PTSDセルフチェックリスト|症状チェック20項目と受診の目安を解説
精神科訪問看護とは
「あの出来事から、ずっと気持ちが休まらない」 「ふとした瞬間に、記憶がよみがえって苦しくなる」 ——そんな状態が続いている方へ。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、事故・災害・暴力・DV・虐待などのトラウマ体験をきっかけに発症する精神疾患です。フラッシュバックや回避、不眠などの症状が1ヶ月以上続いている場合、PTSDの可能性があります。
この記事では、精神科の専門スタッフ監修のもと、ご自身の状態を確認できるセルフチェックリスト(20項目)と、結果に応じた「次にすべきこと」をまとめました。ご家族やパートナーとして心配されている方にも役立つ内容です。
※このチェックリストは医学的な診断を行うものではありません。気になる症状がある場合は、精神科医にご相談ください。
ご不安な気持ちが強い時や、文章を読むのがお辛い時は、無理をせず私たちにお声がけください。
精神科の専門スタッフが、あなたの状況に合わせてお話をお伺いします。まずはお気軽にご相談ください。
大阪市、寝屋川市、守口市、 平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 ※訪問は20時まで
門真市、大東市、枚方市、吹田市、尼崎市全域対象“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」
【日曜・お盆・年末年始休み】
対応させていただいております。
参照:こころの情報サイト
PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは?
PTSDを引き起こすトラウマ体験の例
PTSDを引き起こす出来事は、多くの場合、心に深い傷(トラウマ)を残します。その出来事によるストレスは、ただの一時的な不安を超え、自分自身の内面にまで影響を及ぼすことがあります。トラウマとPTSDの違いを詳しく見ることも理解の助けになります。
原因となる主な体験には、以下のようなものがあります。
- 自然災害(地震・台風・洪水など)
- 事故(交通事故・労災事故など)
- 犯罪被害(暴行・強盗・性暴力など)
- DV(家庭内暴力)
- 虐待(身体的・精神的・性的・ネグレクト)
- いじめ
- 戦争・紛争体験
- 大切な人の突然の死
PTSDの4つの症状群(DSM-5に基づく分類)
米国精神医学会の診断基準(DSM-5)では、PTSDの症状は大きく4つのグループに分類されています。「再体験症状」「回避症状」「認知・気分の変化」「過覚醒症状」の4つです。これらが複雑に絡み合い、日常生活に大きな支障をもたらします。
PTSDの症状を知る|4つのカテゴリ別に解説
PTSDの症状について、4つのカテゴリ別に詳しく解説します。
再体験症状|フラッシュバック・悪夢
トラウマ体験が鮮明に蘇る「フラッシュバック」が代表的です。この現象は、ストレスや睡眠の乱れによって悪化することがあります。PTSDの初期症状とフラッシュバックへの対処法も参考にしてください。また、トラウマに関連した悪夢が繰り返されることも多く見られます。
回避症状|トラウマに関連する場所や人を避ける
トラウマ体験に関する場所や状況、人物、または話題を意図的に避けるようになる「回避行動」が見られます。
認知・気分の変化|否定的な思考・感情の麻痺
喜怒哀楽が薄れ、孤立感が増す「感情の鈍麻(麻痺)」が起こります。また、他者への信頼を失い、孤独感や疎外感にさいなまれることもあります。
過覚醒症状|不眠・過剰な警戒心・驚愕反応
周囲に対して常に緊張している状態である「過剰な警戒心」が続きます。些細な音で飛び上がるような驚愕反応や、不眠などの睡眠障害を伴うことが多く、心身のエネルギーを大きく消耗させます。似た症状が他の疾患でも見られることがあるため、医師による鑑別が重要です。
PTSDセルフチェックリスト(20項目)
PTSDの自己診断を行う際に、以下の症状チェックリストを活用してください。これらは診断のための目安であり、最終的な判断は専門家による診断が必要です。
チェックリストの使い方と注意点
以下の20項目について、「ここ1ヶ月の間に」どの程度当てはまるかを確認してください。PCL-5(PTSDチェックリスト)などを参考に作成していますが、あくまで目安としてご使用ください。
再体験に関するチェック(5項目)
□ つらい出来事の記憶が、自分の意思とは無関係に突然よみがえることがある
□ その出来事に関する悪夢を繰り返し見る
□ 出来事が今まさに起きているかのように感じることがある(フラッシュバック)
