【CEOエッセイ】Vol.030 退職代行がいらない職場をつくる。くるみの人事スタンスについて
2025.06.16こんにちは。株式会社Make CareのCEOであり、訪問看護ステーションくるみでマーケティングを担当している石森寛隆です。
XではHEROと名乗っていますので、もしよろしければフォローください。
さて、今回のコラムでは、くるみの人事方針のひとつである「退職の自由を尊重する姿勢」について、少し丁寧にお伝えしようと思います。
前回、【CEOエッセイ】Vol.029「辞めたくならない職場」を本気でつくる。訪問看護ステーションくるみの働く環境と制度まとめ(2025年6月版)と言うコラムでくるみの人事制度について綴ったのですが、それのスピンオフ的に読んでいただければと思います。
大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象
“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」
退職は「悪」じゃない。
世の中には、「辞める」という行為に対して、どこかしら“裏切り”や“マイナス”の感情を乗せてしまう風潮があります。
ましてや福祉・医療・介護といった現場では、「利用者に迷惑がかかるから」「職場に負担が出るから」といった理由で、退職の意思を伝えにくい空気が漂うこともあるでしょう。
でも、僕たちはそうは考えていません。
退職は、その人の人生にとって自然なステップであって、後ろめたさを感じるようなものではない。
転職、休職、介護、出産、引っ越し、スキルアップ――
理由が何であれ、そこに「その人なりの人生の選択」がある限り、僕たちはそれを最大限、尊重します。
「お願いベース」で2ヶ月前には伝えてもらえたら。
もちろん、訪問看護という事業の性質上、突然の退職があれば、利用者様やチームの業務に影響が出ることもあります。
だから、お願いベースではありますが、「できれば2ヶ月前までに退職の意思を伝えてもらえるとありがたい」という方針にしています。
ただし、これは命令ではなくお願いです。
のっぴきならない事情があるなら、もちろん個別にご相談に乗ります。
大事なのは、「誰にとっても不幸のないやりとり」をすること。
僕たちは、退職にまつわる感情の軋轢を、制度や対話で和らげていきたいと考えています。
面談は、中立の立場で。手続きは粛々と。
退職に際しての面談は、普段現場には関わらないCHRO(最高人事責任者)の天谷さんが担当します。
現場との直接的な利害関係がないからこそ、中立の立場で、安心して話ができる。
それが私たちの仕組みのひとつです。
また、退職の事務手続きは事務スタッフ主導で進められ、特別な干渉や制裁的対応は一切ありません。
「無理に引き止める」「圧をかける」などという発想自体が、私たちのカルチャーに存在しません。
「辞める権利」に、コストなんていらない。
くるみでは、これまで退職代行を使って辞めた方はゼロです。
それは私たちの誇りのひとつでもあります。
退職代行サービスが悪いとは思いません。
けれど、本来は不要なはずの“第三者”を挟まなければならない状況というのは、
組織の在り方として、どこかが間違っていると私は思います。
辞めたいと思ったら、Slackでも、電話でも、LINEでも、口頭でも構いません。
その一言に対して、過度な圧力をかけたり、引き留めを行うような文化はありません。
「去り方」が整っていれば、「戻り方」も開かれる。
人は、いま一緒に働いている人とだけ、これから関わるとは限りません。
訪問看護の世界は思った以上に狭く、退職した方とまた別の場面で出会う可能性もある。
あるいは、「やっぱりまた、くるみで働きたい」と思ってくれる日が来るかもしれません。
そうした未来を閉ざしてしまうような、辞める人に対する“冷たい態度”や“不合理な制度”を、私たちは絶対に採りません。
だからこそ、去る人に対しても、感謝とリスペクトをもって送り出すことを、全社のスタンスとして定めています。
精査して迎え、過度に追わずに見送る。
私たちは、「誰でもウェルカム」な採用はしていません。
採用においては対話を重ね、その人がくるみに合うか、くるみがその人に合うかを慎重に見ています。
だからこそ、「辞めたい」と言われたときは、その理由をしっかりと聞きます。
そして必要に応じて「こんな働き方もあるよ」「こういう制度変更もできるかもしれません」と提案することもあります。
けれど、それ以上の強い引き留めはしません。
“精査して迎え、過度に追わずに見送る”
これが、くるみの基本姿勢です。
最後に──「辞めてもいいよ」は、「また来てもいいよ」でもある。
退職の自由を尊重するというのは、
「どうぞ勝手に辞めてください」と突き放すことではありません。
むしろそれは、「ここで過ごした日々に誇りをもって、また必要になったら戻っておいで」という、
組織としての“信頼の証”だと思っています。
最後の日まで、笑顔でいられる。
それは、最初の一歩を踏み出す人にとっても、組織にとっても、
とても大きな価値のあることです。
私たちは、これからも「辞め方」を丁寧にする組織であり続けたいと思っています。
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スタッフの皆さんへ
退職に関するご質問・ご相談は、リーダー、サブリーダー、あるいは誠子さん、ハムさん、僕でも構いません。気軽にSlack・LINE・電話・メールいずれの手段でも構いませんのでお声がけください。
退職にまつわる不安が、少しでも軽くなることを願っています。
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