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うつ病になりやすい人の性格とは? ストレスに負けないための予防と対策

精神科訪問看護とは

「最近、なんだか気分が落ち込む…もしかして、私ってうつ病になりやすいタイプなの?」そう感じている人もいるのではないでしょうか。この記事では、うつ病になりやすい人の特徴、初期症状、原因を分かりやすく解説し、今日からできる具体的な予防策をご紹介します。専門家の意見も参考に、あなたの心の健康を守るための第一歩を踏み出しましょう。

うつ病になりやすい人の特徴とは?

この記事では、あなたが「うつ病になりやすいタイプかもしれない」と感じる理由を、具体的な性格や行動パターンから紐解いていきます。ご自身の傾向を理解することは、心の健康を守るための第一歩です。ここでは、うつ病のリスクを高めるとされる、いくつかの特徴について詳しく見ていきましょう。

几帳面で真面目な性格

几帳面で真面目な性格は、一見すると長所のように思えますが、うつ病のリスクを高める要因ともなり得ます。与えられた仕事や課題に対して、一つ一つ丁寧かつ忠実にこなそうとするあまり、細部にこだわりすぎてしまったり、常に完璧な状態を求めたりする傾向があります。

その結果、些細なミスでも自分を責めてしまったり、やるべきことが多すぎて常にプレッシャーを感じたりすることがあります。この「~でなければならない」という強い自己規範が、知らず知らずのうちにストレスを蓄積させてしまうのです。

完璧主義

完璧主義とは、何事においても高い基準を設定し、それを達成することに強くこだわることです。この傾向が強い人は、自分自身に対しても、また他者に対しても、非常に厳しい評価を下しがちです。目標達成のために努力を惜しまない姿勢は素晴らしいものですが、達成できなかった場合には、過度な失望感や自己否定に陥りやすくなります。

「もっとうまくできたはずだ」「完璧でなければ意味がない」といった考え方が、自己肯定感を低下させ、慢性的なストレスの原因となります。また、完璧を求めすぎるあまり、物事を先延ばしにしてしまう「先延ばしにする完璧主義」に陥ることもあります。

責任感が強い

責任感が強いことは、社会生活を送る上で非常に大切な資質です。しかし、その責任感が過度になると、自分一人で抱え込みすぎたり、「自分がやらなければ」という思いから断れずに無理をしてしまったりすることがあります。

特に、周囲からの期待に応えようとするあまり、自分の限界を超えてしまうケースも少なくありません。こうした状況が続くと、常に緊張状態が続き、心身ともに疲弊してしまいます。また、問題が発生した際に、自分の責任ではないことまで抱え込んでしまい、過剰な罪悪感を感じてしまうことも、うつ病のリスクを高める要因となります。

ストレスを溜め込みやすい

自分の感情やストレスをうまく表現したり、発散したりすることが苦手な人は、ストレスを溜め込みやすい傾向があります。例えば、不満や怒りを感じても、それを口に出さずに我慢してしまったり、誰かに相談せずに一人で抱え込んでしまったりすることがあります。

また、ネガティブな感情を否定的に捉え、「こんな感情を持ってはいけない」と思い込み、抑圧しようとすることも、ストレスを増大させる原因となります。このように、内に溜め込まれたストレスは、徐々に心と体に影響を与え、気づかないうちに限界を超えてしまうことがあります。

周囲に気を遣いすぎる

他者の気持ちや評価を過度に気にし、常に周囲に気を遣いすぎる人は、人間関係において無理をしてしまうことがあります。相手に嫌われたくない、波風を立てたくないという思いから、自分の本当の気持ちを抑えて相手に合わせたり、頼まれたら断れずに引き受けてしまったりすることがあります。

このような行動は、一時的に良好な人間関係を築くのに役立つかもしれませんが、長期的には自分の心身をすり減らすことにつながります。常に他者の顔色をうかがい、自分の欲求や感情を後回しにすることで、精神的な疲弊が蓄積し、孤立感を感じやすくなることもあります。

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うつ病になりやすい性格チェック!あなたは大丈夫?

