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【CEOコラム】Vol.045 精神科訪問看護 × Webマーケティング、その本質をすべて公開します

2025.09.11 HEROさんシリーズくるみの社長エッセイ

こんにちは。株式会社Make Careの代表取締役CEOであり、訪問看護ステーションくるみでマーケティングを担当している石森寛隆です。XではHEROと名乗っていますので、もしよろしければフォローください。

「資料を作っただけ」のはずが、伝えたくなるほどの手応えがあった。

先日、『ナースのチカラ』という漫画を描かれている広田奈都美先生が、くるみに取材に来てくれました。
取材テーマは「精神科訪問看護のリアル」。
その中で、先生にお見せするために、くるみのWeb集患に関する取り組みを資料としてまとめました。

本当にシンプルに、「こういうことをやってます」という説明用の資料として作ったはずが
いざ完成してみると、想像以上にいい出来だったんです。
(自画自賛www)

もちろん「デザインがカッコいい」みたいな話ではありません。
数字、戦略、使っているツール、コンテンツの考え方、メディア戦略、SEO運用体制、将来構想。
それらが一つにまとまったこの資料は、改めて自分たちのやってきた積み重ねが“体系”になっていたことを確認できる、そんな内容になりました。

だからこそ、単に広田先生への説明資料としてだけではなく、「精神科訪問看護 × Webマーケティングのひとつのモデル」として、全国の仲間たちに届けたいと思いました。

今回のコラムでは、その資料をベースにしながら、くるみがここまでWeb集患で成果を出せた理由、そしてこれから目指している未来について語っていきたいと思います。

PDFも本文の最後に添付していますので、「とにかく中身が見たい!」という方はそちらからでもご覧ください。

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

第1章:くるみのWeb実績 ― データで見る“圧倒的成果”

訪問看護ステーションくるみは、2022年11月に大阪で開業しました。
開業からまだ3年も経っていないこのステーションが、なぜこれほどまでにWeb経由での集患に成功しているのか。
まずはその「事実」からお見せします。

📊 月間アクセス数:27,000件(うちSEO流入24,000件)

まず注目してほしいのが、くるみのWebサイトへの月間アクセス数が27,000件に到達しているということ。
そしてそのうちの約89%にあたる24,000件が、SEO(検索エンジン経由)からの流入です。

これは“広告ではない”、つまり自然検索で訪れた人がこれだけいるという事実を意味します。

Googleに「精神科 訪問看護 大阪」「統合失調症 訪問看護 大阪」などと検索した人が、自然とくるみのサイトにたどり着き、しっかりと情報を読み、問い合わせに至っているのです。

📩 月間問い合わせ数:10件以上(うち成約率70%超)

Webからの問い合わせ数は月に10件以上。
そして驚くべきは、その70%以上が成約につながっているという点です。

もちろん、問い合わせの全てが訪問看護契約になるわけではありません。
ですが、看護の支援を必要としている方(あるいはそのご家族)が、具体的な悩みを持ってWeb検索し、「ここなら」と思って問い合わせしてくれる。

そういった問い合わせは“温度が高い”ので、対応のスピードと内容次第で高確率でご契約につながります。

この流れを生んでいるのが、くるみのキーワード選定とUX設計なんです。(詳細は後述)

💰 月間売上:2,000万円、利用者数:290名

現在、くるみの月間売上は2,000万円を超え、登録利用者は290名に到達しています。
この数字もまた、Web経由の反響が少なからず支えている結果です。

特に注目してほしいのは、開業からわずか2年10ヶ月でこの規模に達しているということ。

業界的には、ここまでのスピード感で200人台後半の利用者を単独の事業所で獲得するのは、かなり異例だと思います。

さらに言えば、くるみは精神科訪問看護に強みを持つ事業所。
対象が限定されているにもかかわらず、これだけの反響を得られている背景には、「届けたい人に届く情報設計」があるのです。
(逆を言えば、対象を絞ったからこその成果とも言えます。)

🏆 業界平均との比較で見る「異次元ぶり」

正直なところ、どこの訪問看護ステーションに聞いても、Web経由での新規利用者からの問い合わせは「月に0〜2件」程度。
「集患のためにWeb戦略を展開している事業所は、ほとんど存在しない」と言っても、決して過言ではありません。

