クルミのアトリエ クルミのアトリエ TOPへもどる
  1. トップページ
  2. コラム
  3. くるみの社長エッセイ, ハムさんシリーズ, 精神科訪問看護とは
  4. 【専務エッセイ】Vol.58 睡眠に関するちょっとした誤解を考えてみよう

【専務エッセイ】Vol.58 睡眠に関するちょっとした誤解を考えてみよう

2025.07.25 くるみの社長エッセイハムさんシリーズ精神科訪問看護とは

大阪市全域を訪問区域とする『訪問看護ステーションくるみ』の代表、濱脇直行が綴る『専務エッセイ』第58弾!

 

7⽉も半ばに差し掛かり、日ごとに暑さが増してきましたね。

みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

最近では「熱中症」という⾔葉をニュースなどでよく⽬にするようになりました。

いよいよ夏本番、といったところでしょうか。

ちなみに私は、ここ数日、蝉の⼤合唱で⽬が覚める毎朝を過ごしています。

専務の濱脇です。

 

さて、この時期、「寝苦しい夜」が続いていませんか?

今回は、そんな「睡眠」について、少し掘り下げてみようかなと思います。

実は、「よく聞く話」ほど、ちょっとした誤解が隠れていることもあるんです。

では、ごゆるりと読んでくださいね。

 

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

 

「睡眠の常識」……本当に合ってる?

さてさて、私たちの健康や⽇常⽣活に大きく関わる「睡眠」。

「自分は正しい知識を持っているよ!」という⽅も多いのではないでしょうか。

SNSやYouTube、TikTokなどでも睡眠についての情報があふれていますよね。

でも、そこには意外と科学的根拠に乏しい情報も混ざっていたりします。

たとえば——

長く寝れば寝るほど健康にいい

年歳をとると眠りが浅くなるのは自然なこと

寝だめすれば睡眠不足は取り返せる

睡眠薬はできるだけ避けたほうがいい

……これ、全部ちょっとずつ間違っているかもしれません。

 

【誤解①】長く寝れば寝るほど健康にいい?

よく聞きますよね、この話。

たしかに慢性的な睡眠不⾜が⼼⾝の不調を招くのは多く知られています。

けれど、睡眠を「とりすぎる」ことも健康リスクになり得るということが、近年の研究でわかってきています。

たとえば、「毎晩9時間以上寝ている人」は「毎日の睡眠が7時間前後の⼈」に⽐べて、⼼⾎管疾患や認知症のリスクが⾼くなる可能性があるといわれています。

※ちなみに、海外の疫学研究でも「9時間以上の睡眠が心血管疾患や認知症のリスクを高める可能性がある」といった報告がされています(Patel et al., 2006/Sabia et al., 2021)。

これを知ったとき、私は「なんだって?!」と思いましたね。

そんなことを⾔っても、⻑く寝れるに越したことはないよねって思ってたんですよ。

でも、睡眠は「長さ」ではなく、質とリズムが重要なんですね。

特に「質」。

同じ時間寝ていても、質が悪ければ体の疲れは取れないし、次の⽇しんどいんですよね……。

あぁ、質の良い睡眠をとりたい(笑)。

 

【誤解②】歳をとると眠りが浅くなるのは自然なこと?

これは半分当たっていて、半分は誤解です。

たしかに、加齢に伴って眠りが浅くなる傾向はあります。

でも、それを「年齢のせい」と片付けてしまうのは、少しもったいないんですよ。

たとえば——

日中の活動量の低下

睡眠環境の変化(照明・音・寝具など)

薬の副作用や精神的な不安

こうしたことが原因で、睡眠の質が低下している高齢者はとても多いです。

「年齢のせいだから仕方ない」と思い込んで対策をとらないと、日中の眠気やふらつき、転倒リスクや認知機能の低下につながることも。

年齢に関係なく、「良質な睡眠」を意識することはとても大切なんですね。

 

【誤解③】寝だめすれば睡眠不足は取り返せる?

週末に⻑時間寝て、平日の睡眠不足を取り戻す……という人、たまに⾒かけますよね。

割と多くの⼈がやっているイメージがあるのですが、実はこれも、完全に取り戻すことは難しいといわれています。

短期的には疲労感が軽減するかもしれませんが、睡眠時間が不規則になることで体内時計が乱れてしまい、⽉曜の朝にまた⽣活リズムが崩れてしまいます。

これは「社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェットラグ)」とも呼ばれる状態。

なので、毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる。

これが一番、身体に優しい睡眠のとり方なんです。

 

【誤解④】眠薬はできるだけ避けた方がいい?

「⼀度使うとやめられなくなる」

「睡眠薬は⾃然な眠りとは違うから使ったらダメ」

こんなイメージ、ありませんか?

これも誤解されがちなことの一つです。

もちろん、自己判断で市販薬を乱用したり、医師の指示を守らずに飲み続けたりするのは危険です。

けれど、医師の処方に基づいて、正しく使えば、一時的に睡眠リズムを整えるための「手助け」になることもあります。

不安があるとは、医療者に相談しながら、安全に必要なサポートを受けることが大切です。

関連記事:睡眠薬って何?5つの種類や副作用は?睡眠薬の服用上の注意点を解説
関連記事:睡眠薬が欲しい時は何科にいけば良い?眠れない時の対処法も合わせて解説

 

「なんとなく信じていること」を見直す

睡眠に関する誤解って、⽣活の質に直結するにもかかわらず、意外と⾒過ごされていますよね。

「なんとなく信じていること」や「昔からそう⾔われてきたこと」を⼀度⽴ち⽌まって⾒直していくことが⼤切なんだと思います。

質の良い睡眠は、体の健康だけでなく、⼼の安定や⽇々の幸福感にもつながると思います。

良い睡眠をとりましょうね。

では、今回はこの辺で。

 

※睡眠に関する内容は一部、国内外の研究報告をもとに一般化して記載しています。
ご自身の健康状態に不安がある場合は、必ず専門の医師にご相談ください。

この記事を書いた人

濱𦚰直行

株式会社Make Care 専務取締役COO

濱𦚰 直行

看護師

オペ看護師としての豊富な経験を活かし、精神科訪問看護の現場へ。地域密着型のケアと現場主義を貫く実践派。石森・中野とともに株式会社Make Careを創業し、現在は訪問看護ステーションくるみの統括責任者として、現場支援と組織運営の両立に挑んでいる。

訪問看護師募集中