チック症の症状を徹底解説!原因・治療法・親の対応まで
精神科訪問看護とは「最近、子供が頻繁にまばたきをしたり、咳払いをしたりする…もしかして、チック症?」 もし、あなたやあなたのお子さんに、このような症状が見られ、原因や対応に悩んでいるなら、この記事がきっと役に立つはずです。この記事では、チック症の症状から原因、治療法、そして学校生活での悩みまで、幅広く解説します。
大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象
“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」
平日・土曜・祝日 9:00〜18:00
【日曜・お盆・年末年始休み】
※訪問は20時まで
対応させていただいております。
チック症とは?

この記事を読まれているということは、「子供が頻繁にまばたきをするようになった」「自分自身、無意識に首を振ってしまう癖がある」など、チック症かもしれないと不安に感じている、あるいはチック症についてもっと詳しく知りたいと考えているのではないでしょうか。
まずはじめに、チック症の基本的な定義から、具体的な症状について分かりやすく解説していきます。
チック症の定義
チック症とは、突然、そして繰り返される、不随意な(本人の意思とは関係なく起こる)運動または音声の症状を特徴とする神経発達症の一つです。これらの症状は、チック症と診断されるための重要な指標となります。
多くの場合、子供の時期に発症し、成長とともに症状が変化したり、軽減したりすることもありますが、成人期まで続く場合もあります。チック症は、単なる癖や習慣とは異なり、脳の機能に関連する状態であり、適切な理解と対応が求められます。
チック症の症状
チック症の症状は、大きく分けて「運動チック」と「音声チック」の2種類に分類されます。さらに、これらのチックが単純なものか、複雑なものかによっても区別されます。
運動チック
運動チックは、体の動きに関わる不随意な症状です。最もよく見られるのは、まばたき、顔しかめ、鼻をひくひくさせる、首を振るといった顔や頭部の単純な動きです。症状が進むと、肩をすくめる、飛び跳ねる、体をねじるといった、より広範囲な体の動きを伴うこともあります。
音声チック
音声チックは、声や音に関わる不随意な症状です。咳払いや鼻をすする音、くしゃみ、うめき声などの単純な音声から、言葉を発する、特定の単語やフレーズを繰り返す、あるいは不適切な言葉(汚言)を発するといった複雑な音声まで、様々な形態があります。
関連記事:ADHDあるあるは?|日常・仕事・人間関係の困りごと
チック症の原因
チック症の原因は、まだ完全に解明されていませんが、現在では様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。ここでは、主な要因として「神経学的な要因」と「環境的な要因」に分けて解説します。
神経学的な要因
チック症は、脳の機能的な問題、特に神経伝達物質のバランスの乱れが関与していると考えられています。具体的には、脳内のドーパミンという神経伝達物質の過剰または不足が、チック症状の発現に関係しているという説が有力です。
また、脳の特定の領域(大脳基底核など)の機能異常や、これらの領域間の情報伝達の乱れも指摘されています。遺伝的な要因も関与している可能性があり、家族内にチック症の人がいる場合に発症しやすい傾向が見られます。ただし、遺伝だけで発症するわけではなく、他の要因との組み合わせで発症すると考えられています。
環境的な要因
神経学的な要因に加えて、環境的な要因もチック症の発症や症状の悪化に関わっている可能性があります。特に、ストレスはチック症状を誘発したり、強くしたりすることが知られています。
例えば、学業のプレッシャー、家庭内の不和、友人関係の悩みなどがストレスの原因となり得ます。また、疲労や睡眠不足も症状を悪化させる要因となることがあります。発達段階における一時的なチックや、特定の状況下でのみ現れるチックは、環境要因の影響が大きい場合も考えられます。
ただし、環境要因だけでチック症が発症するわけではなく、あくまで素因(神経学的な要因など)がある場合に、それらを誘発・増悪させる形で影響すると考えられています。
チック症の診断

チック症の診断について、どのようなプロセスを経て診断されるのか、また、チック症と間違えられやすい他の疾患との違いについて解説します。ご自身の症状や、お子さんの症状がチック症であるかどうかの判断材料として、ぜひ参考にしてください。
診断のプロセス
