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【専務エッセイ】Vol.54 精神状態と漫画の力

2025.05.30 くるみの社長エッセイハムさんシリーズ精神科訪問看護とは

大阪市全域を訪問区域とする『訪問看護ステーションくるみ』の代表、濱脇直行が綴る『専務エッセイ』第54弾!

 

もうまもなく梅雨に入るのか、最近曇り空が多くなってきましたね。

蒸し暑さもあるので、脱⽔や熱中症には注意しなければ。

今年の夏は暑くなりそうな予感がしています。

暑さと湿度に体力を奪われてしんどいのに、⾷欲だけは落ちてくれなくて、全然痩せられない代表の濱脇です。

 

ふと「最近、漫画を読んでないなぁ」と思ったんですよ。

そういえば漫画を読んでいるときって、気持ちが⾼揚したり、笑ったりしてたな〜って思い出したんですよね。

というわけで、今回は『精神状態と漫画の⼒』について書いていこうと思います。

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

お電話でのお問い合わせお電話でのお問い合わせ

06-6105-1756

 

さてさて、「もうそんなことは当たり前だろ」って話から始めますが、⼈間の精神状態というのは、⽇々の出来事や環境・⼈間関係・⾝体の状態など、さまざまな要素によって左右されるものです。

特に近年は、情報の多さや仕事・プライベートにおける過密なスケジュール、⼈と⽐較して⾃分がどうなのか……といったさまざまなプレッシャーにより、⼼⾝のバランスを崩しやすい傾向が整ってしまっている社会です。

そんななか、意外な⼒を発揮するのが「漫画」という存在なんだと私は思います。

 

「漫画」って聞くと、ただの娯楽や暇つぶしの⼿段といった印象を持つ⼈も多いと思うんですね。

けれど、漫画は単なる娯楽ではなく、精神的な癒やしや励まし、気づきをもたらしてくれる、れっきとした「メディア」であり、時には⼈のこころを救う⼒すら持っているのではないかと思っています。

なので、⼈の精神状態に及ぼす漫画の影響についてちょっと考えてみたいと思います。

 

まず、漫画は現実からの「⼀時的な逃げ場所」という考え⽅ができるかなと思うんです。

こころが疲弊して、不安や怒り、悲しみに押し潰されそうなとき、⼈は逃げ場を求めますよね。

その逃げ場が、⾃分にとって健全なツールであれば、むしろ精神状態の回復に役⽴つんだと思います。

漫画の世界に没頭することは、現実のつらさを⼀時的に忘れさせ、クールダウンの時間を与えてくれるものではないか、と。

特に⽇常を綴っているようなものは、「そうそう!」と思わせてくれたり、「そんなこともあるよね」と思わせてくれたりします。

 

あと、漫画は「共感できる」の場を与えてくれていると思うんですよね。

悩みを抱えているとき、簡単に人に話せればいいですけど、そうでないときは⼀⼈で考え込み、孤独を感じやすいですよね。

「⾃分だけがこんな思いをしているんじゃないか」という考えに陥ることが多いと思うんです。

そんなときに、漫画の登場⼈物が⾃分と同じような悩みや葛藤を抱えている姿に触れることで、「⾃分だけじゃない」と感じられることもあったり、こころが少し軽くなったりすることもあると思うんです。

 

例えば、いじめや家族問題、恋愛の悩みや進路の不安などなど……。

現実と地続きのテーマを扱った漫画は、感情に深く寄り添ってくれることも多く、癒やしや励ましを与えてくれることも多いような気がします。

 

また、漫画は「⽣きる意味」や「前向きな価値観」を教えてくれることもあります。

バトル系やスポーツ系なんかでは、挫折と再起、努⼒と成功、友情と絆といったテーマが繰り返し描かれるものが多いですよね。

そうしたものに触れることで、希望や勇気を得ることができるかもしれません。

 

漫画の登場⼈物たちの⾔葉や⾏動が、⾃分のこころに刺さり、⽣きる原動⼒となることも珍しくはないんだと思います。

実際に「この漫画に救われた」「このキャラクターの⾔葉で⽴ち直れた」と語ってる⼈は多く⾒る気がします。

 

さらに、漫画は「感情を解放する⼿段」としても⼀役買うことがあると思うんです。

⽇々の⽣活では、多くの⼈が感情を抑えて過ごすことが多いと思います。

泣きたいのに泣けない、怒りを吐き出せない、そんなときに漫画が助けてくれることがありますよね。

感動的なもので涙を流すこと、胸が熱くなる展開にワクワクしたりドキドキしたりすることで、抑え込まれた感情の解放につながり、精神の安定につながる。

つまりは、感情のデトックスですよね。

 

こうやって考えると、漫画って実はすごい発明なんじゃないかって思えてきます。

特に⼈にとって、漫画はちょうどいい⼼理的な距離感を保ちながら⾃⼰と向き合うきっかけを与えてくれる、⾮常に優れたツールだと思うので。

もちろんね、そんな漫画にも限界はあるとは思います。

過度な依存や現実逃避、過激な表現による影響などで、マイナスに働いてしまう側⾯も存在しますから。

けど、それらを差し引いても、漫画には精神的に⽀える⼒が確かにあるといえると思います。

 

精神状態が不安定なとき、⾝近な誰かに相談するのって難しいこともあると思うんです。

そんなときにそっと本棚から⼀冊の漫画を取り出すことが、⾃分のこころを守るための第⼀歩になるかもしれないですよ。

これを機に、好きな漫画を読んでみてはいかがでしょうか?

では、本⽇はこの辺で。

 

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