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夜中に目が覚めて眠れない原因と改善方法を徹底解説

2025.10.09 精神科訪問看護とは

夜中に目が覚めて眠れない経験は、多くの人が一度は抱える睡眠の悩みです。しっかり眠れないと疲れが取れず、日中の集中力や仕事の効率にも影響を及ぼします。原因はストレスや加齢、病気などさまざまで、改善には適切な対処法が必要です。本記事では、夜中に目が覚めてしまう原因と、再び眠りにつくための方法や生活習慣の見直し方を詳しく解説します。

夜中に目が覚めて眠れないのはなぜか?

夜中にふと目が覚め、そのまま眠れなくなる現象は多くの人に共通する睡眠の悩みです。この症状は医学的に「中途覚醒」と呼ばれ、不眠症の代表的なタイプのひとつとされています。

寝つきが良くても深夜に覚醒してしまうと、朝起きたときに疲労感が残り、日中のパフォーマンス低下にも直結します。特に現代社会では、ストレスや不規則な生活習慣が大きな原因とされており、悩みを抱える人は年々増加しています。

ここではまず、中途覚醒の基本的な特徴や心身への影響、さらに夜中に目が覚めやすい人の共通点について整理していきましょう。

中途覚醒とは?特徴と定義

中途覚醒とは、眠りについた後に夜中に何度も目が覚めてしまう状態を指します。医学的には不眠症の一種に分類され、「入眠障害(寝つきが悪い)」「早朝覚醒(早く目が覚める)」と並んで代表的な症状です。

大きな特徴として、睡眠時間自体は確保しているつもりでも「ぐっすり眠った」という熟眠感が得られない点が挙げられます。そのため、朝になっても疲れが取れず、慢性的なだるさや集中力の低下を感じやすくなります。

また、目が覚めた後に再び寝付けないケースも多く、結果的に睡眠の質を著しく下げてしまうのが問題です。この状態が続けば、単なる一時的な不眠ではなく「慢性不眠症」に移行する可能性もあるため注意が必要です。

夜中に目が覚める症状がもたらす悪影響

夜中に何度も目が覚めて眠れない状態が続くと、心身の両面で大きな負担を抱えることになります。

まず日常生活では、強い眠気によって集中力が続かず、仕事や勉強に支障が出やすくなります。また、判断力の低下やイライラによって人間関係のトラブルにつながることもあります。

さらに、慢性的な睡眠不足は免疫力を弱めるため、風邪や感染症にかかりやすくなるほか、糖尿病や高血圧といった生活習慣病のリスクも高まります。心理的な影響も大きく、不安感や抑うつ傾向が強まることから、うつ病などのメンタルヘルス不調を引き起こす場合も少なくありません。

特に中高年以降では、睡眠の質の低下が認知症や心疾患のリスク上昇と関連しているとされ、軽視できない深刻な問題です。

夜中に目が覚めやすい人の特徴

夜中に目が覚めやすい人には、いくつかの傾向や共通点があります。まず、ストレスや不安を抱えやすい性格の人は自律神経が乱れやすく、夜間でも交感神経が優位になりやすいため、眠りが浅くなり中途覚醒が増える傾向があります。

また、加齢による影響も大きく、年齢を重ねると深い眠りであるノンレム睡眠が減少し、浅い眠りが増えるため目が覚めやすくなります。特に高齢者は中途覚醒の割合が高くなることが知られています。

さらに、アルコールやカフェインを就寝前に摂取する習慣のある人、慢性痛や夜間頻尿といった持病を抱えている人もリスクが高まります。このように、体質・年齢・生活習慣・健康状態といった複数の要因が重なり合うことで、中途覚醒は起こりやすくなるのです。

自分がどの要因に当てはまるかを理解し、原因を把握することが、改善に向けた第一歩となります。

夜中に目が覚める主な原因

夜中に何度も目が覚めて眠れなくなる背景には、さまざまな要因が隠れています。単に生活習慣の乱れだけでなく、加齢やホルモン変化、さらには病気が関与している場合も少なくありません。

原因を正しく理解することで、自分に合った改善策を見つけることができます。ここでは代表的な要因を一つずつ詳しく見ていきましょう。

ストレスや不安による影響

現代人にもっとも多いのが、ストレスや不安が原因で夜中に目が覚めてしまうケースです。人間は強い不安や緊張を抱えていると、自律神経のうち「交感神経」が優位になり、脳が過度に覚醒しやすくなります。