そんな中、くるみではWebからの問い合わせが、月に平均して10件以上。
しかもその70%以上が成約に繋がっているという実績があります。

この反響を生み出している理由は明確です。
くるみは、「とにかくアクセス数を増やす」といった一般的な施策ではなく、“成約に繋がるアクセス”をどう集めるかという点に徹底的にフォーカスしてきました。

ここには、多くのWeb制作会社やSEO業者が見落としがちな、“成約志向”のマーケティング視点が詰まっています。
つまり、「検索される」だけでは意味がない。
「見られたうえで、“問い合わせしたくなる”」という導線設計とコンテンツ設計がセットで必要なのです。

第2章:アクセスより“成約”を重視する、くるみのWeb戦略

くるみのWeb戦略には、一貫した「哲学」があります。
それは“アクセス数”は目的ではなく、“成約率”がすべてを決める。

🎯 ただ人を集めるのではなく、「契約に繋がる人」と出会う設計

多くのWebマーケティングでは、「アクセス数」をKPIとして追いかけがちです。
でも、私たちはその前に自問しました。

「で、そのアクセスは契約に繋がってるの?」

「見られて終わり」のサイトに意味はない。
「探している人」に「必要な情報」を「適切なかたちで届ける」ことで、
“問い合わせしたくなる導線”をつくり、“成約に繋がる出会い”をつくる。

くるみはこの基本に忠実であり続けています。

🔍 精神科訪問看護に特化したロングテールSEO

くるみのWeb戦略の中核にあるのが、「ロングテール型SEO」です。

例えば、「大阪 訪問看護」などの広義のキーワードは検索数こそ多いものの、
地域情報ポータルや大手医療情報サイトが上位を占め、差別化が難しい。

それよりも、「うつ 訪問看護 大阪」「統合失調症 家族 支援」など、
ニーズが明確な検索者に向けたキーワードを選定し、
悩みに寄り添った内容を記事化していくほうが、
反響率・成約率が圧倒的に高いというのが、私たちの実感です。

こうしたキーワードは検索ボリュームが少なくても、“確度が高い”。
そして、その積み重ねが月間2万件以上のSEO流入を支えています。

🛠 問い合わせに繋がる導線とUX設計

キーワード戦略だけではなく、「問い合わせに繋がる設計」も重要です。

訪問者が迷わず連絡できるよう、以下のチャネルを複数整備しています:
・📞 電話
・💬 LINE
・✉️ メール
・📝 問い合わせフォーム

そして、各チャネルの導線はファーストビュー・記事末・フッターなど、
適切なタイミングと場所で自然に配置。
「このステーションに相談してみようかな」と思った瞬間に、“すぐに動ける”UX設計が意識されています。

🤖 キーワード選定も、PDCAも、AIでスピードアップ

くるみでは、AIツール「パスカル」を使ってキーワード調査・SEO最適化を行っています。
従来、1本の記事に数時間〜半日かけていた調査と設計が、
AI活用によって大幅に効率化され、PDCAの回転速度も上がりました。

結果として、
・高パフォーマンス記事の継続投稿
・効果の低いページの素早い修正
・SEOアルゴリズム変更への即応

といった「継続的な改善」が、現場に負担をかけずに運用できているのです。

このように、くるみのWeb戦略は「アクセス→問い合わせ→成約」までを一貫して最適化していく仕組みです。
次章では、その戦略を支える具体的なツールと運用体制(Googleアナリティクス、ラッコキーワード、パスカルなど)について、さらに詳しく解説していきます。

第3章:戦略を支えるツールと“コンテンツPDCA”

くるみのWeb戦略は、「感覚」や「現場任せ」では成り立ちません。
徹底したデータドリブンと、明確な改善サイクル。
それを支えているのが、3つのキーツールと、継続運用できる体制です。

