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うつ病でも入れる保険は?加入条件や種類、選び方を徹底解説

精神科訪問看護とは

「うつ病と診断されたけど、保険には入れないのかな…」「治療費や将来のお金が不安…」そんな悩みを抱えていませんか? この記事では、うつ病の方でも加入できる保険の種類や、告知義務、公的支援制度について詳しく解説します。お金の不安を解消し、安心して治療に専念するための情報をまとめました。あなたに合った保険を見つけて、将来への一歩を踏み出しましょう。

うつ病と保険に関する基礎知識

うつ病と診断されたことで、将来の経済的な不安を感じている方は少なくありません。治療費のこと、働けなくなった時の収入のこと、もしもの時の家族のことなど、心配は尽きないかと思います。

はじめに、うつ病に関する基本的な知識と、うつ病の方が保険に加入する際の現状について解説し、皆さまの不安を少しでも和らげるための第一歩とします。

うつ病とは?

うつ病は、脳の機能的な障害によって引き起こされる病気であり、単なる気分の落ち込みとは異なります。主な原因としては、ストレス、遺伝的要因、脳内の神経伝達物質のバランスの乱れなどが複合的に関与していると考えられています。

主な症状としては、気分の落ち込み、意欲の低下、集中力の低下、不眠や過眠、食欲の変化、疲労感、自分を責める気持ちなどが挙げられます。これらの症状が長期間続き、日常生活に支障をきたす場合にうつ病と診断されます。

治療法としては、休養、精神療法(カウンセリングなど)、薬物療法(抗うつ薬など)が中心となります。早期に適切な治療を受けることで、症状の改善や回復が期待できます。

うつ病と保険加入の現状

うつ病と診断された方が一般的な生命保険や医療保険に加入しようとする場合、多くの場合、加入が難しくなるのが現状です。これは、保険会社が加入者の健康状態や過去の病歴に基づいてリスクを評価し、保険料を決定するためです。

うつ病は、再発のリスクや、長期にわたる治療が必要となる場合があることから、保険会社にとってはリスクが高いと判断されることがあります。そのため、通常の保険では加入を断られたり、加入できても保険料が割増されたり、特定の部位や病気に対する保障が対象外(条件付きで加入)となったりすることが一般的です。

しかし、諦める必要はありません。うつ病の方でも加入できる可能性のある保険は存在します。次では、そうした保険の種類について詳しく見ていきましょう。

関連記事:うつ病で休職したい場合の手続き方法とは?休職する間の過ごし方も解説

うつ病でも入れる保険の種類

前のセクションでは、うつ病と保険加入に関する基礎知識を解説しました。ここでは、うつ病と診断された方でも加入できる可能性のある保険の種類について、具体的にご紹介します。ご自身の状況に合った保険を見つけるための参考にしてください。

引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険は、「スリム保険」や「やさしい保険」といった名称で販売されていることもあり、健康状態に関する告知項目が一般的な保険に比べて少ないことが特徴です。具体的には、過去の病歴や現在の健康状態について、数個の質問に「はい」「いいえ」で答える形式が一般的です。

引受基準緩和型保険の対象者

健康状態に不安がある方、過去に病気をしたことがある方、持病がある方でも加入しやすいように設計されています。うつ病と診断された方でも、症状の程度や治療状況によっては加入できる可能性があります。

引受基準緩和型保険のメリットとデメリット

メリット
  • 一般的な保険に比べて審査が通りやすい。
  • 告知項目が少ないため、手続きが比較的簡単。
デメリット
  • 一般的な保険に比べて保険料が割高になる傾向がある。
  • 保障内容が限定的であったり、特定の病気(うつ病を含む精神疾患など)に対する保障が最初から除外されていたりする場合がある。