その結果、眠りが浅くなり途中で目が覚めやすくなってしまうのです。仕事や家庭、人間関係の悩みを抱えている人ほど中途覚醒のリスクは高くなります。

また、心配ごとを寝床で考え続けてしまう「思考の暴走」も再入眠を妨げる大きな要因となります。

加齢やホルモンバランスの変化

加齢によって睡眠の質は少しずつ変化します。特に深いノンレム睡眠が減少し、浅い眠りが増えることで中途覚醒が多くなるのです。

さらに女性では、更年期に女性ホルモンが急激に減少することでホットフラッシュや不眠が生じやすくなります。こうしたホルモンバランスの変化も、夜中に目が覚める大きな原因となるのです。

高齢者や更年期世代の方が「夜中に何度も起きてしまう」と感じやすいのは、このような生理的変化が影響しています。

夜間頻尿や体内リズムの乱れ

夜中にトイレに行きたくなって目が覚める「夜間頻尿」も、中途覚醒の代表的な原因です。前立腺肥大や過活動膀胱などの疾患だけでなく、加齢によって膀胱の容量が減少することも関係しています。

また、生活習慣の乱れにより体内時計(サーカディアンリズム)が崩れると、自然な眠りのリズムが乱れて中途覚醒が増えることがあります。夜更かしや昼夜逆転の生活は要注意です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠中に呼吸が止まり、そのたびに脳が酸欠状態となって覚醒してしまう病気が「睡眠時無呼吸症候群」です。大きないびきや日中の強い眠気が特徴的なサインで、放置すると高血圧や心疾患のリスクも高まります。

自覚しにくい病気ですが、周囲から「いびきが大きい」「呼吸が止まっている」と指摘されたことがある人は、医療機関での検査を検討することが大切です。

胃食道逆流症(GERD)などの内科的要因

食後すぐに横になると、胃酸が逆流して胸やけや咳を引き起こし、眠りが妨げられることがあります。これは「胃食道逆流症(GERD)」と呼ばれ、夜中の中途覚醒を招く内科的要因のひとつです。

特に脂っこい食事やアルコールを摂取した日の夜に起こりやすく、慢性的に続く場合は医師の診断が必要となります。

慢性痛・むずむず脚症候群など身体的要因

腰痛や関節痛などの慢性痛を抱える人は、夜間に痛みで目が覚めることが多くあります。また、**足にムズムズする不快感が出る「むずむず脚症候群」**も睡眠を妨げる代表的な原因です。

これらの身体的要因は生活の質を下げるだけでなく、放置すると睡眠障害を悪化させるため早めの対応が求められます。

アルコール・カフェイン・喫煙など嗜好品

「寝酒をすると眠りやすい」と考える人もいますが、アルコールは入眠を助ける一方で眠りを浅くし、深夜の覚醒を増やす大きな要因となります。

同様に、コーヒーや紅茶などのカフェインや、喫煙によるニコチンも中枢神経を刺激し、夜中の覚醒を引き起こしやすくなります。特に就寝前の摂取は避けることが望ましいでしょう。

薬の副作用による影響

一部の薬には、副作用として睡眠の質を下げるものがあります。降圧薬・抗うつ薬・ステロイドなどが代表例で、これらを服用している場合には中途覚醒が増えることがあります。

もし服薬中に夜中の覚醒が続くようであれば、自己判断で中止せず、必ず主治医に相談することが重要です。

夜中に目が覚めて眠れないときの対処法

夜中に目が覚めて眠れなくなると、多くの人は焦りや不安を感じてしまいます。しかし、無理に寝ようとすればするほど緊張が高まり、再入眠が難しくなるのが実情です。

ここでは「夜中に目が覚めたとき、どのように行動すればよいのか」という実践的な方法を紹介します。生活習慣の改善と組み合わせることで、睡眠の質を高めやすくなるため、ぜひ取り入れてみてください。

深呼吸や瞑想で心を落ち着ける

夜中に目が覚めたときは、深呼吸や瞑想で自律神経を整えることが効果的です。人は覚醒すると交感神経が優位になり、体と脳が「活動モード」に切り替わってしまいます。そこで、腹式呼吸をゆっくり繰り返すと、副交感神経が優位になり、リラックス状態へと導くことができます。

瞑想やマインドフルネスも同様に、余計な思考を落ち着けるのに役立ちます。「眠らなければ」と焦る気持ちを鎮めるだけでも、自然に再び眠りに入れることがあります。特に短時間でできる呼吸法は、夜中に覚醒した際のセルフケアとして取り入れやすい方法です。

