統合失調症になると「迷惑行為」と捉えられる行動に及ぶ場合があります。
家族に統合失調症の方がいる家庭では、なぜそのような行動を取ってしまうのか分からず、困惑してしまう場面もあるでしょう。
この記事では、統合失調症の方が迷惑行為に及んでしまう原因を解説します。
困った時の対処法や相談先も紹介しますので、ぜひご覧ください。
統合失調症で見られる迷惑行為の例
統合失調症の方は、突然暴れ出したり大声をあげたりして、他人へ迷惑をかける場合があります。
この章では、統合失調症における迷惑行為の例を見ていきましょう。
暴力を振るう/物を壊す
統合失調症の方は、他人へ暴力を振るう、周りの物を壊すなど、暴れて迷惑をかける場合があります。
家の中だけでなく、学校や会社の人や物にも危害が及ぶ場合があるため、注意が必要です。
他人を責める/暴言を吐く
「お前のせいで病気になった」「あいつが悪さをしようとしてくる」など、他人を責めるような口調になる方もいます。
また、家族や友人、同僚などに対して「お前が悪いんだ!」「あっちへ行け!」など声をあげる場合もあるでしょう。
奇声や大声を上げる
突然大声や奇声を発してしまう場合もあります。
家の中だけでなく、職場や外出先などでも声をあげてしまうため、他人から迷惑だと思われてしまうでしょう。
特に、アパートやマンションなどの集合住宅に住んでいる場合や、夜間に症状が出現してしまった場合は、近隣とのトラブルになる場合もあります。
統合失調症の方が迷惑行為に及ぶ理由
統合失調症の方が迷惑行為に及ぶのは、妄想や幻覚などの症状が出現しているためです。
この章では、統合失調症の症状と迷惑行為の関係性を見ていきましょう。
妄想
妄想症状のある方は「誰かが自分を陥れようとしている」「周りの人は全員自分の敵だ」などと思い込み、暴れ出してしまう場合があります。
被害妄想から身を守ろうとするために、他人へ暴力を振るったり、関係のない人へ暴言を吐いたりします。
関連記事:統合失調症とは?妄想の種類や症状が出ているサインを解説
幻覚
実際にはない物が見えたり聞こえたりする「幻覚」も、迷惑行為の原因の1つです。
「人影が見える」「動物が部屋の中にいる」など症状が見られる「幻視」や、耳元で悪口を言われているように感じる「幻聴」などから、パニックになり暴れ出してしまう場合があります。
幻覚の症状が出ている方は、独り言を言う、ニヤニヤ笑っている、誰もいない場所で会話するなどの様子が見られます。
怖いものが見えたり、悪口に耐えられなくなったりして、大声や奇声をあげる場合もあるでしょう。
参照:厚生労働省「統合失調症|こころの病気について知る」
統合失調症で迷惑行為が見られるときの対処法
統合失調症で暴れる様子が見られた場合、適切に対処して安全を確保することが大切です。
統合失調症で迷惑行為が見られるときの対処法を解説します。
落ち着くまで距離を置く
症状が出現している場合、なだめるのが難しいケースもあるため、落ち着くまで距離を置きましょう。
安全を確保できるまでは、部屋を分けるなどして距離を置くのがポイントです。
やさしい言葉で注意する
暴れている方をなだめる場合は、なるべくやさしい言葉や態度で接しましょう。
統合失調症で暴れている方は、恐怖や不安を感じているため、強い口調で制止するのは逆効果になってしまいます。
「大丈夫だよ」「ここにいる人は味方だよ」など、本人が安心できる言葉遣いと口調で注意を促しましょう。
統合失調症の迷惑行為に悩んだときの相談先
周囲の人だけで迷惑行為に対処できない場合、以下のような相談先を頼るのも選択肢の1つです。
・精神科
・心療内科
・保健所や精神保健福祉センター
・訪問看護ステーション
医師や保健師、心理士などの専門家への相談により、適切な関わり方や対処法などのアドバイスを受けられます。
また、訪問看護などのサービスを利用し、日常的にサポートを受けるのもよいでしょう。
精神疾患は理解するのが難しいと感じる方も多い病気であるため、悩んだ場合は早めに専門家へ相談してみてください。
統合失調症で迷惑行為が見られるときは専門家に相談しよう
統合失調症の方は、幻覚や幻聴などの症状から迷惑行為に及んでしまいます。
周囲の方は接し方に気を付け、困った時は早めに専門家へ相談して対処しましょう。
日頃からサポートが必要なケースでは、訪問看護を利用するのもおすすめです。
訪問看護では、統合失調症の症状の管理や日常生活へのアドバイスなどを、自宅で個別に受けられます。
統合失調所へのサポートが必要な方は、ぜひ『訪問看護ステーションくるみ』へご相談ください。
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