クルミのアトリエ クルミのアトリエ TOPへもどる
  1. トップページ
  2. コラム
  3. HEROさんシリーズ, くるみの社長エッセイ
  4. 【CEOコラム】Vol.041 ゲームの話〜勇者だった僕と、忘れられない3つの旅〜

【CEOコラム】Vol.041 ゲームの話〜勇者だった僕と、忘れられない3つの旅〜

2025.09.04 HEROさんシリーズくるみの社長エッセイ

こんにちは。株式会社Make Careの代表取締役CEOであり、訪問看護ステーションくるみでマーケティングを担当している石森寛隆です。XではHEROと名乗っていますので、もしよろしければフォローください。

誠子さんとハムさんがそれぞれゲームの話について書いていたので、ちょっと便乗してみることにしました。
【社長エッセイ】Vol.60 ゲームと精神安定
【専務エッセイ】Vol.60 ゲームと精神安定

僕の中でゲームと言えばRPG。
大袈裟に言えば、RPGと共に育ってきた、と言っても過言ではありません。

大人になってからもずっと、何かに行き詰まるとRPGの世界に帰っていた気がする。
現実の旅はしんどくて、傷だらけで、セーブもリセットもできないけれど、あの頃の冒険の記憶は、今も僕を支えてくれている。

今日は、その中でも特別な3本の旅の話をしてみようと思う。
ドラゴンクエスト。ファイナルファンタジーVII。そして、クロノトリガー。

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

ドラクエと“はじめての冒険”

ゲームとの出会いは、小学1年生くらいだったと思う。最初に遊んだのは、ドラゴンクエストIだった。

まだ「セーブ」という概念がなかった時代。“復活の呪文”という長いパスワードを、鉛筆で紙にメモする。今のようにスマホでスクショなんて取れない。メモを間違えたら、すべてが水の泡だった。

実際、何度も絶望した。「その呪文はちがいます」と表示された瞬間、それまでの冒険のすべてが消えていくあの感覚。あれで僕は、“取り返しのつかない失敗”という概念を学んだ気がする。

でも、それでもまた最初からやった。スライムにすらやられる弱い勇者が、少しずつ強くなって、竜王を倒す。あの達成感は、今思い返しても胸が熱くなる。子どもながらに「やり抜く」ってこういうことかもしれない、と初めて思った。

ドラクエIIでもまた同じような経験をした。呪文のメモミス、仲間の加入のワクワク、強すぎる敵に何度もやられながら、進む。あのころは1歩1歩が挑戦だった。

そしてドラクエIIIで初めて導入された「冒険の書」というセーブ機能。神殿で記録するという設定が、子どもながらにすごく厳かに感じた。失敗してもやり直せる。だけど、なぜか、緊張感は少しだけ薄れた。間違えても大丈夫になったことで、“絶対に負けられない戦い”が“もう一度できる戦い”に変わった。

それでも、ドラクエは僕にとって「最初に“冒険”という言葉の意味を教えてくれたゲーム」だった。

FF7「たった一度だけハマった“異世界”」

僕はずっとドラクエ派だった。FFシリーズは周りで流行っていても、なんとなく敬遠していた。魔法の名前が覚えにくいとか、戦闘画面の演出が苦手とか、理由は色々あった。

でも、FFVIIだけは別だった。プレイステーションが出て、ドラクエがなかなか発売されなかった空白の時代。そんな中で出会ったのが、FFVIIだった。

オープニングからすでに衝撃的だった。ミッドガルの街並み、列車、そして無口でクールなクラウド。次々と現れる仲間たち。重たいストーリー。

“物語に打ちのめされる感覚”を、僕はFFVIIで初めて知った。

特に、物語の中盤で起きる“あの出来事”。SNSもネタバレもない時代だったからこそ、あの瞬間の衝撃と喪失感は、ずっと心に残っている。

僕はFFVIIしかやっていない。あとにも先にも、FFシリーズで遊んだのはVIIだけ。でも、それでいいと思っている。僕にとってのFFは、VIIだけで完結しているから。

そして今、リメイク版をプレイしている。あの頃の記憶をたどりながら、進化した世界で再び感情をなぞっている。新しくなっても、心の中のFFVIIは、ちゃんとそのままだった。

クロノトリガー“完璧なひとつの答え”

クロノトリガーは、単体で言えば、僕がプレイしたどのゲームよりも完成されていたと思っている。

ストーリーの密度。キャラクターの魅力。テンポの良さ。そして、「時間を旅する」というロマン。恐竜時代から未来まで、あらゆる時代を駆け巡るスケール。

子どもだった僕にとって、あのゲームはまるで“世界そのもの”だった。

「過去は変えられるのか?」「未来は選べるのか?」「失ったものは取り戻せるのか?」そんな問いをゲームで感じるなんて思わなかった。

音楽もすごかった。風の憧憬、時の回廊、サラのテーマ。耳で聴いた音が、心の奥を揺さぶってくる。

大幅リメイクされていない。それでも、僕はクロノトリガーを“いちばん待ち望んでいるリメイク”だと思っている。

でも同時に、あれはもう“完成されてしまった作品”だとも思う。手を加えられてほしくないような、でももう一度触れたいような、不思議な存在。

そして、またレベル1から

ドラクエが、僕に“冒険の始め方”を教えてくれた。FFVIIが、“物語に心を揺さぶられる感覚”をくれた。クロノトリガーが、“終わり方の美しさ”を示してくれた。

RPGは、ただのゲームじゃない。僕の中で、人生のどこかと結びついている。

セーブも、リセットもできない現実の中で、何度でも“冒険の書”を開くような気持ちで、僕は今日も生きている。

勇者だった僕は、まだ心のどこかでレベル1から冒険を始める準備をしている。

なんてな。

この記事を書いた人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

訪問看護師募集中