再入眠を焦らず「眠れなくてもよい」と考える

夜中に覚醒した際にもっとも避けたいのは、「眠らなきゃいけない」と自分を追い込むことです。眠りに対する焦りが強くなるほど、脳は覚醒して再入眠が難しくなるからです。

実際、眠れなくても横になって目を閉じているだけで、脳と体はある程度休息を得られます。そのため、「眠れなくても休めている」と割り切る姿勢が大切です。すると逆に緊張がほぐれ、自然と再び眠りに入れるケースも少なくありません。

睡眠を義務にせず、気持ちを柔らかく持つことが、不眠の悪循環を断ち切る大切なコツといえるでしょう。

睡眠のツボ押しや軽いストレッチをする

眠れない状態が続くと体もこわばりがちです。そのようなときには、体の緊張を和らげる軽いストレッチやツボ押しが有効です。

たとえば、足裏の「湧泉(ゆうせん)」や手首の内側にある「神門(しんもん)」は、リラックス効果が期待できるツボとして知られています。ベッドの中で軽くマッサージするだけでも副交感神経を刺激し、再入眠を助ける働きがあります。

また、首や肩をゆっくり回すストレッチを行うことで血流が改善し、心身が落ち着きやすくなります。体を大きく動かす必要はなく、あくまで軽く取り入れることがポイントです。

眠れない場合はいったん寝室を出る

どうしても眠れないときには、ベッドの中で悶々と考え続けるよりも、一度寝室を出て気分を切り替えることが有効です。「眠れないベッド」というネガティブな条件づけを防ぐことができるからです。

リビングなどに移動し、薄暗い照明のもとで静かに読書をしたり、落ち着く音楽を小さな音量で聴くなどすると、自然と眠気が戻ってくることがあります。逆にスマホやテレビなど強い光を発するものは避けることが大切です。

眠気が戻ったら再び寝室に入り、横になることでスムーズに眠りに戻れる可能性が高まります。

再入眠を妨げないための照明と音の工夫

夜中に覚醒した際、照明や音の刺激が強いと再入眠を妨げてしまいます。そのため、夜間はできる限り暗く静かな環境を保つことが重要です。

トイレに行く場合も、明るすぎる照明では完全に目が覚めてしまうため、間接照明や常夜灯など柔らかい光を活用するのがおすすめです。また、外の騒音や生活音が気になる場合には耳栓やホワイトノイズを取り入れるとよいでしょう。

光と音のコントロールによって「眠るための環境」を整えれば、再び眠りに入りやすくなります。

夜中に目が覚めるのを予防する生活習慣

夜中に繰り返し目が覚めて眠れなくなる中途覚醒は、生活習慣を見直すことで改善できる場合が少なくありません。特に日々の過ごし方や寝る前の行動は、睡眠の質に大きな影響を与えます。

予防のためには、寝室環境の整備や就寝前の過ごし方を含めてトータルで習慣を整えることが重要です。ここでは、夜中の覚醒を減らし、ぐっすり眠るために効果的な生活習慣のポイントを紹介します。

規則正しい睡眠リズムを維持する

人間の体には「体内時計」が備わっており、睡眠と覚醒のリズムを調整しています。毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることは、夜中に目が覚めにくくするための基本です。

休日に遅くまで寝てしまうとリズムが崩れ、夜の眠気が弱まり中途覚醒の原因になります。朝はできるだけ一定の時間に起き、朝日を浴びることで体内時計をリセットすることが大切です。

リズムが整うと眠りが深くなり、夜中に起きる頻度も減少していきます。

昼寝は短時間・早い時間にとどめる

昼寝は疲労回復に役立ちますが、取り方を誤ると夜の睡眠を妨げます。30分以内の短時間で、午後3時までに済ませるのが理想的です。

長時間の昼寝や夕方以降の仮眠は夜の眠気を弱め、睡眠のリズムを乱します。特に高齢者は昼寝の時間が長くなりやすく、中途覚醒の一因になるため注意が必要です。

「眠れないから昼に寝る」という悪循環を避けるためにも、昼寝のルールを守ることが大切です。

就寝前の入浴・食事・飲酒に注意する

夜の行動は睡眠の質を大きく左右します。特に入浴・食事・飲酒には注意が必要です。

就寝の1〜2時間前にぬるめのお湯で入浴することで、副交感神経が優位になり眠りやすくなります。
一方で熱いお風呂や直前の食事、アルコール摂取は体を刺激して覚醒を招きやすく、深夜の中途覚醒につながります。