チック症の診断は、医師による問診と観察が中心です。問診では、症状がいつから現れたか、まばたき・咳払い・鼻すすりなどの運動チックや音声チックの種類、頻度、強さ、悪化・軽減する状況などを詳しく確認します。
同時に、診察室で実際の様子を観察し、症状が診断基準(通常1年以上続くチック、運動・音声のいずれか、または両方の存在)を満たすかを判断します。必要に応じてMRI・脳波などで他疾患を除外しますが、チック症そのものの診断に必須ではなく、多くは問診と観察で診断されます。
鑑別診断
チック症は、ADHDや強迫性障害(OCD)などと症状が似ており、鑑別診断が欠かせません。OCDは不快な考えを打ち消すための複雑な行動が特徴で、無意識に起こるチックとは異なります。また、ADHDでは不注意・多動性に加えチックが併発するケースが多く、両方の症状を丁寧に評価する必要があります。
さらに、てんかん、神経疾患、薬物の影響などチックに似た症状を示す病気もあるため、医師は病歴・症状の経過・検査を総合的に判断します。自己判断は避け、専門医の診断を受けることが重要です。
チック症の症状改善方法
チック症の症状を軽減し、より快適な日常生活を送るためには、様々なアプローチがあります。ここでは、薬物療法、行動療法、心理療法といった治療法を中心に、具体的な改善策について詳しく解説していきます。これらの方法は、症状の程度や個々の状況に合わせて選択・併用されることが一般的です。
薬物療法
チック症の症状が強く、日常生活に支障が出る場合には薬物療法が検討されます。主に、脳内のドーパミンの働きを調整する抗精神病薬(ハルペリドール、リスペリドンなど)が使用され、チックの頻度や強さを抑える効果が期待できます。
ADHDを併存している場合には、その治療薬がチック改善につながることもあります。ただし、眠気・ふらつき・体重増加などの副作用が起こる可能性があるため、医師と相談しながら慎重に薬の種類・量を調整します。自己判断で中止や変更を行わず、必ず専門医の指示に従うことが重要です。
行動療法・心理療法
薬に頼らずチック症状の改善を目指す方法として、行動療法や心理療法があります。代表的な「習慣逆転法(HRT)」では、自分のチックのパターンを観察し、チックの予兆を感じた際に代わりの動作(拮抗反応)を行い、衝動を抑える練習をします。
「曝露反応妨害法(ERP)」は、チックの衝動を我慢する訓練を通して耐性を高める方法です。また、深呼吸や筋弛緩法などのリラクゼーション、否定的な考え方を整える認知行動療法(CBT)も有効です。いずれも専門家の指導を受けながら進めることで高い効果が期待できます。
チック症の子供への親の対応

お子さんがチック症と診断された、あるいはその疑いがある場合、親御さんとしてはどのように接すれば良いのか、不安に感じることも多いでしょう。ここでは、日常生活での接し方から、学校との連携、そして親御さん自身が頼れるサポート体制について、具体的な対応策を解説していきます。
日常生活での接し方
お子さんのチック症に対して、親御さんができる最も大切なことは、まずお子さんの気持ちに寄り添い、安心できる環境を提供することです。チックは本人の意思ではコントロールできない症状であり、本人が一番辛い思いをしていることを理解しましょう。
チックを指摘しすぎない・叱らない
チック行為を過度に指摘したり、「やめなさい」と叱ったりすると、お子さんはかえってプレッシャーを感じ、チックが悪化することがあります。チックが出ていることに気づいても、できるだけ平静を保ち、触れないように心がけましょう。
お子さんの気持ちを受け止める
チックが出ることへの不安や、周りの目を気にして辛い思いをしているお子さんの気持ちを、否定せずに受け止めてあげてください。「辛いね」「大丈夫だよ」といった共感の言葉が、お子さんの安心につながります。
リラックスできる時間を作る
ストレスはチックを悪化させる要因の一つです。家庭でリラックスできる時間や、お子さんが好きなことに没頭できる時間を作るように工夫しましょう。過密なスケジュールを見直すことも有効です。
チック以外の良いところに目を向ける
チックの症状ばかりに注目するのではなく、お子さんの良いところや得意なことに目を向け、たくさん褒めてあげてください。お子さんの自己肯定感を育むことが大切です。
チックについての正しい知識を持つ
チック症は病気であり、本人の意思とは関係ないことを理解することが、冷静な対応の第一歩です。正しい知識を持つことで、過度な心配や誤解を防ぐことができます。
学校との連携
学校生活は、お子さんにとって多くの時間を過ごす大切な場所です。チックの症状によって、お子さんが学校で辛い思いをしないよう、学校との連携は非常に重要になります。
担任の先生や学校への情報提供
