大人の多動症(ADHD)とは?集中できない、忘れ物が多い…原因と対策を専門家が解説
精神科訪問看護とは「なんだか最近、仕事や家事がうまくいかない…」もしかしたら、それは大人のADHD(注意欠如・多動症)かもしれません。この記事では、「多動症 大人」について、症状、診断、治療法を分かりやすく解説します。
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ADHD(多動症)とは?大人のADHDの特徴を解説

ADHDは、子供だけでなく大人にも見られる発達障害の一つで、日常生活に様々な影響を及ぼします。ここでは、まず大人のADHDがどのようなものか、その主な特徴や原因について詳しく解説していきます。
大人のADHDの主な症状
大人のADHDでは、主に「不注意(集中力の低下)」と「多動性・衝動性」という2つの側面からなる症状が見られます。これらは、子供の頃に比べて外見的な多動性は落ち着くものの、内面的な落ち着きのなさや、衝動的な行動として現れることが多いのが特徴です。
不注意に関する症状
- 集中力の持続が難しい: 会議中や読書中に、他のことが気になって話を聞き漏らしたり、内容が頭に入ってこなかったりすることがあります。一つの作業に集中し続けることが苦手で、すぐに他のことに注意が移ってしまいます。
- 忘れ物や紛失が多い: 約束の時間や場所を忘れたり、必要なものをどこに置いたか分からなくなったりすることが頻繁に起こります。財布や鍵、スマートフォンなどを失くしやすい傾向があります。
- 作業のミスが多い: 細かい点に気づかず、ケアレスミスを連発してしまうことがあります。書類の不備や、指示された内容を正確に把握できていないといった状況も起こりえます。
- 物事を順序立てて行うのが苦手: 複数のタスクを同時にこなすことや、物事を計画通りに進めることが難しい場合があります。部屋の片付けや、仕事の段取りが悪くなりがちです。
- 注意散漫になりやすい: 周囲の物音や、些細な出来事に気を取られやすく、本来やるべきことに集中できません。
多動性・衝動性に関する症状
- そわそわして落ち着きがない: 座っていてもじっとしていられず、足や手を動かしたり、席を立ったりすることがあります。会議中や電車内など、静かにしていなければならない場面で苦痛を感じることがあります。
- 過度なおしゃべり: 相手の状況を考えずに、一方的に話し続けてしまうことがあります。
- 順番を待つのが苦手: 列に並ぶことや、順番が来るまで待つことが難しく、割り込んだり、イライラしたりすることがあります。
- 衝動的な行動: 欲求を抑えることが難しく、思いついたままに行動してしまうことがあります。例えば、衝動買いをしてしまったり、相手の話の途中で口を挟んだり、感情的に怒ってしまったりすることがあります。
- 危険を顧みない行動: 結果をよく考えずに、危険な行動をとってしまうことがあります。
これらの症状は、単に「性格」や「怠慢」と片付けられるものではなく、ADHDという特性に起因するものです。そのため、本人が「なんとかしたい」と思っても、なかなか改善が難しいのが現状です。
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大人のADHDの原因
大人のADHDの原因は、まだ完全に解明されているわけではありませんが、現在の医学的な研究では、主に以下の要因が複雑に絡み合っていると考えられています。
遺伝的要因
ADHDは遺伝しやすい特性があることが分かっています。親や兄弟姉妹にADHDの人がいる場合、発症のリスクが高まるという研究結果があります。これは、特定の遺伝子が脳の発達や機能に影響を与えるためと考えられています。
脳機能の違い
ADHDを持つ人は、脳内の神経伝達物質(特にドーパミンやノルアドレナリン)の働きに偏りがあることが指摘されています。これらの神経伝達物質は、注意力、意欲、衝動性のコントロールなどに関わっており、そのバランスの乱れがADHDの症状として現れると考えられています。また、脳の特定の領域(前頭前野など)の機能の違いも関与しているとされています。
環境要因
妊娠中の母親の喫煙や飲酒、早産、出生時の低体重なども、ADHDのリスクを高める可能性が示唆されています。ただし、これらはあくまでリスク要因であり、ADHDの直接的な原因となるわけではありません。ADHDの主な原因は、脳機能の特性にあると考えられています。
ADHDは、本人の意思の弱さや育て方の問題で起こるものではありません。生まれ持った脳の特性によるものであることを理解することが、まず第一歩となります。
大人のADHDセルフチェック!あなたは当てはまる?