□ 出来事を思い出させる場面や話題に触れると、動悸や発汗など身体が強く反応する
□ ふとした瞬間に、出来事に関連する映像・音・匂いがよみがえる
回避に関するチェック(4項目)
□ 出来事に関する記憶や考え、感情を意識的に避けようとしている
□ 出来事を思い出させる場所・人・状況を避けて生活している
□ 出来事について話すことを極力避けている
□ 出来事があった頃に関連するニュースや映像を見られなくなった
認知・気分の変化に関するチェック(6項目)
□ 出来事の重要な部分を思い出せない
□ 自分自身や他人、世の中に対して否定的な考えが強くなった
□ 出来事の原因や結果について、自分を責め続けてしまう
□ 恐怖・怒り・罪悪感・恥の感情が持続的に続いている
□ 以前は楽しめていたことに興味がなくなった
□ 周囲の人との間に壁を感じる、孤立している感覚がある
過覚醒に関するチェック(5項目)
□ ささいなことでイライラしたり、激しく怒ることが増えた
□ 些細な物音や気配に敏感に反応し、ビクッとすることがある(驚愕反応)
□ 常に周囲を警戒し、リラックスできない
□ 寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めるなど睡眠に問題がある
□ 集中力が低下し、仕事や日常の作業に支障が出ている
チェック結果の見方|当てはまった数別ガイド
1〜5個:すぐに受診の必要はないが、経過に注意
つらい出来事のあとに心身の変化が起きるのは、自然な反応です。多くの場合は時間の経過とともに落ち着いていきます。ただし、症状が長引いたり強まったりする場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。変化の記録をつけておくと、あとで医師に相談する際の材料になります。
6〜12個:専門家への相談をおすすめします
いくつかの項目に心当たりがある場合、PTSDの可能性も含めて専門家に相談してみることをおすすめします。PTSDは適切な治療を受けることで、症状を和らげることができます。「なんとなく気になる」「でも大したことないかも」——その段階でも、相談の入り口として十分です。
13個以上:早めの受診を検討してください
多くの項目に心当たりがある場合、できるだけ早い段階で精神科を受診されることをおすすめします。PTSDは「時間が経てば治る」とは限りません。早期に適切な治療を始めることが、回復への近道です。ご自身だけで悩む必要はありません。
誰かの力を借りることをためらわないでください。
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参照:MSDマニュアル
家族やパートナーが気づいた方へ
トラウマ体験後に変わった様子はありませんか
ご本人の「怒りっぽくなった」「急に泣く」「ぼーっとしている」「外出を嫌がる」などの変化は、PTSDの重要なサインである可能性があります。また、DV被害者のパートナーや、災害・事故の被害者家族の方々も、深刻なストレスを抱えやすいため、サポートの対象となります。
本人にどう声をかけるか
トラウマを経験すると、自分が抱える感情や反応が制御不能に感じられることがあります。無理に「何があったか詳しく聞き出す」のは、フラッシュバックなどの再体験を誘発するリスクがあるため避けましょう。
【肯定的な声かけ例】
○「最近眠れていないみたいだけど、大丈夫?何か力になれることはある?」
○「つらいことがあったんだね。無理に話さなくていいから、そばにいるよ」
本人が受診を嫌がるときの対応
ご本人が傷ついているとき、「いつまで引きずっているの」「もう忘れなよ」といった言葉は禁句です。
【NGな声かけ例】 ×「いつまでそのことを気にしてるの?もう忘れた方がいいよ」 ×「あなたより大変な人はたくさんいるよ」
本人が受診を嫌がる場合は、無理強いは禁物です。まずは「休む時間を確保する」→「安心できる環境を整える」→「家族が先に専門機関(保健所など)へ相談する」というステップを踏んでみてください。ご家族だけで解決しようとせず、まずは専門の相談窓口へご相談ください。お困りの方は、PTSDと復職についてなどの情報も参考になります。
【ご家族向け相談窓口】 ご家族のことで悩んでいる方も、孤立しないよう、専門家を頼ってください。「本人が受診を嫌がっている」「どう声をかければいいかわからない」そんなご相談も、精神科の専門スタッフがお話を伺います。
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PTSDの原因とよくある誤解
どんな体験がPTSDにつながるのか(DV・事故・災害・虐待)
