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精神科へ入院が必要になる基準(レベル)は?5つのセルフチェックと4つの入院形態を解説。精神科へ入院になる前に治療しよう

2023.08.28 精神科訪問看護とは

入院のイメージ画像
うつ病やPTSD、パニック障害など多くの症状や症例が存在する精神病。その中で精神科へ入院が必要になるのは、どのような症状がある時なのかと気になる方もいるのではないでしょうか。この記事では、精神科に入院が必要になるレベルや、治療の必要性、精神科へ入院する前に訪問看護を利用するメリットなどをご紹介します。

精神科に入院が必要になる基準(レベル)は?

医師の判断によりますが、一般的に以下のような症状の場合、精神科に入院しての治療が必要になります。

・気分の落ち込みから睡眠や食事がとれないとき
・自傷行為や他害の恐れがあるとき
・幻聴や幻覚があり、社会生活へ影響を及ぼしているとき
・妄想から周囲とトラブルを起こすとき
・精神科の治療上、自宅での療養が難しいとき

症状ごとにそれぞれ詳しくみていきましょう。

 

1.気分の落ち込みから睡眠や食事がとれないとき

うつ病や双極性障害などの症状が悪化し、睡眠がとれず、1人で食事や水分がとれない場合は入院と判断される可能性が高いでしょう。
睡眠が適切に取れなかったり、食事がとれなかったりして日常生活に支障がある場合、入院治療によって生活習慣が改善し、症状が改善へと向かう可能性が高まります。

参照:厚生労働省HP 精神科医療について

参照:国立精神・神経医療研究センター こころの情報サイト 精神科の入院について

 

2.自傷行為や他害の恐れがあるとき

病気の種類は問わず、自傷や他害の危険性がある時は、入院となる可能性があります。

・自分で命を絶つ危険性がある
・自分を傷つけてしまう
・他人に危害を加えようとする
・他人に迷惑をかけてしまう

このような場合、強制力のある入院措置がとられることもあります。

参照:厚生労働省HP 精神科医療について
参照:国立精神・神経医療研究センター こころの情報サイト 精神科の入院について

 

3.幻聴や幻覚があり、社会生活へ影響を及ぼしているとき

うつや統合失調症などで幻聴や幻覚がある、社会生活へ影響がある時は入院の可能性が高まります。
・日常生活がうまく送れない
・生活していくことが怖い
このように幻聴や幻覚、被害妄想が悪化している時は、自宅での療養が難しいため、入院治療が必要な場合があります。

参照:厚生労働省HP 精神科医療について
参照:国立精神・神経医療研究センター こころの情報サイト 精神科の入院について

 

4.妄想から周囲とトラブルを起こすとき

精神症状の悪化から、被害妄想や注察妄想(誰かに監視されているように感じる)などの妄想が強くなり、周囲とトラブルになる場合は、入院措置がとられることがあります。

・被害妄想から、他人を傷つけようとする
・興奮や混乱から、問題行動を起こす

このような場合、医師の判断により入院措置がとられる可能性があります。

参照:国立精神・神経医療研究センター こころの情報サイト 精神科の入院について

 

5.精神科の治療上、自宅での療養が難しいとき

事情により、自宅での療養が難しい場合、レスパイト入院になることもあります。
レスパイト入院とは「休息」「一時休止」の意味があり、患者本人や家族の肉体的、精神的負担の軽減を目的に行われます。

■患者本人の場合
・短期間入院して体を休めたい
・薬の調整をしたい

■家族の場合
・家族の負担になっているため、少し休みたい
・引きこもりがちなため、生活環境を変えたい

このような場合、事情に合わせて相談の上、短期間の入院ができる場合があります。

参照:厚生労働省HP レスパイト入院
参照:厚生労働省HP 長期入院精神障害者における現状 平成26年3月

 

精神科の4つの入院形態を解説

精神科への入院形態は4つあります。
本人の同意の有無によりますが、本人が入院を拒否しても、精神科医が入院が必要と判断した場合、主治医の判断と家族の同意があれば、精神保健福祉法に基づき、入院治療を受けることもあります。

同意の有無 入院形態 詳細
本人の同意
あり
任意入院 原則として、開放病棟に入院
本人が同意した場合、閉鎖病棟に入院することも任意入院の場合、本人が希望すればいつでも退院可能
本人の同意なし 医療保護入院 本人の病状により、入院の同意が得られない時指定医が入院が必要と判断し家族等の同意が得られた場合
措置入院 警察などから通報があり保護された自傷他害の恐れがある場合、精神保健指定医2名が診察し2名とも必要と判断した場合、都道府県知事の命令によって入院「緊急措置入院」:夜間や緊急時は同意が得られなくても、本人の身体の保護ができないと判断された場合、72時間以内に限り入院の方法がとれる
応急入院 応急入院指定病院で指定医が診察した結果、緊急入院治療の必要があると判断された場合誰の同意もなくできる入院形態のため一般的ではない

参照:厚生労働省HP 参考資料

参照:公共社団法人 全国精神保健福祉会連合 精神科への入院と入院形態

参照:国立精神・神経医療研究センター こころの情報サイト 精神科の入院について

 

精神科への入院が必要になる前に、早めの治療を

精神科への入院が必要になる前に、早めに通院することをおすすめします。
心の病気も、体の病気と同様に、早めに専門機関へ通院し、治療を受けることで、症状の悪化を防いだり、社会復帰しやすくなったりします。
症状が悪化してしまうと、治療が難しくなる可能性があるので、いつもと違うなと感じたら、我慢せずに早めに通院しましょう。

 

多く人が誤解する精神科

精神病に関するステレオタイプは根拠のない誤解です。精神疾患を持つ人々は、一般的に危険な存在ではなく、ほとんどのケースで治療や支援を通じて社会的な生活を送ることができます。監禁というイメージは、歴史的な偏見や映画、テレビでの誇張された描写に由来していますが、現代の精神医療では、患者の権利や尊厳を尊重することが重視されています。治療は対話療法や薬物療法が主流であり、強制的な入院や拘束は法律に基づき、極めて稀なケースでのみ適用されます。精神疾患の理解とサポートが進む中、こうしたステレオタイプは過去のものです。

診療の流れ:https://cocoromi-mental.jp/cocoromi-ms/other/psychiatry/psychiatry-visit/

入院になる前に訪問看護の利用も検討してみて

うつ病などの精神疾患がある場合、再発や再入院になる可能性が高いと言われています。
精神科訪問看護では、定期的なケアや症状の確認により、再入院の予防に効果的です。

退院後自宅で過ごしている間に症状が悪化し、再入院になってしまうのを避けるためにも、薬の管理や、生活リズムを整え、「衣食住」のサポートができる精神科訪問看護の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
参照:厚生労働省HP 長期入院精神障害者における現状 平成26年3月

「訪問看護ステーションくるみ」は、精神科に特化した訪問看護ステーションです。地域の福祉施設や行政と連携を図り、利用者さまとその家族に寄り添ったサポートを提供いたします。
「自宅での生活が不安」「気軽に相談できる人が欲しい」などとお考えの方は、精神科訪問看護利用を検討してみましょう。
サービスの利用にあたり、聞きたいことや確認したいことがある方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

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