「もしかしたらADHDかもしれない」と感じているあなたへ。ここでは、大人のADHD(注意欠如・多動症)によく見られる症状について、セルフチェック形式でご紹介します。もし、これらの項目に複数当てはまるようであれば、一度専門機関への相談を検討してみることをお勧めします。
注意力に関する症状
集中力が続かない、注意が散漫になりやすい、といった症状はADHDの代表的な特徴です。具体的には、以下のような状況に心当たりはありませんか?
- 話を聞いていないように見える: 人の話を聞いていても、上の空になってしまったり、他のことに気を取られてしまったりすることが多い。
- 不注意によるミスが多い: 学校の宿題、仕事の書類作成、あるいは家事など、細部への不注意からミスを犯しやすい。
- 作業や遊びに集中できない: 長時間、一つの作業に集中することが難しく、すぐに飽きてしまったり、他のことに気を取られたりする。
- 指示に従えない、やり遂げられない: 指示されたことを最後までやり遂げることが難しく、途中で別のことを始めてしまったり、指示を理解できなかったりする。
- 課題や活動の整理が苦手: 複数のタスクを抱えた際に、何から手をつければ良いか分からなくなったり、計画を立てて実行することが苦手。
- 忘れ物が多い: 日常生活で必要なもの(財布、鍵、スマートフォンなど)や、約束事を忘れがち。
- 外部からの刺激に気を取られやすい: 周囲の物音や視覚的な情報に簡単に注意がそれてしまう。
多動性・衝動性に関する症状
じっとしていられない、衝動的な行動をとってしまう、といった症状もADHDの特徴として挙げられます。以下のような行動に心当たりはありませんか?
- そわそわしてじっとしていられない: 座っていても、手足をそわそわさせたり、席を立って歩き回ったりしてしまう。
- 静かに座っていられない: 会議中や食事中など、静かに座っているべき場面でも、落ち着きがなくそわそわしてしまう。
- 過度な活動性: 常に動き回っていたり、じっとしていることが苦痛に感じられたりする。
- おしゃべりが止まらない: 状況に関わらず、一方的に話し続けたり、会話の順番を待てずに話し始めたりする。
- 順番を待てない: 列に並ぶことや、順番を待つことが非常に苦手で、我慢できない。
- 他人の邪魔をする、妨害する: 会話や活動に割り込んだり、相手のしていることを邪魔したりしてしまうことがある。
- 衝動的な行動: よく考えずに、後先を考えずに衝動的に行動してしまう(例:衝動買い、危険な行動など)。
その他の症状
上記以外にも、大人のADHDでは以下のような特徴が見られることがあります。
- 感情のコントロールが難しい: 些細なことでカッとなったり、感情の起伏が激しかったりする。
- 計画性が低い: 将来のことや、長期的な計画を立てることが苦手で、行き当たりばったりになりやすい。
- 自己評価が低い: 失敗経験が積み重なることで、自分を否定的に捉えがちになる。
これらの症状は、ADHDの特性によるものですが、他の精神疾患や状況によっても引き起こされることがあります。もし、これらの症状によって日常生活や社会生活に支障が出ていると感じる場合は、一人で抱え込まず、専門家にご相談ください。
大人の多動症の対策

大人の多動症(ADHD)は、仕事・家事・人間関係などあらゆる場面で困りごとにつながります。しかし、適切な対策を取り入れることで、症状を軽減し、日常生活の負担を大きく減らすことができます。ここでは、大人のADHDが実践しやすい効果的な対策方法を、専門的な視点から分かりやすく解説します。
生活リズムを整える
大人のADHDでは、睡眠不足や生活の乱れが症状を悪化させることが多く、まずは 生活習慣の見直しが基本になります。
特に、以下の3つは効果的とされています。
- 毎日同じ時間に寝て起きる
- バランスの良い食事を心がける
- 軽い運動を習慣化する
生活習慣の改善は派手な変化ではありませんが、長期的には大きな効果を生みます。
環境を整えて集中しやすくする
多動症の特性である「注意散漫」を補うためには、環境調整が非常に重要です。
- 整理整頓されたデスク環境を保ち、視覚的なノイズを減らす
- ToDoリストやカレンダー、タイマーを活用してタスクを見える化
- 通知をオフにして注意をそらす要因を排除
- シングルタスクを基本にし、一つの作業に集中する仕組みをつくる
特に、「タスクを細分化して、一つずつ片付ける」方法は多くのADHD当事者が効果を実感しています。
薬物療法・心理療法を活用する
大人のADHDの改善には、医療的アプローチも有効です。薬物療法では、中枢神経刺激薬や非刺激薬により、集中力や衝動性をコントロールしやすくなります。副作用や適応は個人差があるため、必ず医師の診察と処方のもと利用します。
また、認知行動療法(CBT)は、衝動性や感情コントロール、自己否定的な思考の改善に役立ちます。仕事の段取りや対人コミュニケーションの悩みにも効果が期待できます。医療機関を活用することで、自己流では難しい部分を専門的にサポートしてもらえます。
周囲の理解とサポートを得る
大人のADHDでは、 一人で抱え込まないこと が非常に大切です。家族や職場の同僚に特性を理解してもらうことで、驚くほど生活がスムーズになるケースも多くあります。
- 具体的な困りごとを簡潔に説明する
- 得意な作業・苦手な作業を共有する
- 必要な配慮(静かな席、指示は文章で…など)を伝える
職場では「合理的配慮」として環境調整を受けられる場合もあり、就労支援機関の利用も検討できます。
自己管理スキルを身につける
大人のADHDは、習慣化や自己管理の仕組みをつくることで、劇的に生活が改善することがあります。
- 朝一番で「今日のやること」を3つに絞る
- タイマーを使い25分集中+5分休憩(ポモドーロ法)を習慣化
- 忘れ物防止のため、物の置き場所を固定化
- 「やらないことリスト」を作成して負担を減らす
こうした工夫は、特性とうまく付き合っていくうえで非常に役立ちます。
無理なく続けられる対策を選ぶことが大切
大人の多動症の対策は、すぐに完璧を目指す必要はありません。生活習慣の改善、環境調整、医療的サポート、自己管理の工夫など、自分に合う方法を少しずつ取り入れることが成功のポイントです。特性を理解し、対策を積み重ねることで、仕事も日常生活もより快適に過ごせるようになります。
まとめ
大人のADHD(注意欠如・多動症)は、集中できない、忘れ物が多い、衝動的に行動してしまうなど、日常生活や仕事に影響を及ぼす特性をもつ発達障害です。原因には遺伝的要因や脳機能の特性、環境的要因が関わるとされ、子どもの頃の特徴が大人になってから困りごととして表面化することもあります。
記事では、不注意・多動性・衝動性といった大人に多い症状を具体的に解説し、セルフチェックで自身の傾向を確認できる内容も紹介しています。ADHDの可能性を知ることは、適切な診断や治療につながる大切な第一歩です。
理解を深め、必要なサポートや対策を知ることで、より自分らしい生活を目指せます。
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