この記事を読んでいるあなたは、ご自身の心の状態に敏感で、もしかしたら「自分はうつ病になりやすいタイプなのではないか」と不安に感じているかもしれません。ここでは、ご自身の性格や傾向を簡易的にチェックできる質問リストをご用意しました。ぜひ、リラックスした状態で、正直に回答してみてください。

チェックリストで自己診断

以下の質問について、ご自身の状況に最も近いものを直感で選んでください。1つだけ選ぶのではなく、最近のあなたの傾向を最もよく表しているものを選んでください。

  • 質問1:困難な状況に直面したとき、どのように感じますか?
    • A:すぐに解決策を探し、行動に移そうとする
    • B:状況を冷静に分析し、最善の方法を考える
    • C:不安や落ち込みを感じ、どうしたら良いか分からなくなる
    • D:自分を責め、必要以上に深く悩んでしまう
  • 質問2:人との関わりにおいて、どのような傾向がありますか?
    • A:相手の気持ちを察し、できるだけ配慮する
    • B:自分の意見をしっかり持ち、相手にもそれを求める
    • C:新しい人間関係を築くのが少し苦手だと感じる
    • D:相手に合わせすぎてしまい、自分の意見を言えなくなることがある
  • 質問3:物事の進め方について、どのような姿勢をとることが多いですか?
    • A:計画通りに進めることを重視し、細部までこだわりたい
    • B:柔軟に対応し、状況に応じて計画を変更する
    • C:完璧にこなせないと、強いストレスを感じる
    • D:先延ばしにしてしまいがちで、終わらせることに苦労する
  • 質問4:自分の感情をどのように表現しますか?
    • A:ポジティブな感情を表現するのが得意
    • B:喜怒哀楽を比較的はっきりと表す
    • C:ネガティブな感情を表に出すのが苦手で、内に秘めてしまう
    • D:感情の起伏が激しく、自分でもコントロールが難しいと感じることがある

結果の解釈と注意点

このチェックリストは、あくまでご自身の傾向を掴むための一助となるものです。AやBの回答が多かったからといって、うつ病のリスクが低いとは限りませんし、CやDの回答が多かったからといって、必ずもうつ病になるというわけではありません

特に、CやDの回答が多く、それらの傾向が日常生活に支障をきたしていると感じる場合は、注意が必要です。例えば、「常に不安を感じてしまう」「気分が落ち込んだまま改善しない」「人との関わりが辛い」「完璧にこなせないと自分を責めてしまう」といった状態が続くようであれば、それは心のSOSサインかもしれません。

このチェックリストは、専門的な診断に代わるものではありません。もし、ご自身の心の状態について不安がある場合は、専門家(精神科医や臨床心理士など)に相談することをお勧めします。専門家は、あなたの状況をより正確に把握し、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。

関連記事:うつ病が治らない原因と対処法|長期化を防ぐ治療のポイント

うつ病の初期症状を見逃さない!

この記事では、うつ病の初期段階で現れる可能性のある精神的および身体的な症状について詳しく解説します。これらのサインに早期に気づくことが、適切な対処と回復への第一歩となります。

精神的な症状

うつ病の初期段階では、以下のような精神的な変化が現れることがあります。

  • 気分の落ち込み: 理由もなく悲しくなったり、憂鬱な気分が続いたりします。以前は楽しめていたことへの興味が失われ、何をしても楽しめない状態が続くことがあります。
  • 興味・関心の喪失: 趣味や仕事、人との関わりなど、これまで興味を持っていたことに対して、全く関心が持てなくなります。
  • 意欲の低下: 何かをする気力が湧かず、日常生活を送る上で必要な行動(身支度、食事、仕事など)をとることさえ億劫に感じます。
  • 集中力・決断力の低下: 仕事や勉強に集中できなくなったり、些細なことでも決断を下すことが難しくなったりします。
  • 自己否定感・罪悪感: 自分を責めたり、「自分はダメだ」といった否定的な考えが強くなったり、実際には原因がないのに、自分が何か悪いことをしたような罪悪感を感じたりします。
  • イライラ感: 普段なら気にならないようなことでも、些細なことでイライラしたり、怒りっぽくなったりすることがあります。

