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「嘘つき」は自己愛?自己愛性パーソナリティ障害の真実と接し方

精神科訪問看護とは

身近な人の嘘や自己中心的な行動に、あなたは困惑していませんか?もしかしたら、その言動の裏には「自己愛性パーソナリティ障害」という問題が隠されているかもしれません。この記事では、自己愛性パーソナリティ障害の特徴、嘘をつく理由、そして嘘つきの人との上手な接し方を徹底解説します。

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自己愛性パーソナリティ障害とは?

自己愛性パーソナリティ障害(Narcissistic Personality Disorder, NPD)は、しばしば「嘘」や自己中心的な行動として現れるため、周囲の人を悩ませることが少なくありません。ここでは、まず自己愛性パーソナリティ障害とはどのようなものなのか、その基本的な定義、診断基準、そして主な特徴について解説していきます。

自己愛性パーソナリティ障害の定義

自己愛性パーソナリティ障害(NPD)とは、自分自身を過度に重要視し、賞賛や特別な扱いを強く求める一方で、他者への共感性が著しく欠如している精神疾患の一つです。この障害を持つ人々は、内面では脆く不安定な自己評価を抱えていることが多いですが、外面上では誇大で自信に満ち溢れた態度をとることが特徴です。

自己愛性パーソナリティ障害の方はしばしば、自分は特別であり、特別な人々にのみ理解されるべきだと信じています。そのため、自分の理想やイメージを守るために、現実とは異なる言動をとったり、他者の感情を軽視したりすることがあります。

自己愛性パーソナリティ障害の診断基準

自己愛性パーソナリティ障害の診断は、精神科医や臨床心理士などの専門家によって行われます。一般的に参照される『精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5)』では、以下の9つの基準のうち、少なくとも5つ以上を満たす場合に診断されます。

  1. 1.誇大な自己重要感: 自分の能力や業績を過大評価し、十分でないにもかかわらず、優れた人とみなされることを期待する。
  2. 2.限りない成功、権力、輝かしい才能、美しさ、あるいは理想的な愛についての空想にとらわれている
  3. 3.自分が「特別」であり、独特であり、また、普通の人々(あるいは、そのような地位にいる人々)には理解されにくく、または、そのような人々とのみ交際すべきだと信じている
  4. 4.過剰な賞賛を求める
  5. 5.特権意識が強い: 非合理的なほど、自分に有利な取り計らいを期待したり、他者がそれに自動的に従うことを期待したりする。
  6. 6.対人関係で相手を不当に利用する: 自分の目的を達成するために、他者を利用する。
  7. 7.共感性の欠如: 他者の感情や欲求を認識したり、それに同調したりすることが、しばしば困難である。
  8. 8.しばしば、他者をねたむ。また、他者が自分をねたんでいると信じている
  9. 9.傲慢で、見下した態度や行動をとる

 

これらの基準は、あくまで診断の一助となるものであり、個々のケースによって現れ方は異なります。

自己愛性パーソナリティ障害の主な特徴

自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人には、誇大性や賞賛への強い欲求、共感の欠如といった特徴が見られます。自分を特別視し、注目されることで価値を確認しようとする一方、他者の気持ちを理解するのが苦手です。

また、特権意識から過度な要求をしたり、目的達成のために相手を利用することもあります。外見は自信に満ちていても内面は非常に傷つきやすく、批判に対して攻撃的になることも。さらに他者の成功に嫉妬しやすい傾向もあります。こうした特徴が重なることで、周囲は振り回されやすく、関係に負担を感じることが多くなります。

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自己愛性パーソナリティ障害の人が「嘘」をつく理由

身近な人の嘘に悩む中で、「なぜあの人は平気で嘘をつくのだろう?」という疑問を抱えることは少なくありません。自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人が嘘をつく行動は、単なる悪意や道徳観の欠如から来るものではなく、彼らの内面的な心理や、自己イメージを守ろうとする複雑なメカニズムに根差しています。

ここでは、その背景にある心理的要因を深掘りしていきます。

虚言癖の心理的メカニズム

自己愛性パーソナリティ障害における虚言癖、すなわち嘘をつく癖は、彼らが自己のイメージを維持し、他者からの賞賛や注目を得ようとする強い欲求から生じます。これは、彼らが抱える内面の不安定さや、自己肯定感の低さを補うための防衛機制として機能します。

嘘をつくことで、現実の自分よりも優れている、魅力的である、有能であるといった幻想を作り上げ、それを他者に信じ込ませようとします。また、批判や拒絶を恐れるあまり、都合の悪い事実を隠蔽したり、改変したりすることも少なくありません。この虚言癖は、しばしば無意識のうちに行われ、本人も嘘をついているという自覚が薄い場合もあります。

