統合失調症の方の中には、日中の多くの時間を寝て過ごす方もいます。
強い眠気から日常生活に支障が出るケースもあるため、正しく対処することが大切です。
この記事では、統合失調症の方が寝てばかりいる理由を解説します。
眠気への対処法も紹介するので、興味のある方はご覧ください。
統合失調症の人が寝てばかりいる理由
統合失調症の方は睡眠時間や寝床で過ごす時間が長くなります。
日本人の平均睡眠時間は6~7時間の割合が多いと報告されていますが、統合失調症の方はより長い時間を寝床の上で過ごすようです。
この章では、統合失調症の方が眠りすぎてしまう原因を詳しくみていきましょう。
心身が疲れやすいから
統合失調症を発症すると疲れやすくなるため、睡眠時間が長くなります。
幻覚に悩まされたり、他人に追い詰められるように感じたりすることで、精神的に疲れてしまうのが原因です。
また、食欲が減少する場合もあり、体力が低下する方もいます。
睡眠時間や寝床で過ごす時間が長い場合は、体のだるさや心の疲れを感じているかもしれません。
睡眠障害が出現しているから
精神疾患になると睡眠障害が出現し、日中眠り続けてしまう場合があります。
統合失調症でも夜間に眠れず睡眠不足になり、日中眠くなる方も珍しくありません。
また、日中に過度の眠気を感じる「過眠症」になり、1日のほとんどを眠って過ごしてしまう方もいます。
さらに、ほかの精神疾患が原因で睡眠障害が生じているケースもあります。
精神科で検査を受け、統合失調症やほかの精神病から睡眠障害が生じていないか調べましょう。
抗精神病薬の副作用が出ているから
抗精神病薬には眠気を感じる副作用を持つ種類のものがあります。
精神病薬の種類や服用量などによっては、日中に強い眠気が出現するため、服用中は注意が必要です。
また、睡眠導入剤の使用中や、薬の服用をやめたときの離脱症状でも、日中に眠気を感じるケースがあります。
処方された薬は正しく服用し、それでも強い眠気を感じる場合には、医師へ薬の調整を相談しましょう。
参照:MSDマニュアル/抗精神病薬
参照:厚生労働省/睡眠障害について
統合失調症の人が疲れやすく眠気を感じやすいのはなぜ?
統合失調症の人は緊張しやすく、不安やストレスを感じやすいことから、人より疲れを感じやすくなります。
音や光、人の視線や声色などに敏感になり、刺激を受け取りやすくなってしまうことが原因です。
また、頭の中や耳元で常に幻聴が聞こえたり、被害妄想から社会へ怯えたりすることも、疲れやすくなる原因の1つです。
外に出て人に会うだけでも疲れてしまうため、仕事や学校から帰るとすぐに眠ってしまう方もいるでしょう。
自分の症状や体力を見極め、睡眠時間が長くなることを見越して生活することが大切です。
さらに、周囲の人に疲れやすさと眠くなることを理解してもらい、ストレスや不安を抱えずに生活できる環境をつくりましょう。
参照:厚生労働省/精神障害(精神疾患)の特性(代表例)
関連記事:統合失調症の初期症状とは?経過や悪化防止方法も解説
統合失調症で寝てばかりいるときの対処法
この章では、統合失調症が原因で寝てばかりいるときの対処法を解説します。
生活リズムを整える
生活リズムを整えることで、睡眠時間をコントロールできる場合があります。
夜に熟睡できるよう、日中の活動量を増やすことや、体内時計を調整することが大切です。
起床時間を統一する、日中に日光を浴びるなど、生活リズムや生活習慣を整えてみましょう。
医療機関で相談する
精神科や心療内科を受診し、治療でコントロールすることも重要です。
抗精神病薬の種類や服用量など、症状や体質に合わせた処方を受けましょう。
また、精神療法やカウンセリングなどの専門的な治療も、症状の緩和と睡眠時間の調整に繋がります。
訪問看護を利用する
自力で生活リズムを調整するのが難しい方や、薬を正しく服用できない方は、訪問看護でサポートを受けることも手段の1つです。
訪問看護では、日常生活のサポートやアドバイスや服薬の管理など、統合失調症に特化したケアを受けられます。
生活リズムを整えられない方、服薬が原因で眠気を感じている方は、訪問看護の利用も検討してみましょう。
統合失調症で寝てばかりいるなら生活リズムを改善しよう
統合失調症では、疲れやすさや服薬など、さまざまな原因から寝すぎてしまう場合があります。
日常生活に支障が出るケースもあるため、服薬の調整や日常生活への支援を受け対策しましょう。
自力で眠気をコントロールできない場合は、訪問看護を利用することも手段の1つです。
『訪問看護ステーションくるみ』では、統合失調症の方に対する個別のケアを提供しています。
日中寝てばかりいることにお悩みの場合は、お気軽に『くるみ』へご相談ください。
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