こんにちは。株式会社Make Careの代表取締役CEOであり、訪問看護ステーションくるみでマーケティングを担当している石森寛隆です。XではHEROと名乗っていますので、もしよろしければフォローください。
ハムさんと誠子さんが仕事をするにあたっての「自分との向き合い方」をテーマにコラムを書いていたので、
その感想と、僕なりの仕事をするにあたっての「自分との向き合い方」を綴ってみようと思います。
大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象
“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」
平日・土曜・祝日 9:00〜18:00
【日曜・お盆・年末年始休み】
ハムさんの「自分との向き合い方」─波を受け入れ、整える-
ハムさんのコラムはこちら
〖専務エッセイ〗Vol.61 仕事をするにあたっての自分との向き合い方
ハムさんのコラムを読んで、まず感じたのは「彼らしいな」ということでした。
季節の変わり目に体調や気分が揺れやすいことを認め、無理に押し殺すのではなく、自分なりのリズムを作って対処していく。
ハムさんは本を読んだり、映画や動画を観たり、一人で過ごす時間を確保したりします。
逆に、友人と食事に行くことで気分をリフレッシュすることもある。
つまり「一人の時間」と「人と過ごす時間」をうまく切り替えることで、自分の心を整えているのです。
さらに印象的だったのは、「他者からの気づき」に価値を置いている点です。
人から指摘されて初めて自分が気づく部分がある。その言葉を素直に受け取り、次に生かそうとする姿勢。
これは意外と難しいことです。
人はどうしても自己防衛的になって、「いや、自分はそうじゃない」と反論したくなる場面も多いはず。
でもハムさんは、その瞬間を“自分との対話のきっかけ”に変えてしまう。
つまりハムさんにとっての「向き合い方」とは、波を否定せず受け入れ、環境や他者の力も借りながら、自分を少しずつ整えていくことなのです。
誠子さんの「自分との向き合い方」─弱さを認め、理想に照らす-
誠子さんのコラムはこちら
【社長エッセイ】Vol.61 仕事をするにあたっての自分との向き合い方
一方で、誠子さんのコラムは、もっと内面的で静かな響きを持っていました。
幼少期から「人と関わるのが苦手」だと自覚してきた誠子さん。
外では明るく振る舞いながら、家では一人で人形遊びをしていた。
そんな姿を正直に描いています。
人といることにストレスを感じてきた過去。
それはきっと看護師という仕事を志す上で、大きな葛藤だったはずです。でも彼女は、その弱さを隠そうとはしません。
むしろ「自分はそういう人間だ」と受け入れた上で、どう切り替えるかを考え抜いたのです。
答えは「白衣を着ること」でした。
白衣を着た瞬間に「看護師としての自分」にスイッチを入れる。
自分の弱さを否定するのではなく、役割を意識的に切り替えることで克服する。
その方法論が、彼女の「自分との向き合い方」です。
さらに、誠子さんは理想の看護師像を強く持ち続けています。
ナイチンゲールの誓詞に込められた思いを忘れず、「できたことは褒め、できなかったことは次につなげる」。
完璧を求めて自分を追い詰めるのではなく、振り返りと積み重ねで理想に近づいていく。
弱さを認め、理想を見失わず、日々小さな成長を重ねていく。それが誠子さんにとっての「自分との向き合い方」なのです。
僕の仕事をするにあたっての「自分との向き合い方」─問いを因数分解し、常識を壊し続ける-
「普通って何?」から始まる思考
僕にとっての「自分との向き合い方」を一言で表すなら、問いを因数分解することです。
日常のあらゆる出来事に対して「普通って何?」と問いかける。
人はつい「普通はこうだ」と言いがちだけど、その“普通”は誰が決めたのか。
どんな構造の上に成り立っているのか。僕はそこを掘り下げ、分解し、検証し続ける。
この姿勢は、ビジネスの世界においても常に僕を支えてきた思考の一つ。
訪問看護業界で言えば、「訪問看護は1事業所=1地域に根差すもの」という“常識”がある。
でも僕はその常識を疑い、「大都市圏で1事業所完結型のマンモスステーションは成り立つのか?」と因数分解して考え抜いてきました。
