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睡眠薬を飲んでも眠れない主な三つの原因とは?症状ごとの薬の種類と効果的な対処法を解説!訪問看護を利用するメリットも解説!

2023.09.04 精神科訪問看護とは

睡眠薬を飲んでも眠れない主な三つの原因
睡眠薬を飲んでもなかなか眠れないことに悩む方もいるでしょう。
睡眠薬を飲んでも眠れない場合、原因は何なのか、
また、睡眠薬を飲んでも眠れないときによくあるQ&Aについて解説します。

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

※訪問は20時まで
対応させていただいております。

不眠症とは

不眠症とは

不眠症とは、眠りたいのにうまく眠れない状態が続き、生活に支障を及ぼす睡眠障害の一つです。寝つきが悪い「入眠困難」、夜中に目が覚めてしまう「中途覚醒」、早朝に目が覚める「早朝覚醒」、眠りが浅く十分に休めない「熟眠障害」などに分けられます。

睡眠薬を飲んでも眠れない原因は?

睡眠薬を飲んでも眠れない場合、原因はどのようなことが考えられるのでしょうか。
ここでは睡眠薬を飲んでも眠れない場合の原因を解説していきます。

不眠のタイプに薬があっていない

不眠には、なかなか寝つけない「入眠困難型」と、中途覚醒や早朝覚醒など、途中で起きてしまう「睡眠維持障害型」に分類されます。自分の不眠のタイプに薬があっていない場合は、眠れないことがあります。前述したとおり、睡眠薬には種類があり、不眠のタイプに合わせて睡眠薬を選んで処方されます。
自分の不眠のタイプに合わせて処方されないと、睡眠薬の効果が得られないことがあるでしょう。

他の疾患など、症状や原因にあった薬ではない

うつ病や睡眠時無呼吸症候群など、不眠の原因が他の疾患の場合は、睡眠薬の調整をしても不眠が改善されないことがあります。その場合は、まず不眠の原因となる疾患の治療が必要になるでしょう。

自律神経の乱れ

ストレスや生活習慣の乱れが原因で自律神経が乱れていると、睡眠薬が効果を発揮しにくくなります。

睡眠薬の耐久がついている

長期間服用を続けると薬に対する耐性ができ、効き目が弱くなることがあります。以前は眠れたのに効かなくなったと感じるのはこのためです。自己判断で量を増やすと依存や副作用のリスクが高まるため、医師と相談しながら薬を調整する必要があります。

睡眠薬の種類と不眠

一例として睡眠薬4種類とそれぞれの特徴を紹介します。

種類 一般名 商品名 特徴
ベンゾジアゼピン系 超短時間作用型:トリアゾラムなど ハルシオンなど 依存性が高く、離脱症状が出やすい
短時間作用型:ブロチゾラム、リルマザホンなど レンドルミン、リスミーなど 依存性が高く、離脱症状が出やすい
中間作用型:二メタゼパム、エスタゾラムなど エリミン、ユーロジンなど 離脱症状は比較的出にくいが、筋弛緩作用により、ふらつきやすい
長時間作用型:クアゼパムなど ドラールなど 翌日まで眠気が続きやすい
非ベンゾジアゼピン系 ゾピクロン、ゾルピデムなど アモバン、マイスリーなど 依存性が低く、筋弛緩作用が少ない

入眠困難の場合に使用

メラトニン受容体作動薬 メラトニン、ラメルテオン メラトベル、ロゼレム 依存性が低く、筋弛緩作用が少ない

即効性がない

オレキシン受容体拮抗薬 レンボレキサント、スボレキサント デエビゴ、ベルソムラ 中途覚醒や早朝覚醒に効果がある

翌日に眠気が残ることがある

不眠の原因がはっきりしない場合、精神疾患の可能性があります。精神疾患がある場合、不眠により症状が悪化する場合があります。
また、症状が悪化することでさらに不眠になるという、負の連鎖が起こってしまうのです。