身体的な症状

精神的な症状と同時に、あるいはそれよりも先に、以下のような身体的な不調が現れることもあります。

  • 睡眠障害: 寝つきが悪くなる(入眠困難)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早くに目が覚めてしまう(早朝覚醒)、あるいは逆に、日中も眠気を感じてしまう過眠など、睡眠に関する問題が生じます。
  • 食欲の変化: 食欲がなくなって体重が減ったり、逆に食欲が増して体重が増加したりすることがあります。
  • 疲労感・倦怠感: 十分な休息をとっていても、常に体がだるく、疲れが取れない状態が続きます。
  • 身体の痛み: 原因のはっきりしない頭痛、肩こり、腰痛、腹痛、胸の痛みなどを訴えることがあります。
  • 動悸・息切れ: 特に身体的な原因がないにも関わらず、動悸がしたり、息苦しさを感じたりすることがあります。
  • めまい・立ちくらみ: 立ち上がった際にめまいを感じたり、目の前が暗くなるような立ちくらみを起こしたりすることがあります。

これらの症状が一つでも当てはまり、それが2週間以上続いている場合は、うつ病の初期症状である可能性があります。一人で抱え込まず、専門家への相談を検討しましょう。

うつ病のリスク因子を知っておこう

どのような人がうつ病になりやすいかを知るだけでなく、うつ病がどのように発症するのか、その背景にあるリスク因子を理解することも、心の健康を守る上で非常に重要です。ここでは、うつ病の発症に関わる遺伝的要因、環境的要因、そしてストレスについて、最新の研究結果も交えながら詳しく解説していきます。

遺伝的要因

うつ病の発症には、遺伝的な要因も関わっていることがわかっています。両親や兄弟姉妹にうつ病の経験者がいる場合、そうでない人に比べて発症リスクがやや高まるという研究結果があります。これは、うつ病に関わる複数の遺伝子が、その人の気質やストレスへの反応の仕方に影響を与えているためと考えられています。

しかし、遺伝だけでうつ病になるわけではありません。遺伝的な要因はあくまで「なりやすさ」に関わるものであり、発症には他の要因との相互作用が不可欠です。近年では、特定の遺伝子と環境要因が組み合わさることで発症リスクが高まる、といった研究も進んでいます。

環境的要因

うつ病の発症には、遺伝的要因だけでなく、様々な環境的要因も深く関わっています。幼少期のネグレクト(育児放棄)や虐待といった経験は、自己肯定感の低下や対人関係の困難さにつながり、将来的なうつ病のリスクを高める可能性があります。

また、成人してからの人間関係のトラブル、失業や経済的な問題、大きな喪失体験(近親者の死など)といったライフイベントも、うつ病の引き金となることがあります。特に、これらのストレスフルな出来事が重なったり、長期化したりすると、心のバランスを崩しやすくなります。社会的な孤立や、サポートが得られない環境も、うつ病のリスクを高める要因となります。

ストレス

ストレスは、うつ病の発症において最も重要な要因の一つと考えられています。私たちは日々、仕事、学業、人間関係などで様々なストレスにさらされています。適度なストレスは、私たちの成長や適応を促すこともありますが、過度なストレスや慢性的なストレスは、脳の機能やホルモンバランスに悪影響を及ぼします。

特に、ストレス反応を司る脳の部位(扁桃体や海馬など)がダメージを受けると、気分の落ち込み、意欲の低下、不安感といったうつ病の症状が現れやすくなります。ストレスへの対処能力(コーピングスキル)が低い場合や、ストレス源から逃れられない状況が続くと、うつ病の発症リスクはさらに高まります。ストレスとうつ病の関係は、単純なものではなく、個人の感受性や置かれている状況によっても大きく影響されます。

うつ病の予防策:今日からできること

うつ病は、日々の生活習慣や心のケアを意識することで予防につなげることができます。ここでは、生活習慣、ストレス対処、休息、専門家への相談という4つの側面から、無理なく始められる方法をまとめます。