加入を検討する際は、告知項目をよく確認し、ご自身の病状に合った保障が得られるかを確認することが重要です。

無告知型保険

無告知型保険は、文字通り健康状態に関する告知が一切不要な保険です。そのため、過去の病歴や現在の健康状態に関わらず、誰でも加入できるという点が大きな特徴です。

無告知型保険の条件と注意点

無告知型保険は、一般的に加入できる方が限られており、例えば「保険加入を申し込んだ時点で、特定の保険会社で無告知型保険の加入経験がある」といった条件が付いていることがあります。また、告知が不要な代わりに、保険料は割高になることが多く、保障内容も限定的である場合があります。特に、うつ病などの精神疾患に対する保障については、最初から対象外となっているケースも少なくありません。

加入を検討する際は、保険会社が定める加入条件を必ず確認し、ご自身の状況で加入できるか、そして期待する保障が得られるかを見極める必要があります。

終身保険・定期保険

終身保険は、契約が続く限り、一生涯にわたって保障が続く保険です。一方、定期保険は、一定期間(例えば10年、20年など)のみ保障が続く保険です。どちらも、万が一の際の死亡保障や、高度障害状態になった際の保障を目的としています。

うつ病と診断された方でも、引受基準緩和型保険や、場合によっては一般的な保険の審査を通ることで、これらの保険に加入できる可能性があります。特に、将来の家族の生活保障や、ご自身の葬儀費用などを準備したい場合に検討されることが多いです。

終身保険・定期保険に適している場合

  • 将来にわたって一定の保障を確保したい(終身保険)。
  • 特定の期間だけ、手厚い保障が必要な場合(定期保険)。

ただし、これらの保険も、うつ病の症状や治療状況によっては、加入が難しかったり、保険料が割高になったりすることがあります。加入を検討する際は、保険会社に相談し、ご自身の状況で加入可能か、どのような条件になるかを確認することが大切です。

医療保険

医療保険は、病気やケガで入院や手術をした際に、給付金が支払われる保険です。うつ病の治療においても、入院や通院にかかる費用をカバーするために役立ちます。

うつ病と診断された方が医療保険に加入する場合も、引受基準緩和型保険や無告知型保険が選択肢となります。これらの保険では、うつ病による入院や手術に対する保障が含まれているか、あるいは特定の期間(例えば加入から1年以内など)は保障の対象外となる「不担保期間」が設けられているかなどを確認する必要があります。

医療保険を加入する際の確認すべき点

  • うつ病やその他の精神疾患による入院・手術が保障の対象となるか。
  • 不担保期間はどのくらいか。
  • 通院給付金などはあるか。

ご自身の治療方針や、将来的に必要となる可能性のある医療費を考慮して、適切な保障内容の医療保険を選ぶことが重要です。

関連記事:うつ病と診断されたら|今すぐやるべきことと回復への道筋

保険加入時の告知義務について

うつ病と診断された方が保険に加入する際、最も気になる点の一つが「告知義務」でしょう。告知義務とは、保険契約を申し込む際に、ご自身の健康状態や過去の病歴などについて、保険会社に正確に伝える義務のことです。この告知義務を怠ったり、虚偽の申告をしたりすると、将来的に保険金が支払われなかったり、契約が解除されたりするリスクがあります。

ここでは、告知義務に関する具体的な内容と、その重要性について詳しく解説していきます。

告知事項とは?

保険会社が加入審査のために確認する「告知事項」は、一般的に申込書や告知書に記載されています。これには、現在の健康状態(病気やケガの有無、治療内容、医師の診察状況など)、過去の病歴(診断名、治療期間、現在も通院・服薬しているかなど)、職業、喫煙歴などが含まれます。

うつ病の場合、診断された時期、治療内容(入院・通院の頻度、処方されている薬の種類)、現在の症状の重さ、休職・離職の有無などが重要な告知事項となります。保険会社によって告知事項は異なりますので、申込みの際には必ず告知書の内容をよく確認しましょう。

告知義務違反のリスク

告知義務違反が発覚した場合、最も重大な結果として、保険金が支払われなくなることがあります。例えば、告知義務違反によって契約が解除された後に病気で亡くなっても、死亡保険金は支払われません。また、過去の告知義務違反が原因で、新たに保険に加入する際にも不利になる可能性があります。

