという気持ちや、周囲の目を気にしてしまう気持ちはあるかもしれませんが、適切なタイミングで必要なサポートを受けることで、スムーズに回復へと向かう可能性も高まります。

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精神科や心療内科にいくべきか悩んでいる方によくある質問

最後に、精神科や心療内科への受診を検討している方からよく寄せられる質問を取り上げ、その疑問にお答えします。

周囲に相談しにくい内容もあるかもしれませんが、疑問や不安を解消しておくことで受診へのハードルを下げることができます。

以下のQ&Aを参考にしながら、自分に合った形で受診を検討してみてください。

精神科や心療内科に行ってはいけない人はいますか?

基本的には「精神科や心療内科に行ってはいけない人」はいません。強いて言えば、まったく症状がなく健康そのもので、生活に何の支障も感じていない人が頻繁に通院する必要はないというだけです。多少の不調を感じているのであれば、受診してはいけないという決まりはありません。むしろ、予防的な観点から受診するケースも珍しくなく、早期に専門家の意見を聞くことは非常に有効な手段です。また、周囲が「大したことないよ」と言っていても、自分が辛さを感じているなら遠慮なく相談して構いません。医師やカウンセラーは、症状の軽重に関わらず丁寧に対応してくれます。

精神科と心療内科の違いは?

精神科と心療内科は、いずれも心の不調を扱う診療科ですが、厳密には扱う範囲や主な対象が若干異なります。精神科は、うつ病や不安障害、統合失調症、双極性障害、摂食障害など、主に「精神疾患」と呼ばれる病気の治療を専門としています。一方、心療内科は、身体症状に現れる原因不明の不調や、自律神経の乱れによる諸症状(頭痛、胃腸障害、めまいなど)の診断と治療を中心に行う傾向があります。ただし、実際には医療機関によって対応範囲が重なることも多いため、どちらにかかればよいか迷うときは、病院やクリニックのホームページや問い合わせ窓口で相談してみましょう。

受診にはどのくらいの費用がかかりますか?

受診の費用は、保険診療の場合、初診料や検査費、薬代を含めて数千円程度が一般的です。具体的には、初診時に3割負担で2,000~3,000円程度(薬代や検査費は別途)かかるケースが多く、再診時は1,000円~2,000円前後になることが多いです。もちろん、検査内容によっては費用が変動する可能性があります。また、カウンセリングを専門に行う心理士によるセッションは、保険が適用されない場合もあり、30分~1時間で5,000円~10,000円程度の自己負担が必要になることもあります。ただし、クリニックによっては保険診療の範囲内でカウンセリングを受けられる場合もあるため、費用面が不安な方は事前に問い合わせてみるのがおすすめです。

心の不調は決して他人事ではなく、誰にでも起こりうるものです。自分では気づかないうちに症状が進行していることもあり、日常生活に支障が出てから初めて「こんなに辛い状態だったのか」と気づく人も少なくありません。もしこの記事を読んで、当てはまる症状や気になる点があると感じたら、ぜひ早めのタイミングで専門家のもとを訪れてみてください。あなた自身の心と体を守るために、適切なサポートを得ることは決して恥ずかしいことでも、大げさなことでもありません。一人で抱え込まず、周囲や医療機関を頼りながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう。

 

どんなときに精神科行けばいいのか迷ったらまずは受診しよう

どんなときに精神科を受診するか迷ったら、まずは精神科と心療内科の違いを理解し、自身の症状や悩みに合った医療機関を選ぶことが大切です。

精神科の受診は、決して弱さの表れではありません。

心の健康は身体の健康と同じくらい重要であり、専門家のアドバイスを受けることで、回復への一歩を踏み出せるでしょう。

精神科訪問看護の利用を検討している方は、『訪問看護ステーションくるみ』をぜひご利用ください。

利用者さまとその家族にあわせたサポートを提供いたします。疑問点がある方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

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