PTSD初期症状とは?フラッシュバックや過度の警戒心などを徹底解説|2つの対処法や関連疾患、訪問看護の重要性も紹介
2024.09.02PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、重大なストレス体験により引き起こされる精神疾患です。特に初期症状を見逃さないことが重要であり、適切な対処法を知っておくことで悪化を防ぐことが可能です。本記事では、PTSDの初期症状やその要因、対処法、さらにはうつ病など他の精神疾患との関係や訪問看護の有用性について詳しく解説します。
1. フラッシュバック
PTSDの代表的な初期症状として挙げられるのが「フラッシュバック」です。これは、過去のトラウマ体験が突然頭に浮かび、現実と区別がつかなくなる感覚です。交感神経が活発化し、恐怖や不安が強まりやすく、ストレスフルな状況や特定のトリガーによって引き起こされます。
2. 過度の警戒心
もう一つの初期症状は「過度の警戒心」です。常に何かが起こるのではないかという感覚を持ち、リラックスできない状態が続きます。これは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、体が緊張状態を維持していることに起因します。特に、睡眠行動障害や無呼吸のような問題が伴うことが多いです。
3. 感情の麻痺
PTSD初期では感情が鈍くなり、何事にも興味がわかない「感情の麻痺」も見られます。これは、副交感神経が過度に抑制された結果、外部の刺激に対する反応が減少することが原因です。発達障害のある人々は、ストレスに対する脆弱性が高いため、感情の麻痺が顕著になることがあります。
4. 過剰な怒りやイライラ
突然の怒りや強いイライラを感じやすくなるのも、PTSDの初期症状です。これは、交感神経が過剰に反応することで、感情のコントロールが難しくなるためです。この症状は特に冬季うつとの関連が指摘されています。
参考資料:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-06-001.html
初期症状に対する対処法
「フラッシュバック」に対する一般的な対処法として、**グラウンディング技法**が有効です。この技法では、自分の感覚を使って「今ここ」に意識を集中させることで、現実世界に引き戻される手助けをします。例えば、目の前の物体の色や質感に注意を向けたり、深呼吸をして副交感神経を活性化させることが推奨されます。深い呼吸は、交感神経の興奮を抑え、体全体をリラックスさせる効果があります。
PTSDと他の精神疾患との関係
PTSDは、うつ病や睡眠行動障害など他の精神疾患との関連が深いことが知られています。PTSDが進行すると、冬季うつや発達障害、さらには無呼吸症候群などの身体的な問題も併発しやすくなります。交感神経が常に過剰に働くため、慢性的な疲労感や集中力の低下、そして精神的な疲弊が生じ、これがうつ病の発症を促進することがよくあります。また、PTSDはPTSDそのものが他の精神疾患を引き起こすきっかけにもなり得るため、適切な早期治療が必要です。
PTSDに対する訪問看護の有用性
訪問看護は、PTSDを抱える患者にとって非常に有効です。自宅での療法や薬物管理をサポートすることで、患者が安心して治療に専念できる環境を提供します。また、訪問看護師は、交感神経や副交感神経の働きを調整するリラクゼーション技法や、PTSD発作時の対処法を指導することができます。
今回紹介した症状でお悩みの方は、ぜひお気軽に『訪問看護ステーションくるみ』へご相談ください。