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【第5回社長エッセイ】初めて利用者さんのお家へ伺った日

2023.07.12 くるみの社長エッセイハムさんシリーズ精神科訪問看護とは

大阪市全域を訪問区域とする『訪問看護ステーションくるみ』の代表、濱𦚰直行が綴る『社長エッセイ』第5弾!

 

 

今週もエッセイのお時間がやってまいりました!

この頃、猛暑日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

熱中症警戒アラートが出ている地域も……。

 

 

熱中症は体温の上昇と調節機能のバランスが崩れ、身体に熱がこもることを言い、

気温・湿度が高いこと(環境)、

低栄養や脱水状態、寝不足・二日酔いなどの体調不良(からだ)、

激しい筋肉運動や長時間の屋外作業、また、水分を十分に取ることができない状況(行動)

など、「環境」「からだ」「行動」の3つの要因から引き起こされると考えられています。

出典:環境省 熱中症予防サイト『熱中症の基礎知識

 

 

水分・塩分を意識的にしっかり取って、エアコンやアイスリング・ハンディファンなどの

暑さ対策グッズも活用しながら熱中症には気を付けてこの暑い夏を乗り切りましょうね!

 

 

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どうも、訪問看護ステーションくるみの代表濱𦚰です。

訪問看護の世界へ突入してからのお話にフェーズが変わってきましたが、今回は利用者さまのご自宅へ初めて伺ったときのお話です。

 

訪問看護の世界へと飛び込んだのは約3年前。

前回、訪問看護の世界へ飛び込んだときのお話をさせていただいたと思います。

 

私が長年いた世界は、病院の手術室という世界。

訪問看護とは無縁とも思える世界で働いていました。

手術室では病棟とは違い、点滴のルート確保などは、基本的に先生がしていました。

もちろん、病棟看護師のように看護技術というものを駆使したケアというものもありますが、圧倒的に数は少ないように思います。

陰部洗浄やおむつ交換、清拭などというものはほとんどなかったですし、経管栄養の管理や注入などももちろん経験したことはありませんでした。

訪問看護の世界に飛び込んだときに最も不安感があったのは、看護技術です。

患者さまとのコミュニケーションに関しては、お話しする機会もそれなりにありましたし、もともとお話も好きなことから大丈夫だったのですが、看護技術だけはなかなか……。

 

手術室内で行われることに関してはもちろん大丈夫です。

磨いてきましたから。

病棟レベルで求められる看護技術に関しては本当に不安がありましたね。

なので、結構必死でした。

 

こう見えて(どう見えて?笑)、まあまあテンパります(笑)。

技術や行動に自信がついてくるともちろんそんなことはないのですが、訪問看護を始めたときは、自分の未来の姿がなかなか想像できず、暗い中で闇雲にとにかくいろいろ吸収しないと、いう気持ちでいっぱいでした。

要は、毎日必死だったんですね。

まあ、本当に違う舞台に上がっていますからね……。

仕方ないのかもしれないし、必然なことなのかもしれないのですが。

 

毎日、怖かったですし、今でも怖くなることもあります。

そんな私ですが、訪問看護師として利用者さまのご自宅に初めてお伺いしたときのことをはっきりと覚えていますか? と聞かれると、うーーん……。という感じです(笑)。

初めてのときのことですので、いろいろ覚えているでしょう? って言われることもあるんですけど、ぼんやりとした記憶が残っているくらいですね(笑)。

それはおそらく、緊張と不安と小さな期待で必死中の必死だったからだと思います。

 

初めてお伺いしたのは、確か意思疎通があまりできず、身体的に寝たきりとなっていらっしゃる方のお宅だったと思います。

先輩看護師とお伺いしたことははっきり覚えています。

そこで、40代手前で新たな世界に飛び込むことの大変さを思い知ることになります。

 

人は、緊張と不安が大きくなると本当に体が動かなくなり、声が出なくなったり、小さくなったりします。

このとき、私はそうなりました。そして、先輩看護師から訪問後に注意を受けました。

 

もちろん、一番最初ですから利用者さまとの顔合わせがメインだったのですが、

あとで聞くと、ご挨拶のときに顔が引き攣り、笑顔は作り笑顔とすぐバレる顔で、声も小さく挨拶は聞こえない、聞かれたことに返事はしない、利用者さまと目を合わせない、バイタルサインを計るときに手が震えているなど多数(笑)。

そりゃ、訪問後に先輩看護師から注意されますわ(笑)。

 

看護師の歴でいえば、20年ですよ。

看護師になりたての子でもこんなんなかなかならない(笑)。

 

もうね、聞かされた時は笑うしかなくて……。

20年も看護師してきたのに、俺は一体何をしてきたんだろうと恥ずかしく思ったことをはっきり覚えています。

そして、同時にえらい世界に飛び込んでしまったなあとも思いました。

 

もう、そこからはこの出来事を払拭するために必死ですよ。

訪問看護の本を買い漁り、読んで知識をまず蓄え、先輩看護師の技術やアイディアを盗み、自分なりにアレンジして使ったり、コミュニケーションを見直すためにそういう本を読んだり、動画を見たり……。

とにかく失った自信を回復するためには、経験を積むことと、それを咀嚼して自分の中に取り込んでいくことが必要だと考えていましたね。

けどね、20年も看護師してると考えがね、凝り固まるのですよ(笑)。

そこを崩していくのが本当に大変で。

 

病院での常識は、地域医療での非常識にもなり得るということを理解してくるまでには、本当にいろんな利用者さまを見て、先輩看護師から怒られたり、指摘を受けたり、アドバイスを聞いたり……。

思えば、あの「20年も看護師をしてきたのに、一体何をしてきたんだろう」という挫折を味わうことがなければ、私は今こうやって訪問看護の世界に生き残ってはいなかったのではないかと思います。

たくさんの経験をさせていただいていますが、あの一番最初の日が今の自分にとっては、一番重要な日だったのではないかとなんとなく思います。

それからも、事業所を変わって今の私の訪問看護の礎となるような方々との出会いもあり、今頑張っています。

今回もまとまりのないお話にお付き合いありがとうございました。

 

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