誇大妄想と自己愛

自己愛性パーソナリティ障害の核となる特徴の一つに、誇大妄想があります。これは、自分自身を実際以上に特別で、優れており、唯一無二の存在であると信じる強い思い込みです。この誇大妄想を維持するために、彼らはしばしば事実を歪曲し、自分に都合の良い物語を作り上げます。例えば、自身の功績を過大に語ったり、他人には真似できないような特別な経験をしたかのように話したりします。

これは、現実の自分と理想とする自己イメージとのギャップを埋めるための手段であり、そのギャップが大きいほど、嘘や誇張はエスカレートする傾向にあります。彼らにとって、嘘は自己イメージを守るための生命線とも言えるのです。

自己肯定感の低さと嘘

表面的には自信に満ち溢れ、傲慢に見える自己愛性パーソナリティ障害の人々ですが、その内面にはしばしば深い自己肯定感の低さを抱えています。彼らは、他者からの賞賛や羨望の眼差しによって、かろうじて自己の価値を確認している状態です。そのため、自分の欠点や失敗を認めることが極めて難しく、それが露呈することを恐れます。

嘘は、この脆弱な自己肯定感を守るための盾となります。自分の能力や魅力を実際よりも高く見せるための嘘、あるいは失敗や批判から逃れるための嘘をつくことで、彼らは一時的に安心感を得ようとします。しかし、この嘘は根本的な自己肯定感の低さを解決するものではなく、むしろ人間関係の破綻を招く原因となることが多いのです。

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自己愛性パーソナリティ障害の「嘘」の種類

自己愛性パーソナリティ障害の人の嘘は、単に事実を歪めるだけではありません。自己のイメージを守り、他者からの賞賛を得るために、巧妙かつ多岐にわたる方法が用いられます。その中でも代表的なものとして、「誇張・脚色」「隠蔽・ごまかし」「すり替え・責任転嫁」の3つが挙げられます。

誇張・脚色

自己愛性パーソナリティ障害の人は、他者から賞賛を得るために、自分の能力や経験を実際以上に大きく見せる傾向があります。例えば、チームで達成した成果を「自分が中心となって成功させた」と語ったり、些細な出来事を劇的に脚色して話すことがあります。

これらの誇張や演出は、自分の価値を高く見せ、特別な存在として扱われたいという強い欲求から生じます。本人にとっては自尊心を守るための無意識の防衛ですが、周囲には「話が大げさ」「信用できない」と受け取られやすく、人間関係の摩擦につながることもあります。

隠蔽・ごまかし

都合の悪い事実や失敗を隠す、あるいは巧みにごまかすのも自己愛性パーソナリティ障害の特徴です。例えば、仕事のミスを「仕様です」「想定内です」と言い換えたり、「担当者が連絡を返さなかった」「システムの不具合」と、自分の責任ではないように説明します。

また、追及されても核心を避け、話題をずらしたり曖昧な表現で切り抜けようとします。これは “完璧な自分像” を守りたい強い欲求から生じる行動です。しかし、この隠蔽やごまかしは周囲の信頼を損なう大きな原因となり、関係に深刻な影響を与えることがあります。

すり替え・責任転嫁

自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分の過ちを認めることを極端に避け、問題の責任を他者に転嫁しようとする傾向があります。「あなたがそう言ったから」「他の人がやらなかったせいだ」といった形で、相手が原因であるかのように話を組み立てます

また、批判されると論点を突然すり替え、「あなたの態度のほうが問題だ」「前から私を誤解している」と、相手の欠点に焦点を移します。こうした責任転嫁は本人にとって自尊心を守る手段ですが、周囲には強いストレスを与え、関係を悪化させる原因になります。相手は理不尽さを感じ、コミュニケーションが成り立ちにくくなることが多いのです。

自己愛性パーソナリティ障害の人との接し方

前のセクションでは、自己愛性パーソナリティ障害の人がどのような「嘘」をつきやすいのか、その種類について解説しました。しかし、その嘘や自己中心的な言動に直接向き合うことは、非常にエネルギーを消耗するものです。このセクションでは、そうした状況でご自身を守りながら、相手との関係性をいかに構築していくか、具体的な接し方について掘り下げていきます。

コミュニケーションの注意点

自己愛性パーソナリティ障害の人と話す際は、感情的に反応せず、冷静さを保つことが重要です。相手は批判に敏感で、誇張や責任転嫁によって優位に立とうとすることがあります。問題を指摘する場合は、「あなたが〜したせいで」ではなく、「私はこう感じた」というIメッセージを使うと、責めずに気持ちを伝えることができます。