📊 Googleアナリティクス ― “人の動き”を数字で可視化する

訪問者がどこから来て、どのページをどれくらい読んで、どこで離脱しているのか。
その「サイト内の人の動き」を可視化するのが、Googleアナリティクスです。

たとえば:
・訪問者が最初に見るページ(ランディングページ)の分析
・離脱率が高いページの特定と改善
・問い合わせ直前に読まれるページの傾向

これらのデータから、「問い合わせに繋がりやすいコンテンツ」の傾向を把握し、再現性のあるページ構成を横展開していきます。

🔍 ラッコキーワード ― キーワード調査と競合分析の要

くるみでは、SEO対策において「ラッコキーワード」を活用しています。

このツールでは、
・あるキーワードと一緒に検索されている関連語
・各キーワードの月間検索ボリューム
・検索ユーザーの意図(ニーズ)

などを可視化できます。

また、競合事業所のWebサイトがどんなキーワードで流入しているかも分析できるため、
他社との差別化ポイントを「検索データ」から逆算することができます。

🤖 パスカル(AI SEO) ― 戦略設計の時短と精度アップ

キーワード選定・タイトル作成・見出し構成・メタ情報…
従来であれば数時間かかっていたSEOライティングの初期設計も、
AIツール「パスカル」の導入によって数分〜数十分で生成できるようになりました。

もちろん、AIに任せきりではなく、
看護現場の知見や事業所独自の視点を加えることで、精度の高い記事に仕上げていて、記事の作成自体はライターさんに依頼したり、自分たちで書き上げたりと人の手をかけて更新しています。

この効率化が、月間30本以上の新規記事・リライトの“更新体制”を支えています。

🔁 コンテンツPDCAで“改善の手を止めない”

くるみでは、次のようなPDCAサイクルを月単位で実施しています。

✅ Plan:キーワード・競合調査

・ラッコキーワード、パスカルを使って、今強化すべきテーマを特定
・Googleアナリティクスから「問い合わせにつながったページ」の傾向も分析

✍️ Do:記事作成・改修

・問い合わせ率が高いテーマに絞って新規記事を投稿
・成果が落ちてきた既存記事は構成・内容を見直して再アップ

🔍 Check:成果分析

・記事ごとのアクセス数・平均滞在時間・クリック率をチェック
・キーワードごとの「問い合わせ率」「成約率」も可能な限り追跡

🛠 Act:改善・横展開

・成果の高いページ構成・訴求パターンを他のテーマに展開
・反響の低いコンテンツは削除・統合も含めてメンテナンス

このように、単発ではなく「改善し続ける体制」そのものが強みなのです。
スタッフに過度な負担をかけず、月間27,000件のアクセスと、70%以上の成約率を維持する──
その裏には、数字とツールと仕組みがしっかりと存在しています。

第4章:“外部メディア戦略”と“権威性SEO”の融合

くるみのWeb戦略は、内部のSEOやコンテンツ制作だけにとどまりません。
新聞・テレビ・Webメディアなどの“外部露出”を、戦略的に活用しています。

この外部メディアとの連携は、いわゆる“ブランディング”や“PR効果”だけでなく、
検索順位における「信頼性(E-E-A-T)」の向上にも大きく寄与しています。

📰 なぜ、あえて「メディア露出」にこだわるのか?

くるみはこれまでに、以下のようなメディアに掲載・出演してきました:
・テレビ大阪(地上波+YouTubeで77万再生を突破)

朝日新聞・読売新聞などの全国紙
日経クロスウーマンascii.jpまいどなニュースなどのWebメディア
共同通信(配信記事が地方紙等にも拡散)

こうしたメディアに出ることは、一見すると「集患に直接関係ない」と思われがちですが、
実は検索エンジンにとっての“権威性の証明”になるのです。

Googleは近年、SEO評価において「専門性」「信頼性」「権威性」「経験(E-E-A-T)」を非常に重視しています。
そして、信頼できる外部メディアからのリンクや紹介は、その評価を底上げする有効な手段となります。

🔗 SEOにおける“リンクの質”がもたらすもの

たとえば、以下のような効果があります:
・メディア記事に掲載されたことで、Google検索結果に社名が補足表示される(ナレッジパネル的効果)
・記事経由での訪問が、指名検索(くるみ 訪問看護)を増加させ、検索エンジンからの評価向上に繋がる
・高品質な外部リンクを得ることで、ドメイン全体の信頼スコアが上昇

