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産後うつセルフチェック20項目|EPDSの見方と受診目安

精神科訪問看護とは

「赤ちゃんが生まれたのに、毎日がつらい」 「涙が止まらない」「育児に自信がない」 —そんな自分に戸惑っていませんか。

産後うつは、出産後のホルモンバランスの変化や睡眠不足、育児のストレスなど、いくつかの要因が重なって発症します。産後の女性の約10人に1人が経験するとされ、決して「心の弱さ」や「甘え」ではありません。

この記事では、精神科の専門スタッフ監修のもと、産後うつのセルフチェックシート(20項目)と、エジンバラ産後うつ質問票(EPDS)の解説、チェック結果に応じた「次にすべきこと」をまとめました。パートナーやご家族の方にも読んでいただきたい内容です。

※このチェックシートは医学的な診断を行うものではありません。気になる症状がある場合は、産婦人科や精神科にご相談ください。

 

ご不安な気持ちが強い時や、文章を読むのがお辛い時は、無理をせず私たちにお声がけください。

精神科の専門スタッフが、あなたの状況に合わせてお話をお伺いします。まずはお気軽にご相談ください。

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市、吹田市、尼崎市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

※訪問は20時まで
対応させていただいております。

 

関連記事:産後うつで訪問看護は利用できる?受けられるケアやメリットを解説

参照:MSDマニュアル/産後うつ病

目次

産後うつとは?マタニティーブルーとの違い

出産という大きなライフイベントの後は、心身ともに不安定になりやすい時期です。ここでは、産後うつの基本的な症状と、よく混同されるマタニティーブルーとの違いについて解説します。

 

産後うつの主な症状

産後うつ(産後うつ病)は、気分の落ち込み、涙もろくなる、強い不安や焦り、そして何に対しても興味が持てないといった精神的な症状が現れます。さらに、不眠や食欲の低下、慢性的な疲労感などの身体的な不調を伴うことも多く、日常生活や育児に支障をきたすのが特徴です。

 

マタニティーブルーとの見分け方

「マタニティーブルー」は、出産直後から数日以内に現れる、一時的な気分の落ち込みや涙もろさのことです。これはホルモンバランスの急激な変化によるもので、通常は産後2週間程度で自然に落ち着きます。 一方、産後うつは症状が2週間以上継続し、より深刻な抑うつ状態となります。「いつまでも気分が晴れない」と感じる場合は、マタニティーブルーではなく産後うつの可能性が考えられます。

関連記事:涙が止まらない精神状態とは?原因・放置すべきでないサイン・対処法を解説

 

産後うつはいつから・いつまで続く?

産後うつは、産後2週間から数ヶ月以内に発症することが最も多いですが、1年以上経ってから発症するケースもあります。適切な治療や周囲のサポートを受けることで徐々に回復へと向かいますが、「いつまで続くのだろう」と一人で抱え込まずに、早めに医療機関へ相談することが大切です。

関連記事:子育て中に精神的な不調を感じたら|育児ノイローゼ・産後うつの乗り越え方と相談先

関連記事:育児ノイローゼとは?症状・原因・産後うつとの違いと対処法を解説

 

産後うつセルフチェックシート(20項目)

ご自身の心と体の状態を把握するために、以下のチェックシートを活用してみてください。

 

チェックシートの使い方と注意点

以下の20項目について、「出産後〜現在までの間に」当てはまるものがあるかを確認してください。このチェックシートはご自身の状態に気づくための目安であり、医学的な診断を下すものではありません。

 

気分・感情に関するチェック(7項目)

□ 理由もなく涙が出たり、泣きたくなることがある □ 漠然とした不安が続き、落ち着かない □ 気分が落ち込んで、何をしても楽しめない □ 些細なことでイライラして、パートナーや家族に当たってしまう □ 「自分は母親として失格だ」と感じることがある □ 赤ちゃんや育児に対して愛情を感じられず、罪悪感がある □ 将来のことを考えると絶望的な気持ちになる