生活習慣の見直し

心と体は密接に関わっているため、まずは生活習慣を整えることが大切です。バランスの良い食事を心がけ、脳の働きを助ける栄養素を意識的に摂取しましょう。運動はストレスを減らし気分を高める効果があるため、ウォーキングやヨガなど続けやすいものを習慣にすると良いです。また、毎日決まった時間に寝起きすることで体内時計が整い、心身の安定につながります。

ストレスマネジメント

ストレスの原因を自分で把握し、対処しやすい形に整理していくことが重要です。深呼吸や瞑想などのリラクゼーションを取り入れたり、趣味に集中する時間をつくることで心の切り替えができます。さらに、今この瞬間に意識を向けるマインドフルネスは、不安を軽減し落ち着きを取り戻すのに役立ちます。

休息と睡眠の確保

忙しい中でも十分な休息をとることが、心の疲れを防ぐために欠かせません。寝る前はスマホやPCの使用を控え、カフェインを避けるなど、質の高い睡眠環境を整える工夫も大切です。週末だけでなく、日中にも短い休憩を取り入れ、心身が回復する時間を確保しましょう。

専門家への相談

セルフケアだけで改善が難しい場合は、早めに専門家の力を借りることが重要です。かかりつけ医や心療内科、精神科に相談するほか、公的な相談窓口やカウンセリングも有効です。専門家は状況に応じた適切なアドバイスや治療法を示してくれるため、一人で抱え込む必要はありません。

周りの人がうつ病になったら?

身近な人がうつ病かもしれないと感じたとき、どのように接すれば良いか戸惑うこともあるかもしれません。大切なのは、相手を責めたり、無理に元気づけようとしたりするのではなく、まずはその人の気持ちに寄り添い、安心できる環境を作ることです。ここでは、具体的にどのような対応ができるのか、3つのステップで解説していきます。

声をかける

うつ病の症状は、外見からは分かりにくいことも多く、本人が「誰にも理解されない」と感じて孤立してしまうことがあります。そんな時、まずは「大丈夫?」「何かできることはある?」といった、相手を気遣うシンプルな一言が大きな支えになります。無理に原因を探ろうとしたり、励ましの言葉をかけすぎたりする必要はありません。

大切なのは、あなたがそばにいること、そして相手のことを心配しているという気持ちを伝えることです。例えば、「最近、元気ないみたいだけど、何かあった?」「話したくなったら、いつでも聞くよ」といった、相手のペースを尊重した声かけを心がけましょう。

話を聞く

相手が心を開いて話をしてくれたら、まずは否定せずに、じっくりと耳を傾けましょう。うつ病の人は、自分の気持ちや考えをうまく言葉にできないこともあります。そんな時でも、「そうなんだね」「つらかったね」と共感の言葉を伝え、相手の感情を受け止めることが大切です。

アドバイスを求められない限り、一方的に解決策を提示したり、「もっとこう考えなきゃ」と諭したりするのは避けましょう。ただそばにいて、相手が話したいことを話せる、安心できる空間を提供することが、何よりも重要です。

専門家への相談を勧める

うつ病は、適切な治療によって改善する病気です。しかし、本人が病気を受け入れられなかったり、どうしたら良いかわからなかったりして、受診をためらうケースも少なくありません。そんな時は、無理強いするのではなく、あくまで「選択肢の一つ」として、専門家への相談を優しく勧めてみましょう

例えば、「専門の人に相談してみると、楽になるかもしれないよ」「一緒に病院を探そうか?」など、サポートする姿勢を示すことが大切です。かかりつけ医や精神科、心療内科、あるいは地域の相談窓口などを情報提供し、受診へのハードルを下げてあげることも有効です。場合によっては、あなたが付き添って病院へ行くことも、本人の安心に繋がるでしょう。

まとめ:あなたの心の健康を守るために

これまで、うつ病になりやすい人の特徴や初期症状、リスク因子、予防策について解説してきました。この記事が、ご自身の心の状態を見つめ直し、健やかな日々へ踏み出すきっかけになれば幸いです。うつ病は誰にでも起こりうる病気ですが、生活習慣の見直しやストレス対策、必要に応じた専門家への相談によってリスクは減らせます。「自分も当てはまるかも」と感じた方は、一人で抱え込まず、信頼できる人や相談機関に頼ってください。

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この記事を監修した人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

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