具体例としては、ある保険会社で告知義務違反があったことを隠して別の保険会社に申し込んだ場合、後日その事実が判明すると、加入できたはずの保険も契約解除となるケースが考えられます。

さらに、悪質なケースでは、詐欺とみなされ、法的な問題に発展する可能性もゼロではありません。保険金詐欺と判断された場合、保険契約の解除だけでなく、損害賠償請求の対象となることもあります。

正しい告知の方法

告知義務を果たすためには、正確かつ漏れなく情報を伝えることが不可欠です。まず、告知書に記載されている質問事項をすべて注意深く読み、正直に回答してください。過去の病歴や現在の症状について、曖昧な表現を避け、具体的な診断名、治療内容、期間などを正確に伝えましょう。

もし、告知内容に迷いや不安がある場合は、正直に保険会社や担当の保険代理店、または保険相談窓口に相談することが重要です。専門家であれば、どのように伝えれば正確に伝わるか、どのような情報が必要かなどをアドバイスしてくれます。また、過去の診療記録(カルテ)などを確認することも、正確な告知に役立ちます。正直に、かつ丁寧に伝えることで、将来的なトラブルを防ぎ、安心して保険を利用できるようになります。

うつ病でも加入できる保険の比較表

以下に内容を簡潔にまとめた比較表を示します。

種類 告知 加入しやすさ 保険料 保障内容 向いている人
引受基準緩和型保険 一部あり(過去の通院・治療など) やや通りやすい 割安(比較的低め) 手厚いものが多い 「ある程度の告知はできる」人
無告知型保険 なし 最も通りやすい 高め 限定されることあり 「確実に加入したい」人

保険料の目安(死亡保障100万円)

年代・性別 緩和型保険 無告知型保険
30代男性 約5,000~10,000円 約8,000~15,000円
30代女性 約4,000~8,000円 約7,000~12,000円

※年齢が上がるほど保険料も上昇。

重視したい保障内容

保障項目 ポイント
入院給付金 精神科入院は長期化しやすい
通院給付金 うつ病治療は通院中心で重要
死亡保険金 家族の生活保障に有効
就業障害保障 休職・離職リスクに備える
手術給付金 精神疾患では頻度は低め

公的支援制度について

うつ病による経済的な負担は、治療を続ける上で大きな懸念事項となり得ます。しかし、国や自治体には、うつ病を抱える方々の生活を経済的に支えるための様々な公的支援制度が存在します。これらの制度を理解し、適切に活用することで、治療に専念できる環境を整えることが可能です。

ここでは、特に利用できる可能性のある「障害年金」「傷病手当金」「自立支援医療」について、その概要、受給条件、申請方法などを具体的に解説します。

障害年金

障害年金は、病気や怪我によって、日常生活や就労に著しい制限を受けている方に対して、国が支給する年金制度です。うつ病の場合、症状が長期にわたり、かつ重度であると判断された場合に受給対象となる可能性があります。

障害年金の受給要件

  1. 病歴・就労状況等申立書: 初診日から1年6ヶ月経過時点、または症状が固定した時点での傷病による日常生活能力、就労能力の程度を記載します。
  2. 診断書: 初診日と、現在(または症状固定時)の主治医による診断書が必要です。
  3. 年金加入期間の要件: 初診日がある月の前々月までの公的年金の加入期間のうち、3分の2以上が保険料納付済期間または免除期間であること。ただし、初診日において65歳未満であること、および初診日以前1年間に保険料の未納期間がないことも条件となります。

障害年金の申請手続き

申請は、お住まいの市区町村の年金担当窓口、またはお近くの年金事務所で行います。専門的な書類作成が必要となるため、社会保険労務士に相談することも有効です。

傷病手当金

傷病手当金は、主に会社員などの健康保険加入者が、うつ病などの病気や怪我のために会社を休み、十分な給与が支払われない場合に、生活を保障するために支給される手当です。健康保険に加入していることが前提となります。