寝る前は体をリラックスさせる行動を意識しましょう。

寝る前のスマホやPC使用を控える

スマホやPCの画面から発せられるブルーライトは、脳を覚醒させてしまう強い刺激になります。
寝る直前までSNSや動画を見る習慣は、眠りを浅くし夜中に目が覚めやすくするのです。

どうしても使用する場合はブルーライトカット機能を活用し、できれば就寝の1時間前にはデジタル機器の使用を終えるようにしましょう。代わりに読書や音楽鑑賞など、リラックスできる行動に切り替えると効果的です。

寝室の環境を快適に整える

眠りやすい環境づくりは、中途覚醒を防ぐ基本的な対策です。静かで暗く、適度な温度と湿度が保たれた寝室は深い眠りを促します。

遮光カーテンやアイマスクで光を遮断し、耳栓やホワイトノイズで音を抑えることも有効です。また、寝具の硬さや枕の高さも睡眠の質に影響します。自分に合った寝具を選ぶことが、夜中の覚醒を減らす大きなポイントです。

ストレスマネジメントを心がける

ストレスは睡眠の質を下げる最大の敵です。日中に不安や緊張が続くと夜間にも影響し、交感神経が優位なまま眠りが浅くなります。

日常的にリラックスできる時間を持ち、ストレスをうまく解消することが重要です。軽い運動や趣味の時間を取り入れるほか、深呼吸や瞑想を習慣にするのも効果的です。

ストレスマネジメントを実践することで、夜中の覚醒を予防できる可能性が高まります。

睡眠の質を高める栄養素やサプリの活用

食生活も睡眠の質に密接に関わっています。トリプトファンを含む食品(大豆製品・乳製品・バナナなど)は、睡眠ホルモンであるメラトニンの材料となり、安定した眠りを助けます。

また、マグネシウムやビタミンB群も神経の安定に役立つ栄養素です。必要に応じてサプリメントを取り入れるのも一つの方法です。ただし、過剰摂取は逆効果になることもあるため、あくまでバランスの良い食生活を基本としましょう。

医療機関での治療や相談が必要なケース

夜中に目が覚めて眠れない悩みは、多くの場合生活習慣の見直しで改善が期待できます。しかし、症状が長期間続いたり、日常生活に大きな影響を及ぼす場合には、自己対処だけでは限界があります。

特に病気が背景にあるケースや、強い不安・抑うつを伴う場合は、専門医に相談することが重要です。ここでは、受診を検討すべきタイミングや代表的な治療法について解説します。

受診を検討すべきタイミング

夜中の中途覚醒が2週間以上続き、日中の眠気や集中力低下で仕事や生活に支障が出ている場合は、医療機関の受診を検討すべきサインです。

また、毎日同じ時間に目が覚めてしまう、いびきや呼吸停止がある、胸やけや頻尿など身体的な症状を伴うときも注意が必要です。これらは睡眠時無呼吸症候群や胃食道逆流症、前立腺疾患など、治療が必要な病気の可能性があります。

「一時的な疲れ」と軽視せず、早めに専門家の診断を受けることで適切な治療につながります。

不眠症や睡眠障害の診断基準

不眠症の診断は「眠れない状態が3か月以上、週3回以上続き、日中の生活に支障が出ているか」が基準となります。夜中に目が覚める症状が慢性的に続いている場合、不眠症として治療対象になる可能性が高いのです。

また、睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群など、特定の疾患による二次的な不眠もあります。診断の際には、問診や睡眠日誌、ポリソムノグラフィー(睡眠検査)などを行い、原因を特定します。

自己判断で放置すると症状が悪化することも多いため、正確な診断を受けることが改善の第一歩です。

薬物療法(睡眠薬など)の種類と注意点

症状が強く日常生活に支障をきたしている場合、医師は睡眠薬の処方を検討することがあります。代表的なのはベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、入眠を助けたり中途覚醒を減らす効果があります。

ただし、長期使用は依存性や耐性のリスクがあるため、医師の指導のもと慎重に用いる必要があります。最近では依存性の少ないメラトニン受容体作動薬やオレキシン受容体拮抗薬といった新しいタイプの薬も登場しており、症状に合わせて使い分けられています。

薬はあくまで一時的な補助であり、生活習慣改善と並行して使用することが重要です。

認知行動療法(CBT-I)の効果

薬物に頼らず不眠を改善する方法として注目されているのが「認知行動療法(CBT-I)」です。睡眠に対する誤った考え方や習慣を修正し、自然な眠りを取り戻すための治療法です。