参照:一般社団法人日本睡眠学会「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療療ガイドライン

参照:医療の総合サイトメディカルオンライン「薬データベース|ベンゾジアゼピン系睡眠薬」

睡眠薬を飲んでも眠れない場合の対処法

睡眠薬を飲んでも眠れない場合の対処法

薬だけに頼らず、生活習慣や睡眠環境を整えることも大切です。寝室を快適にする、就寝前のスマホ使用を控える、日中に適度な運動を取り入れるといった工夫で眠りの質は改善します。また、医師に相談して薬を調整してもらうことも効果的です。薬と生活改善を組み合わせることで、不眠の悪循環を断ち切ることができます。

生活習慣を見直す

不眠改善の基本は毎日の生活習慣を整えることです。起床・就寝時間を一定に保つことで体内時計が安定し、自然な眠気が訪れやすくなります。カフェインやアルコールは覚醒作用を持つため、夕方以降は控えるのが望ましいでしょう。また、就寝前に考えごとを続けると脳が休まらず眠りを妨げます。軽い読書やリラックス法を取り入れることで睡眠薬の効果を補い、安定した眠りに導けます。

入眠環境を見直す

眠れる環境を整えることは薬と同じくらい大切です。寝室は暗く静かで適温に保つことが理想とされ、カーテンや遮光アイテムを活用するとよいでしょう。寝具も体に合った硬さや清潔さを維持することで、安心して横になれます。外部の騒音や光が睡眠を妨げる場合は、耳栓やアイマスクの使用も効果的です。快適な入眠環境は、睡眠薬を服用しても眠れないときのサポートになります。

ブルーライトを避ける

スマホやパソコンから発せられるブルーライトは脳を刺激し、眠気を妨げる大きな要因です。就寝前の1〜2時間は画面を見ないようにし、どうしても使用が必要な場合はブルーライトカット機能や眼鏡を利用すると効果的です。また、照明も白色より暖色系を選ぶとリラックスしやすくなります。眠れない夜に無意識でスマホを触る習慣は不眠を悪化させるため、意識的に控えることが重要です。

運動習慣を身につける

日中に軽い運動を行うことで体温が上がり、その後の体温低下によって自然な眠気が得やすくなります。ウォーキングやストレッチなどの軽い運動で十分効果がありますが、就寝直前の激しい運動は逆に覚醒を招くため注意が必要です。運動は自律神経のバランスを整え、ストレス解消にもつながるため、睡眠薬に頼らず眠れる体質づくりをサポートします。継続が何より大切です。

主治医に相談する

睡眠薬を服用しても改善が見られない場合は、必ず主治医に相談しましょう。薬の種類や作用時間が合っていない可能性や、他の疾患が影響しているケースもあります。自己判断で量を増減させると副作用や依存につながるため危険です。医師は生活習慣や心理的要因も含めた総合的な視点で対策を提案してくれます。不安や疑問を正直に伝えることで、最適な治療方針が見えてきます。

睡眠薬の副作用とは?

睡眠薬の副作用はさまざまですが、主には以下のような副作用があります。

・ふらつき
・翌日の眠気
・健忘

それぞれ解説していきます。

ふらつき

筋肉の緊張が緩むことから、ふらついたり、転びやすくなります。体に残っている薬の量が多いときにふらつきが出たり、転びやすかったりするため、注意が必要です。

翌日の眠気

翌日起きてからも眠気が続くことや、日中も眠気が出る場合があります。
目覚めが悪かったり、眠気が続く場合は、睡眠薬を飲みすぎている可能性があります。

健忘

薬を飲んだ後にすぐに寝ずに、何か作業をしていると、作業内容を思い出せないことがあります。高齢者の場合は、せん妄につながることがあります。

参照:一般社団法人日本睡眠学会「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療療ガイドライン

 

睡眠薬を飲んでも眠れない方へ|睡眠薬に関するQ&A

最後によくある睡眠薬に関する疑問について解説します。

睡眠薬を飲んでも眠れない場合、量を増やしてもいい?

