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産後うつになる割合はどのくらい?原因や診断方法も解説

2024.08.12 精神科訪問看護とは

産後うつは、出産後の女性の精神状態へ影響を及ぼす精神疾患の1つです。
周産期のメンタルヘルス障害として認知度の高い産後うつですが、どのくらいの割合で発症するかを知っていますか?

この記事では、出産後の女性が産後うつを発症する割合や、発症の原因となる特徴について解説します。産後うつの簡易的な診断方法や、発症を予防するための方法についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。


産後うつになる割合はどれくらい?

出産後の女性が産後うつになる割合は10~20%程度といわれています。産後1〜2週間に発症しやすく、治療しなければ症状が進行してしまうため注意が必要です。

周産期には、産後うつのほかにも「マタニティブルーズ」や「産褥期精神病」などの精神疾患を発症する可能性があります。

産後うつは、自然によくなるケースは少なく、適切なケアや治療を開始しなければ重篤な状態に進行するおそれも。適切なタイミングで治療やサポートを受けることが大切です。


参照:MSDマニュアル/産後うつ病


産後うつになる割合が高い人の特徴

産後うつになりやすい人の特徴を紹介します。

性格や妊娠中・出産後の生活環境など、どのような状況が原因になるのか見てみましょう。


夫や家族からの協力が得られない

育児に対し、夫やパートナー、家族からの協力が得られないと産後うつになる可能性が高まります。子育てに対する不安やストレスが母親一人に集中してしまい、強い不安や焦りを感じてしまうためです。

特にシングルマザーや親としての自覚が足りない夫・パートナーがいる方、親からの支援がない環境に身を置いている方は注意しましょう。


子育てに対するプレッシャーを感じている

もともと責任感の強い方や真面目な方は、産後うつになりやすくなります。子育てに対して過度にプレッシャーや責任を感じてしまい、自分で心に負担をかけてしまうことが原因です。

パートナーや家族が協力的だとしても「自分ががんばらなければ」と気負ってしまい、精神が不安定になるケースもあります。

自分のキャパシティを超えないよう、周囲に協力を頼んだり適度に休んだりすることを心掛けましょう。


子育て以外にストレスを感じている

人間関係や金銭面の不安など、日常的にストレスを感じている方も、産後うつを発症しやすくなります。

職場の上司や同僚、交友関係のトラブル、子育てに対する収入面への不安など、日頃から悩みやストレスを多く抱えている方は要注意です。


過去に精神疾患にかかった経験がある

過去にうつ病や精神疾患にかかった経験がある方は、産後うつを発症しやすくなります。特に、うつ病の治療中、または未治療のまま出産を迎えてしまうと、より重篤な「産褥期精神病」になる恐れもあるため注意が必要です。

妊娠中から担当の産婦人科医、または精神科医に相談し、出産前後に適切なサポートを受けるようにしましょう。


産後うつになる割合はどうやってわかる?

産後うつかを判断する評価法に「エジンバラ産後うつ病質問票」(EPDS)があります。

EPDSは、「最近の気分」に対する10項目の質問に回答します。産後うつの有無を簡易的に調べられるとして、医療機関や自治体で使用されている評価法です。

EPDSの質問内容は以下です。

・笑うことができたし、物事の面白さもわかった
・物事を楽しみにして待った
・物事がうまくいかなかった時、不必要に自分を責めた
・はっきりした理由もなく不安になったり、心配したりした
・はっきりした理由もなく恐怖を感じた
・することがたくさんあって大変だと感じた
・不幸せな気分になり、眠りにくかった
・悲しくなったり、惨めになったりした
・不幸せな気分になり、泣いていた
・自分自身を傷つけたいという考えが浮かんできた

上記の質問項目に対し4段階で回答します。合計得点が9点以上の場合や、特定の質問に対する回答から、産後うつの可能性があるかの判断が可能です。


参照:長野県/エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)


産後うつになる割合を減らす方法

産後うつになる可能性を減らすには、医療機関や看護ケア事業の利用が効果的です。専門医や看護師に相談すれば、自分の状態に応じた適切なサポートやケアが受けられます。

また、医療従事者から直接産後うつの説明を受ける機会を得ることで、パートナーや家族からの理解も得られやすくなるでしょう。

出産後の精神状態や育児への不安を抱えている方は、妊娠中から医療機関を活用しましょう。


関連記事:産後うつで受けられる看護ケアとは?看護師を頼るメリットも解説


産後うつになる割合は10~15%ほど|訪問看護の利用も1つの選択肢

産後うつになる割合は約10%といわれており、発症すると育児や家事、自分の身の回りのケアに影響が出てしまいます。少しでも産後うつになる割合を減らすために、妊娠中から適切なメンタルケアやサポートを受けることが必要です。

周産期のメンタルケアには、訪問看護の利用も効果があります。身近な環境でサポートを受けられれば、スムーズに産後うつの治療、ケアが実施可能です。


産後うつへの悩みや不安を抱えている方は、一人で抱えずに『訪問看護ステーションくるみ』へご相談ください。

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