前述の通り、DV(家庭内暴力)、交通事故、自然災害、虐待など、命の危険を感じるような強烈なトラウマ体験がPTSDの原因となります。
「心が弱いから」「時間が解決する」は誤解
「心が弱いからPTSDになる」というのは誤解です。PTSDは、強烈なショックに対して脳が自己防衛しようとした結果引き起こされる反応であり、誰にでも起こり得る自然な症状です。また、「時間が解決する」と放置せず、適切なサポートを受けることが重要です。
複雑性PTSD(C-PTSD)との違い
長期間にわたる反復的なトラウマ(継続的なDVや虐待など)が原因となるケースでは、「複雑性PTSD(C-PTSD)」に該当する場合があります。C-PTSD(複雑性PTSD)の症状チェックと原因もあわせてご覧ください。
医療機関に相談すべきタイミング
こんな変化が1ヶ月以上続いたら受診を
フラッシュバックや不眠、激しい不安などの症状が1ヶ月以上続き、日常生活に支障が出ている場合は、専門家への早期相談が求められます。精神科医によるカウンセリングや薬物療法、認知行動療法などが症状の悪化を防ぐためには欠かせません。
精神科と心療内科、どちらに行くべきか
PTSDの専門的な治療や診断は、精神科や、トラウマケアに詳しい心療内科で行われます。
受診に踏み切れないときの相談先
精神保健福祉センターや保健所の相談窓口など、地域の公的な医療機関・相談機関を利用することも可能です。セルフケアを進める上で、医師やカウンセラーに相談する意思を持つことが症状の改善に繋がります。
精神科訪問看護でできるPTSD支援
自宅で受けられるケアの内容
訪問看護はPTSDに対して非常に有用です。例えば、「夜中にフラッシュバックが起きて眠れない」という方には、ご自宅という安心できる環境で、訪問看護師が一緒に睡眠環境を見直し、生活リズムを整えるお手伝いをします。
フラッシュバックへの対処をサポート
フラッシュバックが繰り返される場合は、腹式呼吸やマインドフルネスなどのリラックス法が助けになることがあります。訪問看護では、こうした方法の実践や、適切な睡眠環境の整備などをサポートします。また、ジャーナリングなど、感情を整理するプロセスを支えることもあります。
くるみの訪問看護が対応できること
訪問看護ステーションくるみは、大阪市・寝屋川市・守口市・門真市・大東市・枚方市を対象に、精神科に特化した訪問看護を提供しています。服薬管理や、日常生活への適応、ご家族のサポートなど、多角的に支援を行います。
日常生活でお困りの方は、ぜひ一度『訪問看護ステーションくるみ』へご相談ください。
よくある質問(FAQ)
- PTSDはセルフチェックでわかりますか? A. セルフチェックはあくまで目安であり、診断は医師のみが行えます。ただし、PCL-5などのチェックリストは専門機関でも使用される指標であり、ご自身の状態を把握するのに役立ちます。
- PTSDの症状はいつ頃から出ますか? A. 出来事の直後から数ヶ月後に出ることが多いですが、6ヶ月以上経過してから症状が現れる遅延発症のケースもあります。
- DV被害後にPTSDになることはありますか? A. はい、DV(家庭内暴力)はPTSDの主要な原因のひとつです。長期にわたる被害の場合は、複雑性PTSD(C-PTSD)に該当する場合もあります。
- PTSDは自然に治りますか? A. 軽度の場合は時間とともに改善することもありますが、症状が1ヶ月以上続き日常生活に支障が出ている場合は、専門的な治療を受けることが回復に有効です。
- 訪問看護でPTSDの支援を受けられますか? A. はい、お受けいただけます。服薬管理や生活リズムの調整、フラッシュバックへの対処サポートなど、ご自宅での安心した療養生活を支援します。
最後に:勇気を持った第一歩を踏み出すために
今、つらい記憶や見えない不安を抱えてこの記事を読んでくださっているあなたへ。そして、大切なご家族を守りたいと願って検索された方へ。
PTSDの症状に向き合うのは、とてもエネルギーが要ることです。しかし、専門家のサポートを受けるという「勇気を持った第一歩」が、ご自身やご家族の心を守る大きな力になります。少しでも心が苦しいと感じたら、誰かの力を借りることをためらわないでください。私たちはいつでも、あなたからのご相談をお待ちしております。まずはかかりつけ医や精神科、地域の相談窓口にお声がけください。
ひとりで抱え込まないでください。私たちがそっと寄り添います。
ご家族やご本人だけで抱え続けることの苦しさを、私たちは知っています。
「少し話を聞いてほしい」だけでも大丈夫です。まずはお気軽にご相談ください。
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