家族看護という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。家族看護の考え方は、看護師にとって非常に重要です。特に訪問看護師にとって、家族看護の役割は非常に大切になります。
この記事では、家族看護とはどのような考え方なのか、また家族看護における看護師の役割について解説します。
家族看護とは
家族看護は、家族の健康に関する問題や関連した要因へ看護援助を行う分野です。介護や病気といった問題を抱える家族に対して、家族一人ひとりの健康と日々の生活の質を保つため、サポートします。病院でも在宅でも、家族看護は必要な視点とされています。特に訪問看護は療養の場である家族の生活場所で看護を提供するため、療養者への支援だけでなく、家族を含めた支援が不可欠であると言えるでしょう。
家族看護の考え方
近年家族の形は婚姻関係ではないパートナーとの同居、ステップファミリーなど多様化しています。家族の考え方や価値観は家族によって大きく異なるため、家族の固定観念にとらわれない考えが大切です。
また、家族の中に生じた病気や障害は、家族全体に多くの影響を及ぼすことがあります。家族によって問題に対する解決方法や支援の仕方は、さまざまな方法があり正解は家族によって異なるでしょう。
看護師は家族の特徴をつかみ、その家族に最適な家族を支えられるケアが求められています。
家族看護における看護師の役割
家族看護が重要な考え方であるということがわかったところで、家族看護の中で、看護師はどのような役割を果たしているのか解説していきます。
健康に関する指導
まずは健康に関する指導です。家族が病気にかかると、できるだけサポートしようとする方は多いでしょう。しかしサポートすることで生じるストレスや疲労から、サポートする側の家族が体調を崩してしまう場合があります。
看護師は、患者を支える家族が健康に過ごすためのアドバイスをします。プライベートとの両立をしながら家族を支える方法や、リフレッシュする時間を作る方法などをご家族とともに検討します。
病状に関する知識の指導
他にも病状に関する知識の指導も行います。病状の知識がないと、先の見通しが立たないことへの不安や、日々の体調の変化などに対して不安を感じやすいでしょう。
患者や家族が納得して適切な治療方針を選択するためには、正しい知識を提供する必要があります。そのために、看護師は患者本人や家族が正しく病状を理解できるよう説明します。
医療行為など技術の指導
在宅で生活する上で、医療行為を家族が習得しなければならないことがあります。看護師は、家族が医療行為などの技術を習得できるよう、サポートや指導をする役割があります。
看護師以外の相談についての助言
在宅で生活していく中で疾患のある当事者の方への支援について、困ることや調整が必要になることがあるでしょう。看護師は、患者本人や家族の悩みを聞いて内容に応じて、関係機関と調整する必要もあります。
医療に関する悩みであれば医師に、制度に関する内容であればケアマネージャーなどに、とさまざまな職種と連携をとりながら、患者本人と家族がその都度悩みや疑問点を解消できるよう、サポートするのも大切な役割と言えます。
家族看護は看護師に重要なスキル
家族看護は患者を多角的に捉える必要があるため、看護師に必須のスキルと言えます。特に訪問看護師の場合、家族の協力が必要不可欠です。
超高齢社会の現在、国が在宅医療を推進していることから、在宅医療を受ける人は増えています。それに伴い訪問看護のニーズが増えているため、家族看護は今後さらに重要性が増していくでしょう。
療養者と家族を1つとしてとらえる家族看護の視点は、在宅看護にとって大切な視点です。在宅療養者と家族がどのような形で療養することを望んでいるのか把握し、他職種とも連携しながら、さまざまな介入方法を考えていく必要があるでしょう。
参照:厚生労働省「地域医療構想について」
参照:総務省「厚生労働省医政局地域医療計画課|地域医療構想の実現に向けた取組みについて」
参照:厚生労働省「在宅医療の最近の動向|p10在宅医療に関する国民のニーズ」
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訪問看護の需要は増えており、精神科訪問看護の需要も増加傾向にあります。在宅医療が推進されているため、今後も精神科訪問看護の需要はさらに増すと予想されます。
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