つまり、メディアに出ることは単なる広報ではなく、SEOにおける“信頼性ブースト”としての役割を果たしているのです。

🤝 専門職として“語れる人材”がいる強み

もう一つ忘れてはならないのが、「語れる現場」があることの強みです。

メディア側から取材依頼が来た際にも、現場を深く理解した代表者や管理者が「ストーリーを持って語れる」ことで、
紹介される内容にも“深み”が出て、読者や視聴者に届きやすくなります。

これは同時に、「読まれる記事」「共感される記事」として、
SNSや検索エンジンでも再評価されやすくなる構造です。

📈 外部メディアとSEOの“相乗効果”が、成約率を押し上げる

くるみのスタンスは明確です。

「メディアに出ることも、SEOの一環である」

そしてその露出を単なる“露出”で終わらせず、
リンク獲得・キーワード評価・指名検索強化へと繋げ、
結果としてWebからの問い合わせ数・成約率向上という“実利”へ落とし込んでいます。

次章では、これらの戦略がどう積み重なり、「今の成果」に繋がっているのか。
そして、「今後くるみが目指している姿」についてお話していきます。

第5章:今後の展望 ― “マンモスステーション”構想と未来戦略

ここまで紹介してきたように、くるみは開設3年未満ながら、
Webからの反響と現場のケア品質を両輪に、月間売上2,000万円/契約利用者290人という実績を築いてきました。

しかし、私たちのビジョンはこの規模にとどまりません。

🎯 目指すは、1,000人超の“マンモス型”訪問看護ステーション

今後、くるみは以下のような構想を段階的に実現していきます:
・📈 契約利用者数1,000名超のステーションへと進化
・👩‍⚕️ 看護師100名体制を視野に入れた採用・教育体制
・🏥 機能強化型Iの要件を満たし、地域包括支援の中核拠点へ
・👶 小児重心専門チームに加え、新たな専門領域への挑戦・進出
・🚀 5年以内に全国展開(直営複数拠点)を見据えた設計

これはただの規模拡大ではなく、“医療・福祉の新しいアクセスの形”を全国に届けるプロジェクトでもあります。

🧠 「技術」だけではなく、「継承」も戦略の一部

人材育成にも本腰を入れていきます。
・次世代の訪問看護師の育成
・くるみ独自のケア手法や判断基準の言語化・体系化
医療・福祉・行政との連携によるケアの最適化

これまで“経験と勘”に依存していた部分も、データとナレッジとして蓄積・継承していくことで、
どこに行っても同じ水準の「くるみクオリティ」が再現できる体制をつくっていきます。

💻 Web戦略も「10倍成長」を前提に再設計へ

現在は月間27,000件のアクセスですが、これを10倍の30万件/月を目標に再設計を進めています。
・精神科訪問看護に加え、「小児精神」「高齢者うつ」「依存症」など多様なニーズに対応したキーワード群の開拓
・SNSやショート動画によるリーチ拡大
・全国展開を視野に入れた「ローカルSEO」戦略の同時並行

Webからの問い合わせを、“毎月10件”から“毎日10件”へ。
これが、くるみが次に目指しているフェーズです。

🌍 「こころのかたちに気付けるケア」を、日本全国へ

くるみが掲げるミッション――
「こころのかたちに気付けるケアを」は、決して大阪だけのものではありません。

心の問題に悩む人たちは、都市にも、地方にも、
家の中にも、職場にも、学校にも、あらゆる場所に存在しています。

そして、私たちが培ってきたこの“Webを通じて、必要な人に必要なケアを届ける技術”は、
あらゆる地域・法人・スタッフの未来を変えうる手段になると信じています。

🗂 コラムを読んでくださった皆さまへ

今回ご紹介した内容をもとに、先日、広田先生に展開したWeb戦略資料を公開しています。
興味のある方は、ぜひこちらからご覧ください👇

くるみのWeb戦略説明資料

おわりに 「真似していい。でも、真似しきれない。」

くるみのWeb戦略は、確かに「誰でも実行できる手法」かもしれません。
でも、誰でも実行“し続けられる”わけではない。
なぜならそこには、ケアへの情熱も、数字への執着も、現場への理解も、すべてが混ざり合っているからです。

このコラムが、同じ志を持つ仲間たちのヒントになれば嬉しいです。
そして、いつか現場で、あるいはWebのどこかで、またお会いできることを願っています。

この記事を書いた人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

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