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精神科訪問看護師の多職種連携における役割とは?多職種連携の重要性や実際に関わる職種も解説

2023.08.07 精神科訪問看護とは

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精神科訪問看護師として働く中で、看護師以外の多くの他職種と関わる場面があります。
実際にどのような職種とどういった状況で関わっていくのか、いかに多職種連携が大切かわからないという方もいるでしょう。
今回は実際の精神科訪問看護の現場で、多職種連携における訪問看護師の役割や、連携の重要性、関わる職種も解説していきます。


精神科訪問看護における多職種連携の重要性

精神科訪問看護は、地域で生活する精神疾患を抱えた方に看護を提供します。
しかし地域で生活する方に関わるのは看護師だけでは難しく、市区町村や就労先、医師や情報共有をするケースワーカーやケアマネージャーなど、さまざまな視点から支えていく必要があります。
こうした多職種や各機関と連携しながら看護を提供していくことで、地域全体で多角的な視点から精神疾患の方を支えられるのです。


精神科訪問看護師の多職種連携における役割

多職種や各機関と連携を取ることが重要ですが、精神科訪問看護師は多職種連携の中で主にどのような役割を担うのでしょうか。
その役割は主に2つです。

・他職種への利用者の細かな情報共有
・医師との連携をとる

それぞれ解説していきます。


他職種への利用者の細かな情報共有

看護師は訪問看護の現場において、最も利用者さまの近くで関わる職種といっても過言ではありません。利用者や家族の希望や思いを伺う中で、さまざまな情報を入手しますが、それらの情報は関わる他職種が働いている各機関へ情報共有をする必要があります。他職種との橋渡し役とも言えるでしょう。
ただ情報共有といっても、細かな共有が必要です。日々訪問看護に伺う中で、利用者さまが心を開いて話してくれた一言が大切な思いであったり、支援の糸口だったりする場合もあります。
そのため、日々の看護記録を細かく記載するのはもちろん、他職種とは時間が許す限り直接会い、情報を伝えるのが最も良い連携方法です。


医師との連携をとる

看護師は医師の指示書をもとに訪問看護を実施し、それらの指示書に対して毎月報告書を記載し提出します。
その中で、利用者さまのご状況を共有しますが、もし現在の関わりの中での疑問点や困った点、利用者さまの今後の方向性などに不安を感じた場合、直接医師と連絡をとる場合もあります。担当者が集まる会議を開くよう検討していただいたり、薬の処方や入院について検討していただいたりなど、看護師のアセスメントを踏まえて、より良い看護が提供できるよう医師と連携を取るのも役目の一つです。


精神科訪問看護師が多職種連携をする中で実際に関わる職種

精神科訪問看護師が多職種連携をする中で、多くの職種と関わる必要があります。実際に訪問看護ステーションで働く場合に連携をとる職種や機関を知っておくことで、業務のイメージも湧きやすいのではないでしょうか。
ここからは連携をとっていくそれぞれの職種の紹介と、関わり方を解説していきます。


医師

前述のように、医師の指示書をもとに看護師が訪問看護に入らせていただきます。そのため医師との連携は必要不可欠とも言えるでしょう。毎月必ず指示書に対して実施した看護の報告書を記載し、書類を送付、もしくはお渡しします。


薬剤師

薬剤師の方も地域で過ごす利用者さまのために連携していただくケースがあります。
内服に対して拒否的な利用者さまや理解を得られないご家族さまに対して服薬指導を行っていただいたり、飲み忘れがあるような利用者さまの状況を看護師から報告を受けて、一包化といって飲みやすいように工夫したりといった対応をしていただきます。


介護支援相談員(ケアマネージャー)

多職種連携の場において、介護支援相談員(以下ケアマネ)も多職種との橋渡しの役割を担います。利用者への介護サービスの導入の説明や手続きのサポート、ケアプランの作成なども行いますが、それにあたり、看護師と情報共有を行います。主に介護保険を利用される方へ介入する場合に連携を取る必要がある職種です。


訪問介護員(ヘルパー)

訪問介護員(以下ヘルパー)は利用者さまの居宅の清掃など、「日常生活支援」を主に行う職種の方です。訪問看護では医療的な目線での介入が主ですが、ヘルパーは生活支援を行っているため、役割分担や介入時の情報共有などが必要です。


医療ソーシャルワーカー(MSW)

医療ソーシャルワーカー(MSW)はいわゆる医療機関の窓口と言われる職種で、病院と病院外との連携を行います。
もともと入院されていた方などは入退院を繰り返さないように、医療ソーシャルワーカー(MSW)と情報共有をして不調の兆候や入院時の様子を教えていただくこともあります。

参照:公益社団法人日本医療社会福祉協会「在宅医療に関わるソーシャルワークの手引き」


理学療法士や作業療法士などリハビリ職

近年リハビリ職の中で働き先として、訪問看護ステーションが注目されています。
うつ病やうつ症状など精神症状や精神疾患の影響で、身体機能の低下が見られたり、日常生活に困難な場面が増えていたりする利用者さまへの介入が主な目的です。
看護師とは違う職種の介入によって、利用者さまの違う姿が見える場合があります。利用者さまの状況や様子、変化などの情報共有を看護師と行います。


利用者の家族

利用者のご家族も職種ではありませんが、重要な連携先の一つです。利用者さまはもちろんですがその利用者さまを支える家族に対する支援も訪問看護の重要な役割の一つです。ご家族が抱える悩みや今後の方向性、思いなどを伺い支援に活かしていきます。


在宅医療における精神科訪問看護師の役割を知っておこう

ここまで精神科訪問看護師の多職種連携における役割や、多職種連携の重要性、実際に関わる職種も解説しました。
実際に関わる職種を知ることで現場のイメージが少しでも湧くのではないでしょうか。

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