結果として、1拠点で1,000人規模の利用者さんを支えるモデルを描くことにたどり着いたのです。
「SOD時代に学んだ“普通を疑う”」
僕の「因数分解して考える」姿勢は、ソフト・オン・デマンド時代に培われた部分が大きい。
当時は広告やデジタルコンテンツの部門を任され、売上を伸ばすために「どうやって人の目を惹くか」「どう数字を積み上げるか」と向き合っていました。
そこでは「普通はこういう売り方をする」という業界の常識がいくつも存在していたのです。
でも僕は、その“普通”に従っても数字は跳ねないと思っていました。
だからこそ、「なぜその手法が普通なのか?」「逆のやり方をしたらどうなるのか?」と常に問い直し、因数分解していったのです。
例えば、広告のバナーひとつを取っても、色やコピーの配置、クリック動線を要素ごとに分けて検証。
ただ闇雲に予算を投じるのではなく、「どの要素が効果に直結するか」を突き止めるために頭をちぎれるほど考え抜きました。
その積み重ねこそが、数字として結果を残し、次のステージにつながっていったのだと思います。
この経験が今の経営にも直結しています。
「普通だから」「業界的にそうだから」という理由で立ち止まらず、分解し直すことで新しい答えが見えてくる。
SODでの試行錯誤が、僕にとっての「自分との向き合い方」の原点だったと思う。
「理念も、利益も」─二項対立を壊す-
僕が繰り返し言っているのは「理念も、利益も」という言葉です。
多くの場合、人は「理念か利益か」という二項対立に陥る。
特に医療・福祉業界では「理念を取れば赤字でも仕方ない」「利益を取れば理念を裏切る」という思考になりがちです。
でも僕にとって、それは因数分解をしていない“思考停止”だと思う。
理念と利益はトレードオフではなく、両方を成り立たせる方法を探すべき構造問題だ。
だから僕は常に「どうすれば理念を守りつつ利益も確保できるのか」を考え抜く。
そこに僕の哲学があり、僕の「向き合い方」があります。
「最後の砦」としての覚悟
Make Careを立ち上げたとき、僕は「最後の砦になる」と言いました。
それは、どこにも頼る場所がなく困り果てた人が「くるみに相談すればなんとかなる」と思える存在になりたいという決意です。
これは単なるスローガンではなく、僕にとっての「自分との向き合い方」の延長にある。
つまり、自分が掲げた原理原則に照らし合わせて、その理想をどう現実に落とし込むかを考え続けることなのです。
仲間との対話が自己対話になる
僕の「向き合い方」は決して孤独なものではない。
ビジョンマップを仲間と描き、問いを投げ合い、議論を繰り返す。
そうすることで、自分ひとりでは見えなかった視点が差し込まれ、因数分解の精度が上がる。
つまり仲間と語り合うことが、そのまま僕の自己対話になっています。
社員のことを「駒」と考えることがあるけれど、それは決して軽んじているのではありません。
むしろ、それぞれが自分にない視点や能力を持っている存在だからこそ、彼らの言葉や動きが僕の思考を補完してくれる。
僕が自分と向き合うために、仲間の存在は不可欠で、それぞれがそれぞれの立場でそれぞれの役割を駒として演じることで、組織としての強さを形作っていくのだと信じています。
社員だけでなく、僕たち経営陣もまた、会社と言う組織で考えたときに「駒」の一つなんだと思っています。
「普通を壊す」存在でありたい
僕の理想は、Make Careを「普通を壊す存在」として育てることです。
誰もが従っている“当たり前”を壊し、新しいモデルを提示し、社会の仕組みをアップデートする。
そのためには、まず自分自身が「普通って何?」と問い続け、原理原則に立ち返り、考え抜く必要がある。
僕にとって「自分との向き合い方」とは、常識を疑い、因数分解し、仲間とともに未来を描き続けること。
その積み重ねが、仕事を人生そのものにし、世界を変える挑戦へとつながっていくのだと思う。
さいごに
同じテーマでも、ハムさん・誠子さん・僕の「向き合い方」は三者三様。
生活リズムを整えること、理想像を胸に歩むこと、問いを因数分解して常識を疑うこと。どれも違うけれど、共通しているのは「自分を知り、自分を律しながら前に進む」姿勢です。
仕事は人生の大半を占めるもの。だからこそ、それぞれの「自分との向き合い方」を磨くことが、良い仕事にも、豊かな人生にもつながっていくのだと思います。