傷病手当金の受給条件

  1. 病気や怪我(うつ病を含む)で療養のため、労務に服することができないこと。
  2. 連続する3日間を含み、4日以上仕事に就けなかったこと(待期期間)。
  3. 給与の支払いがない、または十分でないこと。

傷病手当金の金額と期間

原則として、標準報酬月額の3分の2に相当する額が、支給開始日から最長1年6ヶ月支給されます。

傷病手当金の申請方法

会社の給与担当者または健康保険組合を通じて申請します。医師の証明が必要となります。

自立支援医療

自立支援医療制度は、精神通院医療費の自己負担額を軽減するための公費負担医療制度です。うつ病による精神科や心療内科の通院治療にかかる費用が、この制度を利用することで軽減されます。

自立支援医療の対象者

精神疾患(うつ病を含む)の治療を受けている方で、継続的な通院が必要な方。

自立支援医療の利用方法と自己負担

原則として、医療費の1割が自己負担となります。ただし、世帯の所得に応じて月額の自己負担上限額が設定されます。

自立支援医療の申請手続き

お住まいの市区町村の障害福祉窓口、または保健所に申請します。申請には、主治医による意見書、健康保険証、印鑑などが必要です。

保険加入の注意点と選び方のポイント

これまで、うつ病と診断された方が加入できる保険の種類や、告知義務、公的支援制度について解説してきました。ここでは、それらを踏まえた上で、ご自身に最適な保険を見つけるための具体的な注意点と選び方のポイントを解説します。

専門家への相談

保険選びは内容が複雑で、特にうつ病の状況を踏まえると判断が難しくなります。そのため、一人で悩まず、保険相談窓口やファイナンシャルプランナー(FP)に相談することをおすすめします。収入や治療状況、家族構成などを踏まえ、最適な保険プランを提案してくれるため、安心して検討できます。

また、うつ病患者の保険加入に詳しい専門家やコンサルタントも存在し、加入しやすい商品や最新の情報を提供してくれます。相談の際は、病歴や治療状況を正直に伝えることで、後々のトラブルを防ぎ、必要な保障に確実に加入できる可能性が高まります。

複数の保険会社の比較

保険会社によって保障内容や保険料、加入条件は大きく異なるため、必ず複数社を比較することが重要です。特に重視するべきは、精神科通院や入院が対象になるか、保険料と保障のバランス、うつ病でも加入できる条件かどうかです。特約(オプション)の追加が可能か、将来的に保障を拡張できるかなども比較ポイントになります。条件を一覧表にまとめることで視覚的に比較しやすくなり、自分に最適な保険をよりスムーズに選べるようになります。

契約内容の確認

加入手続きに進む際は、必ず契約内容を丁寧に確認することが必要です。特に、約款には保障範囲や給付条件、支払われないケース(免責事項)が細かく記載されています。また、精神疾患に関する「免責期間」の有無や、「更新時の保険料変更」も見落としがちな重要ポイントです。

特約を付けた場合の費用・保障内容や、有効期限も必ずチェックしましょう。不明な点は必ず担当者に確認し、納得した上で契約することが、トラブルを避け安心して保険を活用するための鍵となります。

まとめ

うつ病と診断されても、加入できる保険はあります。引受基準緩和型保険や無告知型保険を選べば、条件付きでも保障を得られます。ただし、一般的な保険より保険料は高くなる傾向があるため、保障内容と費用のバランスをしっかり比較することが重要です。

あわせて、障害年金・傷病手当金・自立支援医療などの公的支援制度も活用すれば、治療と生活をより安定させることができます。

保険を選ぶ際は、告知義務を守り、複数の商品を比較検討し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けましょう。うつ病を抱えていても、適切な備えと支援により、治療に集中できる安心の環境づくりは可能です。

大阪市、寝屋川市、守口市、
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この記事を監修した人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

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