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精神科領域で効果が期待できる漢方薬を紹介|有効性や服用時の注意点も解説

2023.12.25 精神科訪問看護とは


精神科領域では、抗うつ薬や抗不安薬などの西洋薬が多く使われるなか、一部では漢方薬が有効であったケースもあります。
漢方薬は天然の生薬から作られた薬であり、複数の生薬を使ったものも数多くあります。そのため、ひとつの漢方薬でもさまざまな症状に効果が期待できる点が特徴的です。

この記事では、精神科領域で使用されることのある漢方薬をご紹介します。さらに、漢方薬の特徴や飲み方についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。


【症状別】精神科領域で使用される主な漢方薬と効果

精神科領域で使用される漢方薬は、精神疾患を直接治すというよりかは、症状に対してアプローチすることがメインとなります。

ここでは、精神疾患でよく見られる症状別に、効果が期待できる漢方薬をご紹介します。


不安や疲労感、のどのつかえ感

大きなストレスや不安を感じると、のどのつかえ感や動悸、疲労感などの症状をきたすことがあります。不安を感じている状態が続くと、不安障害やパニック障害、強迫性障害などの精神疾患につながる恐れがあるため、注意が必要です。

不安や疲労感、のどのつかえ感に効果が期待できる漢方薬は、以下のものがあります。

・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
・柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
・加味帰脾湯(かみきひとう)
・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)



上記の漢方薬は精神を安定させ、不安やストレスによる症状を和らげる効果が期待できます。ほかにも、周囲に気を遣い疲れてしまったり、気を張り過ぎてしまったりする方にも有効だとされています。


不眠

不眠は、さまざまな原因によって引き起こされますが、精神疾患を抱えている方の多くに見られる症状のひとつです。

不眠に効果が期待できる漢方薬は、以下のものがあります。

・抑肝散(よくかんさん)
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
・加味帰脾湯(かみきひとう)
・桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

上記の漢方薬は、睡眠薬のように服薬したらすぐに眠れるというよりかは、不眠の原因となる不調や体のリズムを整え、自然な眠りを誘うよう調整する目的があります。


イライラ

イライラする原因は、人によってさまざまです。自分の思い通りにいかない、嫌な出来事があったなどの精神的要因と、自分の意思とは関係なくホルモンのバランスや年齢が要因となるものが考えられています。

イライラに効果が期待できる漢方薬は、以下のものがあります。

・抑肝散(よくかんさん)
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
・加味逍遙散(かみしょうようさん)

上記の漢方薬は、神経の高ぶりを抑え、イライラを軽減する作用が期待できます。なかにはホルモンバランスを安定させ、症状を緩和してくれるものもあります。


めまい

めまいは、耳や脳などに異常をきたして起こるケースだけでなく、ストレスや血行不良などが原因で引き起こされることもあります。

めまいに効果が期待できる漢方薬は、以下のものがあります。

・苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

体内の水分バランスを整えて浮腫みを解消したり、血液の巡りを促したりする効果があり、結果的にめまいの改善が期待できます。


精神科における漢方薬の有効性

漢方薬は、体内に流れる「気」「血」「水」の乱れを整え、不調の原因へとアプローチします。精神科領域では、抗うつ薬や抗不安薬などの西洋薬を使うことが一般的ですが、ストレスや自律神経の乱れなどには漢方薬も有効とされているのです。

漢方薬はひとつで複数の効果を発揮するものもあり、組み合わせて使用したり西洋薬と併用したりするケースも珍しくありません。

なかには「漢方薬には副作用がない」と考えている方もいるかもしれませんが、漢方薬でも副作用が出現する可能性はあります。西洋薬と比較して発症しにくいとされていますが、ゼロではないことを覚えておく必要があるでしょう。

精神科で使われる薬について詳しく知りたい方は、「よく使われる精神薬の種類と作用を解説|服薬する際の注意点とは?」の記事も合わせてお読みください。


精神科の薬と漢方薬を併用する際の注意点

漢方薬とほかの薬を併用する場合、飲み合わせに注意が必要なケースがあります。飲み合わせによっては一方の薬の作用を弱めてしまったり、逆に増強してしまったりといった相互作用が起きるおそれがあるからです。

最近では、ドラッグストアでも漢方薬を購入できます。もともと精神病薬を服用している方が、自分で漢方薬を購入して服用する際には、必ずかかりつけ医へ相談しましょう。
自宅での服薬管理に不安がある方は、訪問看護を利用するのも選択肢のひとつです。


精神科領域でも漢方薬は効果が期待できる

精神科領域で使用される漢方薬では、ストレスや精神疾患による症状の緩和や改善が期待できます。漢方薬を希望する場合には、精神科や心療内科などの医療機関を受診して、医師へ相談しましょう。

自宅での服薬管理に不安がある方は、訪問看護を利用するのも選択肢のひとつです。『訪問看護ステーションくるみ』では、利用者さまとその家族に寄り添ったサポートを提供いたします。サービスに関しての疑問は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

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