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大人の学習障害とは?診断、症状、仕事での対処法を解説

精神科訪問看護とは

仕事で書類を読むのが遅い、会議の内容が頭に入ってこない、時間管理が苦手…「もっと頑張らないと」と努力しているのに、うまくいかない。もしかしたら、その原因は「大人の学習障害」かもしれません。

この記事では、大人の学習障害について、その定義から診断、仕事での具体的な対処法まで、分かりやすく解説します。

大阪市、寝屋川市、守口市、
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大人の学習障害(LD)とは?

このセクションでは、大人の学習障害(Learning Disabilities: LD)の基本的な定義から、子供の頃との違い、そして成人になってから現れる具体的な症状までを、分かりやすく解説していきます。

学習障害(LD)の定義

学習障害(LD)とは、知的な遅れはないものの、読む、書く、計算するなどの特定の学習能力を習得・使用することが著しく困難な状態を指します。これは、脳の機能的な特性に起因すると考えられており、生まれつきのものです。

学習障害は、視覚や聴覚の障害、知的障害、あるいは不適切な教育環境などが原因で起こるものではありません。あくまで、脳の学習に関わる部分の働き方の違いによって生じます。

子供の学習障害と大人の学習障害の違い

子供の頃の学習障害は、学業成績の不振や、学校での学習についていけないといった形で現れることが多いため、比較的早期に発見・診断されることがあります。しかし、大人の学習障害は、成長の過程で、あるいは周囲のサポートや本人の努力によって、困難さがカバーされ、表面化しないまま過ごしているケースも少なくありません。

成人になってから顕著になる理由としては、社会に出ると、より高度な読み書き能力、複雑な情報処理、自己管理能力などが求められるため、これまで表面化しなかった困難さが際立つようになることが挙げられます。

また、子供の頃は「苦手だな」で済んでいたことが、大人になると仕事や日常生活に直結し、深刻な問題として認識されるようになることもあります。

大人の学習障害の主な症状

大人の学習障害は、その特性によっていくつかのタイプに分けられます。ここでは、代表的な症状をいくつかご紹介します。

  • 読み書きの困難(ディスレクシア)
    • 文章を読むのに時間がかかる、文字を飛ばしたり、同じ行を繰り返して読んだりする。
    • 文章の内容を理解するのが難しい。
    • 漢字の読み書きが苦手、ひらがなとカタカナの区別がつきにくい。
    • 文章を書く際に、文字の順番を間違えたり、脱字・誤字が多い。
    • 話された内容を書き留めるのが苦手。
  • 計算の困難(ディスカルキュリア)
    • 数字の読み書きが苦手、数字の順番を間違えやすい。
    • 簡単な計算(足し算、引き算)でも時間がかかる、暗算が苦手。
    • 時間や金額の計算、金銭管理が難しい。
    • グラフや図表の理解が難しい。
  • 時間管理や遂行機能の困難
    • 約束の時間に遅れることが多い、時間にルーズ。
    • 物事を順序立てて計画するのが苦手。
    • 作業の開始や切り替えに時間がかかる。
    • 忘れ物が多い、整理整頓が苦手。
    • 複数の指示を同時にこなすのが難しい。
    • 注意力が散漫になりやすく、集中を持続させるのが難しい。

これらの症状は、人によって現れ方が異なり、複数の特性を併せ持っている場合もあります。ご自身の経験と照らし合わせて、「これかも?」と思う点があれば、次のセクションで解説する診断について考えてみるのも良いでしょう。

関連記事:ADHDの忘れっぽさを改善|原因と実践的な対処法を徹底解説

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大人の学習障害の診断

ここでは、大人の学習障害を診断するための具体的な方法、診断に至るまでの流れ、そしてどこに相談すればよいのか、専門機関の情報までを詳しく解説します。

診断を受ける方法

大人の学習障害の診断を受けるには、精神科・心療内科などの医療機関を受診する方法が一般的です。医師による問診や心理検査を通じて、学習障害の可能性が評価されます。また、発達障害者支援センター、LDなどに詳しいNPO法人、カウンセリングルームでも相談が可能で、臨床心理士などが詳細なアセスメントを行います。

どこに行けば良いか迷う場合は、かかりつけ医や地域の保健所・精神保健福祉センターに相談し、適切な機関を紹介してもらうとスムーズです。

診断の流れと検査内容

学習障害の診断は、まず初回相談での問診から始まり、現在の困りごと、生育歴、学歴・職歴などを詳しく確認します。そのうえで、読み書きの検査(文字の読み取り、文章理解、書字など)や計算能力の検査が行われ、具体的なつまずきのパターンを評価します。

さらにWAIS-IVなどの知能検査で、全体的な知的能力と各認知機能の凸凹を把握します。これらの結果と問診内容を総合的に判断し、必要に応じてADHDやうつ病などの併存の有無も含めて、医師や専門家が最終的な診断を行います。

相談できる専門機関

大人の学習障害について相談できる専門機関には、いくつかの選択肢があります。精神科・心療内科では、医師による診察や心理検査を含む総合的な評価が行われ、発達障害に詳しい専門医がいる施設を選ぶとより適切な支援が受けられます。

発達障害者支援センターでは、無料相談や情報提供、専門機関の紹介など幅広いサポートが可能です。また、カウンセリングルームや心理相談室では、臨床心理士などによる検査や心理的サポートが受けられます(診断書の発行は不可)。大学の相談窓口でも学生向けに対応している場合があります。自分の状況や利用のしやすさに応じて選ぶことが大切です。

大人の学習障害と仕事

前のセクションでは、大人の学習障害の定義や症状について解説しました。このセクションでは、学習障害が仕事において具体的にどのような影響を与えるのか、そしてそれらの困難を乗り越えるための実践的な対処法について詳しく見ていきます。

