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【CEOコラム】Vol.38 ラララのはじまり:想いがつながる、訪問看護のスタートライン

2025.08.24 HEROさんシリーズMr.Childrenくるみの社長エッセイ

こんにちは。株式会社Make Careの代表取締役CEOであり、訪問看護ステーションくるみでマーケティングを担当している石森寛隆です。XではHEROと名乗っていますので、もしよろしければフォローください。

2025年5月、福岡に僕が執行役員CEOを務め、誠子さんが取締役を務める訪問看護ステーションラララが立ち上がりました。
運営会社である「よければ一緒に」には僕個人と、MakeCareが少しずつ出資させていただいています。

ちょっとふざけた名前に見えるかもしれませんが、この「ラララ」には僕たちなりの大切な想いが込められています。
今日はその「ラララのはじまり」をお話しさせてください。

きっかけは、10年来の友人の存在

このプロジェクト、実は10年来の友人が発端でした。
彼は地方アイドル戦国時代に才能を輝かせ、オリコン10位以内にも何度か入ったアイドルグループをプロデュースした、ある意味“天才”的な存在。しかしその後、精神的な疾患を抱えるようになり、今も治療と社会復帰を目指しています。

でも、彼を見て僕はこう感じざるを得ませんでした。
“昔に戻ってほしい”ではなく、“これからの人生をどう生きていくかを一緒に考えたい”。

「昔のように活躍していた頃に戻ってほしい」と願うのではなく、
「今の彼が、これからどう生きていけるかを一緒に考えたい」と。

“治す”ことをゴールにするのではなく、“生きていく”ことを出発点にする。
それが、僕たちの考える精神科訪問看護の本質であり、くるみにも通じる「ラララ」の出発点でもあります。

YouTube動画がつないだ共感

彼は、福岡にも「くるみのような訪問看護があったら」と願って、
僕たちの取り組みを周囲の人に紹介してくれていました。

「これ、ちょっと見てみて」
そう言って差し出されたスマホには、訪問看護ステーションくるみの活動を紹介するYouTube動画が映し出されていました。

そんな布教活動(笑)のなかで、ある一人の人物が僕たちの活動に強く共感してくれました。
それが、「株式会社よければ一緒に」の代表取締役を務める緒方 勝樹(しょうき)さんです。

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

警備会社の二代目が見せた“自分で立ち上げたい”という気概

緒方さんは福岡出身。
ご実家は、地元で長く警備会社を営んでおられます。
いわゆる“二代目”として家業を継ぐという道もあった中で、彼はこう思ったそうです。

「ただ引き継ぐのではなく、自分の力で何かを立ち上げてみたい」

そんな想いの中で、訪問看護という新しいフィールドに出会った彼は、
身近に精神疾患を持つ友人が回復していく姿に触れ、
動画から伝わる現場の“温度”に共鳴し、
「自分もこの輪に加わりたい」と強く感じてくれたそうです。

そうして、緒方さんが代表として「よければ一緒に」を一緒にやりたいと引き受けてくれたことが、ラララ構想の大きな前進となりました。

名前に込めた想い:「よければ一緒に」と「ラララ」

こうして動き出した「ラララ」構想。

今回の訪問看護ステーションを立ち上げるにあたって、
僕たちが選んだ社名は「株式会社よければ一緒に」。
そして、事業所名は「訪問看護ステーションラララ」。

どちらも少し変わった名前かもしれません。
でも、それぞれに、僕たちなりの願いや祈りが込められています。

「よければ一緒に」は、故・KANさんの楽曲タイトル。
人と人が無理に何かを強い合うのではなく、
“もし、よければ、一緒にやってみない?”と、自然に手を差し伸べられる関係性を象徴する言葉です。

そして「ラララ」は、その楽曲の中で繰り返される印象的なフレーズ。

同時に、僕の大好きなMr.Childrenにも同名の曲があって、
そちらからもたくさんの影響を受けています。

“歌うように働く”“ラララと寄り添う”“音楽のように生きる”
そんな、軽やかで、だけど力強い訪問看護ができたらと思っています。

「この人と始めたい」バイク仲間とのスタート

緒方さんには、最初から“ある構想”がありました。
「この人と一緒に始めたい」
そう強く思っていた相手がいたんです。

その相手こそが、現在「訪問看護ステーションラララ」の管理者を務める松田愛梨さんです。

実はふたり、元々はバイク仲間。
ツーリングやSNSを通じて繋がっていた友人関係でした。

でも緒方さんは、彼女のことを“バイク友達”としてだけじゃなく、
「芯があって、まっすぐで、看護に対して本気で向き合っている人」として見ていたんだと思います。

「もし、自分が訪問看護を始めるなら、彼女と一緒にやりたい」
その想いがあったからこそ、最初の一歩を踏み出すとき、迷いなく愛梨さんに声をかけたのでしょう。
そして、彼女がその誘いに応えてくれたこと。
ここが、「ラララ」という事業所の本当のスタートラインだったのかもしれません。

チームが少しずつ形になっていく

愛梨さんが加わったことで、ラララはようやく“訪問看護ステーション”としての輪郭を持ち始めます。
とはいえ、メンバーはまだ2人。すぐに人が集まるわけではありません。

求人を出し、現場を一緒に支えてくれる仲間を探す日々が始まりました。

そんな中で出会ったのが、山下奈美恵さんです。
彼女は大阪まで来て、くるみで研修を受けたうえでラララに加わってくれました。

利用者さんとの向き合い方、記録の考え方、看護のスタンス。
丁寧に現場を学びながら福岡に戻り、ラララの“初期メンバー”として、今も支えてくれています。

芽も出していないラララに、精神科認定看護師が加わる

さらに、運命のようなタイミングで、もうひとりの大切な仲間が加わります。
それが、精神科認定看護師の田平和美さんです。

ラララはまだ開業前。実績もなければ、知名度もありません。
正直に言えば、芽も出していない状態。

そんな不確かな状況の中で、
「ここで働きたい」と言ってくださった田平さんの存在は、
ラララにとっての“確かな追い風”となりました。

その言葉が、どれだけ嬉しかったかは、言葉では言い表せないほどです。

何かが少しずつ、動き始めている。
そんな予感を確かに感じた瞬間でした。

次回予告:このチームで何を目指すのか?

こうして、訪問看護ステーションラララの第一章が静かに動き出しました。

この続きとなる【後編】では、
このチームで「何を目指していくのか」
そして、福岡という地域で「どんな役割を果たしたいのか」
について、じっくり綴ってみたいと思います。

この記事を書いた人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

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