統合失調症の友達と付き合っていると『疲れる』と感じる方もいるでしょう。
幻覚や幻聴、さまざまな陰性症状を持つ友達とは、適切な距離感や上手な付き合い方を心掛け、疲れないようにしながら関わっていくのがポイントです。
この記事では、統合失調症の友達に疲れないようにするための上手な付き合い方や、困った時の対処法を解説します。
統合失調症の友達に「疲れる」と感じる理由
統合失調症の方は、さまざまな症状や特性を持っているため、友達として付き合っていく中で疲れを感じる瞬間もあるでしょう。
この章では、統合失調症の友達に対して疲れを感じる理由を解説します。
コミュニケーションに苦労する場合があるから
統合失調症の友達とは、コミュニケーションをうまく図れないケースがあり、疲れを感じる可能性があります。
その原因は、妄想や幻覚などの陽性症状、感情や口数が乏しくなる陰性症状が出現し、会話に支障が生じる場合があるためです。
何もない場所に向けて喋りかけたり、突拍子もない言動が見られたりなど、円滑にコミュニケーションがとれないケースが続くと疲れてしまう場合があるでしょう。
急な連絡や予定の変更をされる場合があるから
統合失調症の方の中には、友達に頻繁に連絡をしてしまったり、予定を急遽変更・キャンセルしたりする方もいるため「振り回されている」と疲れを感じる場合もあるかもしれません。
背景として、統合失調症の症状から正常な判断ができなくなっている、治療薬の副作用で体調が優れず、急遽予定をキャンセルするなどの理由が考えられます。
統合失調症の友達に疲れる場合の付き合い方
統合失調症の友達に疲れないためには、距離感や接し方などを理解し「上手に付き合う」のがポイントです。
統合失調症の友達との付き合い方のポイントを見ていきましょう。
適切な距離感で接する
友達との関わり方に疲れないようにするためには、適切な距離感を保つのがポイントです。
相談に乗る際に親身になりすぎたり、支えることに力を入れすぎたりしてしまうと、疲れてしまう原因になります。
あくまでも友達の距離感を保ち、近すぎない距離感で接するよう気を付けましょう。
可能な範囲でサポートする
友達としてサポートする場合、可能な範囲でサポートするよう心掛けましょう。
たとえば、学校や職場での服薬を手伝う、勉強や仕事をする場所の環境整備をするなど、無理なくできるサポートを心掛けましょう。
自分を追い詰めないようにする
統合失調症の友達と関わる際に気を付けるべきなのが「自分を追い詰めないようにする」点です。
友達を支えることに気を負い過ぎてしまい、自分の心が負担を受けてしまうケースもあります。
悩んだ場合は、自分の時間を大切にしたりカウンセリングを受けたりして、心の健康を維持しましょう。
統合失調症の友達に疲れるときの対処法
統合失調症の友達に疲れる場合の対処法を紹介します。
統合失調症の理解を深める
統合失調症について勉強し、理解を深めると、疲れずに友達と関われる可能性があります。
統合失調症の複雑な症状や特性を理解できれば、適切な距離感や接し方を身に付けられるでしょう。
統合失調症について勉強したい場合は、厚生労働省のウェブサイトなどを見るのがおすすめです。
また、当サイトでも、統合失調症についてまとめた記事があるため、ぜひ参考にしてください。
参照:厚生労働省/統合失調症
参照:厚生労働省/精神障がい者と家族に役立つ社会資源ハンドブック
関連記事:統合失調症とは?妄想の種類や症状が出ているサインを解説
専門家のサポートを勧める
統合失調症の専門家からサポートを受けるのも、疲れずに関わるポイントです。
たとえば保健所や精神保健福祉センター、こころの健康相談統一ダイヤルなどの窓口に相談し、関わり方についてアドバイスを受けるとよいでしょう。
また、友達に訪問看護の利用を勧めるのも手段の1つです。
訪問看護では、看護師の方から症状の管理や服薬のサポートを受けられるため、友達として支える負担を減らせる可能性があります。
利用を開始するには精神科医から診断を受ける必要がありますが、可能であれば訪問看護の利用を進めてみるのもよいでしょう。
統合失調症の友達とは疲れない関わり方を心掛けよう
統合失調症の友達と関わる場合、症状に振り回され「疲れる」と感じるケースもあります。
適切な距離感で接するようにする、医師や専門家のサポートを受けるなどして、自分の心の健康を維持しながら上手に付き合いましょう。
『訪問看護ステーションくるみ』では、統合失調症の方のサポートや、関わり方に対するアドバイスを提供しています。
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