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【社長エッセイ】Vol.58 プロとして働くということ

2025.08.01 くるみの社長エッセイ精神科訪問看護とは誠子さんシリーズ

大阪市全域を訪問区域とする『訪問看護ステーションくるみ』の代表、中野誠子が綴る『社長エッセイ』第58弾!

 

セミさんが元気に鳴きはじめるこの季節。

夏が苦手な私としては、セミの大合唱を聞くと外に出たくない気持ちになります。

でも一方で、「地中で何年も過ごして、外で過ごせるのはほんのわずかなんだよなあ」と思うと、その鳴き声も、少し優しい気持ちで聞けたりもします。

 

最近、「働く側の権利」ばかりが主張される場面を、SNSやテレビなどでよく目にするようになりました。

それに対して、正直私は少し違和感を覚えています。

もちろん、働く側の権利はとても大切です。

実際、私も長く労働組合に所属していたので、その重要性は身をもって理解しています。

でも、それだけでいいんでしょうか?

 


「働く側の権利」を主張するなら、ぜひ一緒に考えてほしいのが——

「プロとして働く自覚」です。

今回は、私が看護師として25年間、大切にしてきた「働く姿勢」について、少し熱く語らせてください。

 

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

 

「働く」とは、誰かをラクにすること

みなさん、「働く」ってどういうことだと思いますか?

私はこう思っています。

「“ハタ”を“ラク”にするために、周りのことを考えながら、その環境で動くこと。」

人は一人では生きられません。

どんな仕事も、必ず誰かと関わりながら、誰かに助けられながら成り立っています。

だからこそ、「自分のことだけを優先する人」が増えてしまったら、現場はとてもつらくなります。

 

苦手だから、やらない?それでいいの?

たとえばこんな場面——

「私、クレーム対応苦手だから…。この前あなた上手にやってたよね?お願いしていい?」

そう言われたとします。

言った側には、苦手意識がある、前にうまくいかなかった、だから得意そうな人にお願いしたい…という気持ちがあるのでしょう。

でも、ちょっと立ち止まって考えてほしい。

自分が「嫌だ」と感じた仕事って、他の人にとってもたいてい「嫌」なんです。

では、どうして頼まれた人は「得意」と思われたんでしょうか?

きっとそれは、「努力してきたから」なんです。

 

「できる人」は、最初からできたわけじゃない

クレーム対応が上手な人だって、最初からできたわけではありません。

たくさん失敗して、たくさん嫌な思いをしてきた中で、学んで、経験して、今があるんです。

相手にどう言えば怒らせずに済むか

どう伝えれば冷静に話ができるか

もしかしたら先輩に相談したり、本を読んだりしたかもしれません

そうやって時間をかけて積み重ねた結果、「あの人は得意そうだな」と思われているんです。

 

苦手を避け続けるという選択

自分の「苦手」だけを避けて、できることだけをやる。

…私は、そこに共感できません。

その苦手を誰かが肩代わりしているという現実があるからです。

自分がやらないと決めた仕事は、誰かがやっています。

「それでいい」とは、私は思いません。

じゃあ、しんどい中でも無理してやるしかないの?

…それも違います。

 

「報告」と「相談」で道は開ける

私が思うに、大切なのは——

困ったら「報告」と「相談」をすること。

自分だけで判断して「できない」と決めて誰かにお願いするのではなく、

「今こういうことで悩んでいます」「どう対処していいか分かりません」とまず相談することがプロの姿勢だと思います。

そこから、上司や先輩と一緒に考えていけばいい。

一人で全部解決できなくても、自分と向き合うことが大切なんです。

 

環境が整っていても、「行動」するのは自分

いくら「相談できる環境」が整っていたとしても、

言葉にして伝える勇気がなければ、何も始まりません。

結局、環境だけじゃなくて「自分の姿勢」が問われる。

逃げたくなる気持ち、分かります。

でも、逃げてしまっている自分に気づき、それを認めることができたら、

きっと前に進めるはずです。

 

プロとしての「自分を育てる」

私が思う「プロとして働く」ということは——

自分を律し、自分と向き合い続けること。

1年目でも25年目でも、患者さん・利用者さんは「看護師」として私たちを見ています。

「何年目か」なんて関係ありません。

だからこそ、私たちは常に学び続けなければいけない。

ニーズに応えられるように、知識も技術も磨き続ける。

それが、プロとして働くということだと思います。

 

今回は…ちょっと熱くなってしまいましたね(笑)


最後まで読んでくださってありがとうございました。

次は、もう少しゆるめの話にしようかな。

またお会いしましょう!

 

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