具体的には、「眠れない=大きな問題」という思い込みを緩和したり、寝床での過ごし方を工夫する「刺激制御法」などが行われます。研究でも高い効果が実証されており、薬物療法よりも持続的な改善が見込めるのが特徴です。

特に慢性的な不眠症に悩む人にとって、CBT-Iは根本的な解決策として有効といえます。

その他の治療(TMS療法など最新医療)

近年では、薬や行動療法に加え、**脳への磁気刺激を利用したTMS療法(経頭蓋磁気刺激療法)**など新しい治療も導入されています。

TMS療法はうつ病の治療として広く使われていますが、睡眠改善にも効果が期待されています。副作用が少なく、非侵襲的であるため安全性が高いのもメリットです。

また、必要に応じて漢方薬やサプリメントの活用が検討されることもあります。医師と相談しながら自分に合った治療法を選ぶことで、夜中の覚醒を根本から改善できる可能性が高まります。

夜中に目が覚めることに関するよくある質問

夜中に目が覚めてしまうと、「自分だけなのではないか」「病気なのではないか」と不安になる人は少なくありません。しかし、多くの人が同じような悩みを抱えており、その背景には生活習慣や加齢、疾患などさまざまな要因があります。

ここでは、中途覚醒に関してよく寄せられる質問に答える形で、疑問や不安を解消していきましょう。

毎日同じ時間に目が覚めるのは病気?

毎晩決まった時間に目が覚める場合、体内リズムの乱れや病気が関わっている可能性があります。例えば、午前3時頃に覚醒するのが続く場合、うつ病や不安障害など精神的な要因が背景にあることも少なくありません。

一方で、加齢によって体内時計が前倒しになり、早朝覚醒が起きやすくなるケースもあります。毎回同じ時間に目が覚め、それが2週間以上続くようであれば、医療機関での相談をおすすめします。

「単なる習慣」なのか「病気のサイン」なのかを見極めることが改善の第一歩です。

数時間おきに起きてしまうのは異常?

夜中に1〜2時間ごとに目が覚めてしまう状態は、中途覚醒が慢性化しているサインかもしれません。体が痛みや頻尿などの不快感を感じている場合や、睡眠時無呼吸症候群のように呼吸が妨げられている場合が考えられます。

また、寝る前のアルコールやカフェイン摂取も眠りを浅くし、頻繁な覚醒を招きます。短期間であれば一時的なストレスや生活習慣が原因のこともありますが、長引く場合は注意が必要です。

「異常なのか不調の範囲なのか」を自己判断するのは難しいため、生活改善を行っても改善しない場合は、医師の診察を受けましょう。

眠れない夜は気にしない方がよい?

「眠れない」と強く意識するほど、かえって脳が覚醒し眠りづらくなるのはよくあることです。眠れない夜には『眠れなくても横になって休めているから大丈夫』と気持ちを切り替えることが大切です。

実際、横になって目を閉じているだけでも、体や脳はある程度の休息を得ています。睡眠時間にこだわりすぎず、「休めれば良い」という柔軟な姿勢を持つことで再入眠しやすくなります。

気にしすぎないことが不眠の悪循環を断ち切る有効な方法といえるでしょう。

市販の睡眠改善薬やサプリは効果がある?

市販薬やサプリは一時的に役立つことがありますが、根本的な解決策ではなく補助的な手段として捉えることが大切です。

ドラッグストアで販売されている睡眠改善薬は、抗ヒスタミン薬を成分とするものが多く、軽度の不眠や時差ボケの改善には効果が期待できます。一方で副作用として翌朝の眠気やだるさが残る場合があるため注意が必要です。

また、メラトニンやグリシンなどのサプリは睡眠の質をサポートする可能性がありますが、効果には個人差があります。長期間にわたり夜中の覚醒が続く場合は、まず医療機関に相談することが優先されます。

まとめ

夜中に目が覚めて眠れない中途覚醒は、ストレスや生活習慣の乱れ、加齢や病気など多くの要因が関わっています。放置すると慢性的な不眠となり、日中のパフォーマンス低下や生活習慣病のリスクを高めるため、早めの対処が大切です。

深呼吸や瞑想、軽いストレッチなどで再入眠を促すほか、日常的に規則正しい生活リズムを維持し、寝室環境を整えることが予防につながります。それでも改善が見られない場合や症状が長引く場合は、不眠症や睡眠時無呼吸症候群などの病気が隠れている可能性もあるため、医療機関での相談を検討しましょう。

自分に合った方法を見つけ、睡眠の質を高めることで、翌日の活力と健康を取り戻すことができます。

この記事を監修した人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

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