お子さんのチック症について、担任の先生や養護教諭、必要であれば管理職の方にも事前に情報提供を行いましょう。チックの症状、原因、そして家庭での対応などを伝えることで、学校側もお子さんの状況を理解しやすくなります。ただし、クラス全体に伝える必要はありません。
チックへの理解を促す
学校側にお子さんのチックについて理解を求め、周囲の子供たちへの配慮をお願いすることも大切です。例えば、チックが出てもからかったりしないように、先生からクラス全体に「人それぞれ個性がある」といった話をしてもらうことも有効です。
合理的配慮の検討
チックの症状によって、授業に集中できなかったり、発表が難しかったりするなど、学業に支障が出ている場合は、学校に「合理的配慮」を求めることを検討しましょう。例えば、発表の機会を減らしてもらう、黒板の文字をノートに書き写すのが難しい場合は、先生が板書内容を別途渡してもらう、といった配慮が考えられます。学校と相談しながら、お子さんに合ったサポートを見つけていくことが重要です。
いじめやからかいへの対応
もし、チックが原因でいじめやからかいに遭っている場合は、学校と密に連携し、毅然とした対応を取ってもらいましょう。学校がいじめを認知した場合の対応方針を確認し、お子さんが安心して学校に通える環境を整えることが最優先です。
情報収集とサポート体制
チック症の子どもを支えるためには、親が一人で抱え込まず、正しい情報と適切なサポートを得ることが大切です。まず、厚生労働省や医療機関など信頼性の高い情報源を参考に、正しい知識を身につけましょう。
不安がある場合は、小児神経科や精神科などの専門医へ相談し、治療方針や日常生活のアドバイスを受けることが重要です。また、NPO法人や患者会などでは、同じ悩みを持つ親同士の交流や情報交換ができ、心の支えになります。
さらに、地域の保健センターや子育て支援センターも気軽に相談できる窓口です。親自身の心のケアも忘れず、周囲のサポートを上手に活用しましょう。
チック症に関するよくある質問
この記事では、チック症に関して多く寄せられる質問について、専門家の視点から分かりやすく解説していきます。
Q1: チック症は治りますか?
チック症は個人差が大きく、多くの子どもは思春期に向けて症状が軽減したり自然に消えることがあります。一方で、成人期まで続くケースや、トゥレット症候群のように複数のチックが長期化する例もあります。
チック症は「完全に治す」より「うまく付き合う」ことが大切で、症状はストレスや疲労で増減します。治療だけでなく、生活リズムの調整やストレス管理など、心身の健康を整えることが症状の安定に役立ちます。
Q2: どのような時に病院に行くべきですか?
チック症状が気になり始めたら、まずは小児科やかかりつけ医に相談しましょう。特に「日常生活に支障が出ている」「急に症状が悪化した」「ADHDのような他の症状がある」「本人が強い苦痛を感じている」場合は専門医の受診が必要です。
医師は問診や観察を通して診断し、薬物療法や行動療法など適切な治療を提案します。早期相談は安心と適切な対応につながります。
Q3: 学校生活で困った場合はどうすれば良いですか?
学校でチック症状が目立つと、子どもにとって大きなストレスになります。まず担任や支援担当の先生に、症状の特徴や出やすい状況などを具体的に伝え、理解を求めることが重要です。必要に応じて医師の診断書を提出し、席の配置、休憩時間の確保、症状が出た際の対応など、合理的配慮を依頼しましょう。
また、学校側と協力しながら、クラスメイトへの説明が必要な場合はプライバシーに配慮しつつ正しい理解を促すことで、偏見を減らし安心して過ごせる環境づくりに繋がります。
まとめ
チック症は、運動チック・音声チックといった不随意な動きや発声が現れる神経発達症であり、原因や経過には個人差があります。この記事では、チック症の基礎知識から診断方法、薬物療法・行動療法といった治療法、さらに家庭や学校でのサポート方法まで幅広く解説してきました。
重要なのは、チック症を「特別な病気」と捉えず、正しい理解のもとで向き合うことです。症状は適切な対応や環境調整、周囲の理解によって軽減することも多く、専門家への相談も大きな助けとなります。ひとりで抱え込まず、必要なサポートを得ながら、前向きに生活していくことがチック症との上手な付き合い方につながります。
大阪市、寝屋川市、守口市、 平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 ※訪問は20時まで
門真市、大東市、枚方市全域対象“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」
【日曜・お盆・年末年始休み】
対応させていただいております。