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【社長エッセイ】Vol.19 チームで看護をすることの本当の意味を知れた一年

2024.02.07 くるみの社長エッセイ精神科訪問看護とは誠子さんシリーズ

大阪市全域を訪問区域とする『訪問看護ステーションくるみ』の代表、中野誠子が綴る『社長エッセイ』第19弾!

 

どうもこんにちは。

最近整体に行って五十肩と言われて、まだ40代なのに……と少し悲しくなった中野です。

頑張って四十肩になればいいなと小さい目標を立てています(笑)。

 

さて、今回のエッセイのタイトルは、
『チームで看護をすることの本当の意味を知ることができた一年』。

このタイトルで書いていくにあたって避けられないのが、これまでの私の「働き方」について。

まずはそこから触れていこうと思います。

 

臨床で働いていたときの私は、
とにかく時間管理を重要視して、患者さんにケアをしていたように思います。

もちろんその当時も、時間重視でケアをしよう!なんて思いながら働いていたわけではありませんが、結果的にそうなってしまっているのか現実でした。

患者さんに迷惑をかけないため、自分の手が空いたら周りを見て、まだ終わっていないところを手伝う。
とにかくはやく終わらせるために。時間ばかり気にしていました。

嫌な看護師ですね、自分で書いててびっくりします。

けれどそのときはそれが患者さんのためだと思っていましたし、チームで協力し合いながら働けていると思い込んでいました。

 

それがおかしいなと思うようになったのが、この一年。

『訪問看護ステーションくるみ』が開所した当初は、濱脇と私、スタッフは一名でとにかく毎日必死でした。

そのスタッフは高校の専攻科が同じで、同じ精神科で働いていたこともあり、言葉の意図もすぐに汲んでくれて、スムーズに業務を行うことができていました。

彼女がいなければ今のくるみはありません。

 

しかし、それから徐々にスタッフの人数が増え、もちろん初めて一緒に働くスタッフになるため、今までのように「阿吽の呼吸」は通用しません。

そのままではダメだと、積極的にコミュニケーションをとることにしたのですが、、
そこで、私自身が苦手としていることが見えてきました。

それは「任せること」。

昔から自分でするのが一番早いと思ってやってきました。
請け負うほうが早く仕事が終わるのでいいと思っていたんですよね。

 

しかし、今はくるみの代表という立場になり、
「信用して任す」ということの重要性を知りました。

スタッフのことを知り、信用して仕事を任せる、何かあったときは自分たちが責任をとる

今はこのスタンスに落ち着き、だいぶ楽になりました。

 

利用者さんの状態を一番見ているのは、その利用者さんを担当しているスタッフです。

そのスタッフが判断したことを、安心して任せられる信頼関係が今のくるみのメンバーにはあるんだな、とうれしく思います。

しかし、チームはスタッフだけではありません。

区役所職員さん、相談支援員さん、ケアマネさん、就労支援事業所職員さん、グループホーム職員さん…利用者さんに関わるすべての方々です。

地域で生活をされている方には、本当にさまざまな方が関わられています。

決して、看護師だけで支えているのではありません。
看護師も地域包括ケアシステムの一つにしか過ぎないのです。

 

そのため、まずは各職種の専門性を知ることから始め、こまめに情報共有をするようにしています。

くるみでは報告書だけでなく電話でお話しさせていただくこともしています。

そうすることでさまざまな情報が共有でき、利用者さんのケアがより良いものへと変わっていくと思うんですよね。

 

「まずは自分から」の姿勢を大切に。

濱脇と私が積極的に行っていたら、その姿勢を見たスタッフも自分たちで連携をとってくれることが増えました。

多職種の方々とコンタクトをとるときに「スタッフさんから聞いてます」「くるみさんにお任せすると安心します」という、うれしいお言葉をいただくことも増えました。

 

若いころの「自分が頑張ったらいい」という考えも悪いとは思いませんが、年齢を重ねて感じることは良い意味でも悪い意味でも自分は老いていくということ。

自分の考えをどれだけ周りと共有して、自分の頭の中を開示するのか。
これが自分の課題だとこの一年で考えられるようになりました。

それは、利用者さんが質の良い看護をいつでも受けることができるかたちにつながります。

 

私と同じことをしてほしいのではありません。

私が経験したことを聞いて、そのスタッフが自分なりに落とし込み、試行錯誤しながら看護を提供することが大事だと思っています。

たくさんのスタッフの思いも大切にしながら、
利用者さんを支える支援者の一人である自覚を持って、今の自分に何ができるのか、日々考えながら毎日進めるように。

スタッフと話をして、常に自分をブラッシュアップしながら、いいチーム「くるみ」をみんなで育てていければと思います。

 

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『訪問看護ステーションくるみ』では現在、一緒に働く仲間を募集しています。

看護師資格や准看護師資格を持っていて、精神科訪問看護に興味がある方、ブランクがあっても歓迎します!!

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