仕事で困ること

大人の学習障害がある場合、仕事の場面でさまざまな困難が生じることがあります。代表的なのは、読み書き・数字・時間管理・記憶・コミュニケーションのつまずきです。

 読み書きの難しさでは長文理解に時間がかかり、誤字脱字や指示書の読み間違いが生じやすい点が挙げられます。数字の処理では請求書の確認や計算ミスが起こりやすく、分析業務に負担がかかります。時間管理では締め切りや予定を忘れやすく、タスクの優先順位付けが難しいことがあります。

さらに、情報処理・記憶では口頭指示を覚えにくい、会議内容が頭に入りにくいなどの困難が目立ちます。これらは能力不足ではなく脳機能の特性に基づくため、適切な支援や工夫が重要になります。

仕事での対処法(合理的配慮、ツール活用)

学習障害による仕事の困難は、合理的配慮やデジタルツールを活用することで大幅に改善できます。

 合理的配慮の例

  • 苦手な業務の一部調整
  • 指示の細分化・明確化
  • 静かな作業環境の確保
  • 図や箇条書きでの説明
  • 定期的な進捗確認の場を設ける

これらは障害者雇用促進法に基づき、申し出があれば企業側が対応を検討する必要があります。また、タスク管理アプリ(Todoist、Trello)音声入力や読み上げ機能リマインダーアプリなどを使えば、忘れ物・読み書き・時間管理の負担を軽減できます。

さらに、タスクの細分化、チェックリストの利用、シングルタスクの徹底といった日常的な工夫も効果的です。

向いている仕事、働き方のヒント

学習障害の特性は、環境次第で大きな強みとなることがあります。興味のある分野への強い集中力、独創的な発想、細部への注意力、高い共感力などは、特定の仕事で活かされやすい特徴です。

 向いている職業の例

  • クリエイティブ職:デザイナー、ライター、イラストレーター、プログラマー
  • 専門職:研究者、技術職、職人、経理など正確性の求められる仕事
  • 対人支援職:カウンセラー、教育関係、セラピスト

自分の得意分野や興味と結びついた職業を選ぶことで、その強みを最大限に活かせます。

働き方のヒント

働き方の工夫によって、学習障害の特性を無理なく活かすことができます。

 相性の良い働き方の例

  • リモートワーク:自分に合った集中環境を作りやすい
  • フレックスタイム制:集中できる時間帯に合わせて働ける
  • フリーランス・起業:得意領域に特化し、自分のペースで進めやすい

重要なのは、苦手を無理に克服しようとするのではなく、得意な領域や好きな作業に時間を使い、働きやすい環境・制度を選ぶことです。キャリアコンサルタントやハローワークなどへの相談も効果的です。

日常生活での工夫

仕事だけでなく、日々の生活においても学習障害(LD)による困りごとは少なくありません。忘れ物が多くて困る、金銭管理が苦手、家事がうまくいかない、感情のコントロールが難しいなど、その現れ方は様々です。しかし、これらの困難は、適切な工夫や周囲の理解を得ることで、軽減することが可能です。

このセクションでは、日常生活の質を高めるための具体的な方法や、周囲の人たちとのより良い関係を築くためのコミュニケーション術、そして頼れる情報源やサポートグループについて詳しく解説していきます。

困りごとの軽減方法

学習障害による日常の困りごとは、工夫次第で大きく軽減できます。忘れ物対策としては、チェックリストやスマホのリマインダーを活用し、鍵・財布などの定位置を決める方法が効果的です。

金銭管理では、家計簿アプリや目的別口座の利用、自動引き落としの設定が役立ちます。家事は視覚化した手順書やタイマーの利用で効率化できます。感情面のサポートとして、感情の言語化や深呼吸・軽運動などのリラクゼーションも有効です。無理をせず、できる工夫から取り入れていくことが大切です。

周囲への理解を求める方法

学習障害を理解してもらうには、自分の特性を具体的に説明することが重要です。

例:「複数の指示を同時に聞くと混乱してしまう」「文章を読むのに時間がかかる」など、実際の場面で起きる困難を示すと伝わりやすくなります。

また、脳の特性によるもので怠慢ではないことを、専門用語を避けて説明すると誤解が解けやすくなります。さらに、会議前の資料共有など、必要な配慮を「〜してもらえると助かる」という形で依頼するのがポイント。相手の負担も考慮し、感謝の気持ちを伝えながら信頼関係を築くことが大切です。

役立つ情報源、サポートグループ

学習障害に関する正確な情報を得たり、当事者同士で支え合う場を持つことは非常に有効です。

 主な情報源

  • 国立精神・神経医療研究センター
  • 日本LD学会
  • 発達障害情報・支援センター
  • 各種NPO・支援団体の公式サイト

書籍や体験談も理解を深める助けになります。SNS(X、Facebook)では「#大人の学習障害」などのタグを通じて交流が可能です。さらに、地域の当事者会や家族会に参加すると、実際の困りごとの対処法や支援制度など、生きた情報が得られ、孤立感の軽減にもつながります。

まとめ|学習障害と向き合い、より良く生きるために

大人の学習障害(LD)は、努力不足ではなく脳の特性に由来するものですが、適切な工夫と支援によって日常の困りごとは大きく軽減できます。チェックリストやリマインダー、定位置管理などの生活の工夫、家事手順の視覚化やタイマー活用といった実践方法は、今日から取り入れられる有効な手段です。

また、自分の特性や必要なサポートを周囲に具体的に伝えることで、誤解が減り、協力を得やすくなります。さらに、専門機関や信頼できる情報源、当事者会などを活用することで、孤立せず前向きに取り組める環境が整います。自分に合った方法を見つけ、無理なく続けることが大切です。

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この記事を監修した人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

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