また、相手の誇張や不合理な主張に強く反論すると、対立が激化する可能性があります。「そうなんですね」と肯定も否定もしない返答で受け流すのも有効です。議論が平行線になることも多いため、無理に論破しようとせず、建設的な会話が難しい場面では距離を置く選択も必要です。

境界線の引き方

自己愛性パーソナリティ障害の人と健全な関係を保つには、明確な境界線を引くことが不可欠です。相手は要求を押し付けたり、過度に干渉したりすることがあるため、「それはできません」「そこまで対応するのは難しいです」と、短く明確に意思表示することが大切です。言い訳を重ねるより、シンプルかつ毅然と断る方が効果的です。

また、境界線を越えられた場合は、「私のプライベートな時間に連絡するのは控えてください」など、何が問題だったかを具体的に伝えます。初めのうちは相手が抵抗することがありますが、一貫した態度を続けることで、徐々に境界を認識してもらえる可能性があります。

距離の取り方

自己愛性パーソナリティ障害の人と関わる際には、精神的な消耗を防ぐため、適切な距離を保つことが重要です。物理的な距離としては、会う頻度や連絡の回数を減らす方法があります。心理的な距離としては、会話を深く踏み込まず、期待しすぎない姿勢が有効です。

相手の反応や言動に過度な期待を抱くと、裏切られた際に強いストレスを感じるため、「割り切る」意識を持つことも大切です。関わりが負担になりすぎる場合は、一時的に距離を置いたり、関係性を見直すことも必要です。あなたが心地よく過ごせる距離感を基準に、無理のない関係の保ち方を選びましょう。

自己愛性パーソナリティ障害に関するよくある質問

ここでは、自己愛性パーソナリティ障害の方との関係で、多くの方が抱える疑問について、Q&A形式でお答えしていきます。相手の言動に悩んでいる方々が、具体的な解決策を見つけるための一助となれば幸いです。

嘘を見抜くには?

自己愛性パーソナリティ障害の人の嘘は巧妙で見抜きにくいことがあります。判断材料として、話の内容が時間とともに変わる、以前の発言と矛盾するなどの「辻褄のズレ」に注目しましょう。

また、失敗を認めず過度に自己正当化する、状況にそぐわない感情表現をするなども不自然なサインです。さらに、相手の弱みを探る、被害者を装う行動が見られる場合も要注意です。ただし、嘘を指摘して感情的に問い詰めることは逆効果です。冷静に事実を確認し、自分の感情を整理しながら対応することが大切です。

関係を改善するには?

自己愛性パーソナリティ障害の人との関係改善は簡単ではありませんが、接し方を工夫することで負担を減らすことは可能です。まずは「〇〇な言い方をされたら会話をやめる」など、明確な境界線を設定し、一貫して伝えることが重要です。

また、相手に過度な共感や理解を期待しすぎないことも、心の消耗を防ぐポイントです。感情的な反応は相手に利用される場合があるため、冷静さを保つことが鍵となります。精神的な負担が大きい場合は、物理的・心理的な距離を置くことも有効な選択です。関係維持にこだわりすぎず、自分の心の健康を優先しましょう。

相談できる窓口は?

自己愛性パーソナリティ障害に関する悩みは、一人で抱え込まず専門家を頼ることが非常に有効です。各都道府県の精神保健福祉センターでは、無料で相談が可能で、必要に応じて医療機関の紹介も受けられます。精神科・心療内科では専門医による診断や治療が行われ、心理カウンセリングでは感情整理や対処スキル習得の支援が受けられます。

また、NPO法人や自助グループでは、同じ悩みを持つ人と繋がり、共感や情報交換ができ、孤独感の軽減にもつながります。秘密は守られるため、安心して利用できます。

まとめ

自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の特徴や嘘の背景、付き合い方について解説してきました。彼らとの関係で大切なのは、相手を変えようとせず、期待しすぎない姿勢を持つことです。無理な要求に応じないための明確な境界線を設け、自分の時間や感情を守る意識が必要です。

また、相手の言動を深刻に受け止めすぎず、適度な距離を保つことが精神的な安定に繋がります。この経験は、自分がどんな人間関係を望むのかを見つめ直す機会にもなります。もし負担が大きい場合は、距離を置くことや専門家へ相談することも大切です。自分の心の健康を最優先に、健全で安心できる関係性を築いていきましょう。

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この記事を監修した人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

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