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【CEOエッセイ】Vol.005 CEO石森寛隆の自己紹介番外編-趣味の話-僕の名刺代わりの小説10選

2025.03.30 HEROさんシリーズくるみの社長エッセイ

こんにちは。株式会社Make CareのCEOであり、訪問看護ステーションくるみでマーケティングを担当している石森寛隆です。
XではHEROと名乗っていますので、もしよろしければフォローください。

いつもは「経営」「現場」「Web戦略」みたいな真面目な話をしてるんですが、今回はちょっと番外編。

「石森寛隆って、どんな人間なんだ?」
そんなことが少しでも伝わるように、僕の趣味の一つでもある読書の中から、
「名刺代わりになる小説10選」をご紹介しようと思います。

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

僕の名刺代わりの小説10選

『慟哭』 貫井徳郎

人の絶望と選択、そして静かすぎる終わりに、読後、ただ呆然とした。
時間軸の使い方が小説ならではで、映像作品にするのはかなりの工夫が必要な作品。
「こんなにも救いがないのに、なぜこんなにも美しいのか」。
人間の心の奥底に潜む闇と、それを見つめる覚悟を教えてくれた一冊です。

『告白』 湊かなえ

“感情”を排した語り口で語られる“復讐”が、これほどまでに冷たくて熱いとは思わなかった。
正義って何なのか、悪ってどこから始まるのか。
読んでいる途中で何度も立ち止まり、「これは本当に他人事か?」と自問してしまった一冊。
イヤミスの女王、湊かなえ先生の小説を全部読み込むくらい好きになったきっかけ。

『半沢直樹シリーズ』 池井戸潤

単なる逆転劇ではない。
理不尽な組織の中でも、自分の信念と正義を貫き通す男の物語。
かつてのビジネスの現場、組織の矛盾の中で僕も闘っていた。
「やられたらやり返す」には、覚悟と誇りがいる。そう教えてくれた。
池井戸潤作品も全て読むようになったのはこの作品がきっかけ。
ドラマの堺雅人もハマってた。

『隠蔽捜査シリーズ』 今野敏

正義に生きるとはどういうことか。
主人公・竜崎伸也の不器用すぎる一貫性に、何度も心を動かされた。
信頼を得るとは何か。組織で闘うとは何か。
「曲げない人間」が、どれほど強くて、どれほど孤独かを知った。
これもドラマになってて、キャストが良かったの。
今野敏作品はドラマになる時、当てがきしたのか?って言うくらいピタっとハマってることが多いと思う。

⑤『ゴールデンスランバー』 伊坂幸太郎

陰謀と逃走劇の中にある、人の優しさ。
「逃げているのに、前に進んでる」という感覚が、人生と重なった。
僕にとっての再起や、信じることの美しさは、この物語の中にすべて詰まっている。
実は、妻と初めてみた映画がこの作品。
二度と「自分」には戻れないけど、でも、新しい自分を生きていく。
そんな美しさもある意味では感じた一冊。

『悪の教典』 貴志祐介

完全無欠な“悪”の存在に、読んでいてゾッとするほど惹き込まれた。
教育という場で展開する恐怖は、現代社会そのものの縮図にも感じる。
教師にも、看護師にも、アーティストにも、どんな職業でも一定数混じるノイズ。
善悪の境界線が曖昧になるとき、人は何に従って生きるのか――
不安定な社会の中でこんなあり得ない展開ですらリアルに感じる怖さ。

『リングシリーズ』 鈴木光司

ホラーというより、“情報が人を殺す”という概念が衝撃的。
呪いとテクノロジー、不可視の恐怖と人間の好奇心。
コンテンツを作る側にいた頃、この作品が持つ「伝染する力」に、ものすごく影響を受けた。
リング・螺旋が映画化されて、「貞子」と言う概念が拡散されてキャラクター化されていったけれど、実はこのシリーズの真骨頂は3作目の「ループ」。
リング・螺旋の伏線が非常に美しく回収されている。

『総理にされた男』 中山千里

政治の裏側、メディアの使い方、権力という名の孤独。
もし自分が総理だったらどうするか――
そんな仮想をリアルにさせてくれる、稀有な政治エンタメ。
政策と人間の狭間で苦しむ人間たちが、他人に思えなかった。

『青くて痛くて脆い』 住野よる

理想を語ることが“青い”と笑われることもある。
でもその理想に裏切られたとき、人はどうやって立ち直るのか。
誰かの痛みを守ろうとして、自分の痛みに気づかなくなる――
そんな不器用さを抱えていた時期の僕に、そっと寄り添ってくれた一冊。
青くて、痛くて、脆い。まさにそのタイトルままの感情を感じさせてくれる。

『パレートの誤算』 柚月裕子

福祉の闇は、実は制度ではなく“無関心”にあるのかもしれない。
生活保護や支援制度を扱ったこの社会派ミステリーは、
僕が訪問看護に関わる中で、ある種の影響はこの一冊からもあったんじゃないかと思う。

「どんな本を読んできたか」は、「どんな人生を選んできたか」に近い。

どれもエンタメでありながら、僕の人生観・価値観を形づくった大切な一冊です。
10冊すべてに、僕の“過去とこれから”がにじんでいます。
訪問看護に興味のある方も、石森寛隆という人間に少しでも関心がある方も、
ぜひこの10冊、どれか1冊からでも手に取ってみてください。

自分を知ってもらいたい時、いつも言葉が足りないと感じます。
でも、この10冊を読んでくれた人には、
きっと僕の“生き方の輪郭”が、少しだけ伝わるんじゃないかと思っています。

僕の仕事に興味を持ってくれた人も、
くるみの理念に共感してくれた人も、
どこか一冊、心に刺さったものがあれば、それが「つながり」のはじまりかもしれません。

この記事を書いた人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

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