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社交不安障害はどんな病気?治療や予防方法についても解説

2024.04.15 精神科訪問看護とは

日常生活や社会活動のなかで、「他人からどのように思われているのか気になる」「人前に立って失敗したらどうしようと強い不安に襲われる」などと悩んでいる方はいませんか?このような状態は、「社交不安障害(SAD)」かもしれません。

この記事では、社交不安障害の症状や治療法、再発を予防するためのポイントなどを解説します。


社交不安障害とはどんな病気?

この章では、社交不安障害の原因や症状など、基本的な知識について解説します。


社交不安症とは

社交不安障害(SAD)とは、あがり症や赤面症、対人恐怖症ともよばれている不安障害の1つです。注目が集まる場面に遭遇した際に、緊張やストレスを感じると、人前で失敗してしまうのではないかとの強い不安を抱きます。

人前で緊張してしまう場面は誰にでもあるでしょう。しかし、社交不安障害になると、通常の方よりも不安や緊張を感じやすくなるため、人前に出ることを避けるようになる(回避行動)のです。


社交不安障害の原因

社交不安障害の明確な原因はまだ明らかにされていませんが、脳の不安を感じる部位が過剰に反応してしまうことが原因の1つであると考えられています。

社交不安障害を発症するきっかけとして挙げられるケースは、以下の通りです。



・人前で失敗して恥ずかしい思いをした経験がある
・自分の価値を認められない
・自分に自信がない



上記のような経験や性格的要因があると、社交不安障害を発症しやすいとされています。


社交不安障害の症状

社交不安障害によって見られる症状は、以下が挙げられます。



・人前で発表をする際に強い緊張を覚える
・人前に出ると動悸や発汗、顔が赤くなるなどの症状がある
・恥ずかしい思いをするのではないのかと不安になる
・人前に苦手意識があり自然に避けてしまう
・初対面の人と話すのが苦手である



また、社交不安障害による症状が重症化すると、引きこもってしまうなど日常生活に支障をきたすおそれもあります。そのため、上記の症状に悩んでいる場合には、早期の治療が必要です。



参照:厚生労働省「不安障害」


社交不安障害の治療方法

社交不安障害の治療方法には、主に薬物療法と精神療法があります。

それぞれの治療法に関して、簡単に解説します。


薬物療法

社交不安障害の薬物療法では、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)や抗不安薬などが使用されます。抗うつ薬であるSSRIは、脳内の神経伝達物質であるセロトニンを増やす作用があり、うつ病だけでなく不安症にも効果が期待できるのが特徴です。

抗不安薬は、不安や緊張などの精神が不安定な状態の時に使用されます。ほかにも睡眠薬などが処方されるケースもあります。



関連記事:よく使われる精神薬の種類と作用を解説|服薬する際の注意点とは


精神療法

社交不安障害の治療では、薬物療法と同時に精神療法も組み合わせて治療を行います。精神療法のなかでも「認知行動療法」が効果的といわれています。

認知行動療法は社交不安障害という病気を認識し、ネガティブな考えや物事の見方を柔軟に変えていく治療法です。どのような状況や環境で不安が出現してしまうのかを考え、どのように対応したらよいかを一緒に考えます。


社交不安障害は自力で治せる?

社交不安障害は、自力で症状が軽減する場合もありますが、第一選択としては専門の医療機関で治療を受けることが望ましいでしょう。日本不安症学会による社交不安障害の診療ガイドラインによると、治療を受けない方の60%程度は数年またはそれ以上症状が持続するといわれています。

特に社交不安障害による症状が重症化している場合には、専門の医療機関での治療が必要であり、自力での対処は難しいケースもあります。

社交不安障害による症状を深刻化させないためには、まず医療機関を受診して、適切な治療を受けることが大切です。



参照:日本不安症学会/日本神経精神薬理学会「社交不安症の診療ガイドライン」


社交不安障害の再発を予防するには

社交不安障害の再発を予防するには、適切な治療を続けるのが重要です。特に、認知行動療法やカウンセリングを定期的に受けることで、少しずつ社交不安障害による症状に対処できるようになるでしょう。

また、自宅での治療を継続するためには、訪問看護を利用して日常生活のサポートを受けることも選択肢の1つです。訪問看護であれば、自宅まで看護師が訪問してくれるため、外出するのが不安と感じている方でも安心して利用ができるでしょう。服薬管理や精神的サポートも受けられます。



関連記事:精神科の訪問看護を受けるには?対象者と利用の流れを解説!


社交不安障害で日常生活に不安があるなら訪問看護を利用しよう

社交不安障害は、人前に出たり初対面の人と話したりする場面を苦手とし、強い不安や動悸などの症状が見られる精神疾患です。症状が重症化してしまうと、人前に出るのを意識的に避けるなど日常生活に支障をきたす場合もあるため、医療機関による早期治療が必要です。

「日常生活を送るうえで強い不安がある」とお悩みの方、訪問看護を利用するのもよいでしょう。訪問看護では、社交不安障害を持つ方の生活支援から再発の予防まで、利用者さま一人ひとりに合わせた方法でサポートいたします。ご不明点がございましたら、『訪問看護ステーションくるみ』へお気軽にお問い合わせください。

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