睡眠薬を飲んでも眠れないことがあるでしょう。その場合、睡眠薬の量を増やしたいと考えるかもしれません。現在の処方量で効果が出ない場合、薬を変更するか増やすかなど、主治医による鑑別が必要となります。
そのため睡眠薬の量を自己判断で増やさず、必ず主治医に相談しましょう。
そして睡眠薬を服用後は、すぐに寝ないと覚醒してしまうことがあります。また、一部の睡眠薬には脱力感やふらつきなどの副作用があり、転倒のリスクがあるため、服用後すぐに寝るようにしましょう。

寝つけないときや夜中に目が覚めたときは睡眠薬を追加して飲んでもいい?

不眠時に内服する頓服薬や、追加の眠剤の内服など主治医の指示がある場合は、睡眠薬を頓服で追加服用してもいいでしょう。ただし翌日まで睡眠薬の効果が続き、日中の眠気につながる場合もあります。できるだけ起床時間の6〜7時間前には飲むようにしてください。
頓服の処方がない場合や、主治医からの指示がない場合は追加で服用することは控えましょう。
なかなか寝つけないときは、無理に寝ようとせず、一度ベッドから離れ、リラックスできる環境でゆったりと過ごしてください。眠気が出てから再度就寝するといいでしょう。その場合、睡眠リズムを崩さないためにも、翌朝は同じ時間に起きるようにしましょう。

参照:一般社団法人日本睡眠学会「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療療ガイドライン
参照:公益社団法人埼玉県精神保健福祉協会「埼玉県精神科救急情報センタ ー」

 

睡眠薬以外の対処方法はある?

日中適度に運動することで、睡眠の質が高まります。また、夕方以降はカフェインを控えたり、快適に寝られるよう、睡眠環境を整えたりするのも大切です。
適切な睡眠のためには「光・音・温度」を調整すると、良い睡眠につながるとされています。
寝酒は睡眠薬の副作用が強くなったり、早朝覚醒したりするため、控えましょう。

参照:厚生労働省「良い目覚めは良い眠りから|知っているようで知らない睡眠のこと」

不眠のサポートが必要な場合、精神科訪問看護の検討も視野に入れてみて

不眠の原因が精神疾患の場合、精神疾患に関する治療の継続が必要です。症状を見て精神科医が必要と判断すれば、精神科訪問看護を利用することも可能です。
精神科訪問看護では、生活リズムの改善や服薬管理のためのサポートが受けられます。自宅で服薬管理や生活リズムの調整が難しい場合は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

「訪問看護ステーションくるみ」は、精神科に特化した訪問看護ステーションです。地域の福祉施設や行政と連携を図り、利用者さまとその家族に寄り添ったサポートを提供いたします。
「自宅での生活が不安」「気軽に相談できる人が欲しい」などとお考えの方は、精神科訪問看護利用を検討してみましょう。
サービスの利用にあたり、聞きたいことや確認したいことがある方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

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対応させていただいております。

この記事を書いた人

鬼頭怜那

鬼頭 怜那(きとうれな)

看護師 / 産業心理カウンセラー

看護師資格を取得後、産科病棟で勤務。その後、精神科の急性期・慢性期病棟にて、精神疾患だけでなく身体疾患のある患者の看護にも携わる。精神科の訪問看護での勤務経験も活かしながら、現在はライターとして医療・薬理・在宅ケア・メンタルヘルスに関する記事を執筆中。

この記事を監修した人

石飛美春

株式会社Make Care Webクリエイター

石飛 美春

看護師 / Webクリエイター

看護師として臨床を経験後、一度Web業界に転身。ものづくりの楽しさを知る一方で、やはり人と関わる現場に戻りたいという想いから、訪問看護ステーションくるみに入職。現在は訪問業務とあわせて、Web制作の経験を活かし、HPやSNSの更新を担当している。

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