 

育児・日常生活に関するチェック(7項目)

□ 赤ちゃんの泣き声を聞くと強い焦りやパニックを感じる □ 育児の判断(ミルクの量、泣いている理由など)に自信が持てない □ 外出するのがおっくうで、家にこもりがちになっている □ 家事や身の回りのことが手につかなくなった □ 人と会いたくない、誰にも話しかけたくないと思う □ パートナー(夫・妻など)との関係がうまくいかなくなったと感じる □ 産前にできていたことが、今はできなくなっている

 

身体の変化に関するチェック(6項目)

□ 夜、赤ちゃんが寝ていても自分は眠れないことがある □ 食欲がない、または過食になっている □ 身体がだるく、疲労感がとれない □ 頭痛やめまい、動悸など身体の不調が続いている □ 授乳に関して強い不安や苦痛を感じている □ 上記のような状態が2週間以上続いている

 

チェック結果の見方|当てはまった数別ガイド

当てはまった数に応じて、現在の状態と次に取るべき行動の目安をご案内します。

 

1〜5個:疲れがたまっている可能性。まずは休息を

産後はホルモンバランスの急激な変化や睡眠不足が重なり、心身ともに不安定になりやすい時期です。当てはまる項目が少なくても、疲れやつらさを感じているなら、まずは十分な休息を取ることを最優先にしてください。一人で頑張りすぎず、周囲のサポートを頼ることも大切です。

 

6〜12個:産後うつの可能性。専門家への相談をおすすめします

いくつかの項目に心当たりがある場合、産後うつの可能性を含めて専門家に相談してみることをおすすめします。「育児をしている以上、つらいのは当たり前」と我慢してしまう方が多いですが、この段階で相談することがお母さん自身と赤ちゃん両方を守る一歩になります。

 

13個以上:早めの受診を検討してください

多くの項目に心当たりがある場合、できるだけ早く産婦人科や精神科に相談されることをおすすめします。産後うつは適切な治療で回復に向かう疾患です。赤ちゃんのためにも、お母さん自身の心と体を守ることが最優先です。

一人で抱え込まなくて大丈夫です。赤ちゃんを連れて外出するのが難しくても、ご自宅で相談できる方法があります。まずは話をするだけでも大丈夫です。 

 

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EPDSとは|産後うつのスクリーニングと目安

産後うつの評価によく用いられる指標として、「エジンバラ産後うつ質問票(EPDS)」があります。

 

EPDSの概要と使い方

エジンバラ産後うつ質問票(EPDS)は、世界中の医療機関や保健センターで広く使われている産後うつのスクリーニングツールです。過去7日間の気分について10項目の質問に答え、合計点で産後うつの可能性を客観的に評価します。

 

9点以上は受診の目安

日本におけるEPDSの評価では、一般的な運用として合計スコアが9点以上を相談の目安とする自治体が多く、13点以上はより積極的な受診が推奨される場合もあります。スコア基準は地域や時期で異なる場合があるため、地域の保健センターの案内もあわせてご確認ください。

 

EPDSだけで診断はできない—医師への相談が大切

本記事に掲載したチェックシートは、EPDSとは異なるくるみ独自の簡易版です。EPDSも本記事のチェックシートも、あくまで産後うつのリスクに気づくための目安であり、それだけで確定診断はできません。より正確な評価を希望される方は、産婦人科の1ヶ月健診や地域の保健センターでEPDSを受けることができます。

参照:厚生労働省

 

パートナー・家族が気づいた方へ

産後うつのサインは、一番身近にいるパートナーやご家族が最初に気づくことが多くあります。

 

「甘え」や「育児ノイローゼ」と決めつけないで

気分の落ち込みや育児が手につかない様子を見て、「母親の甘えだ」「ただの育児ノイローゼだろう」と決めつけるのは大変危険です。産後うつは治療が必要な疾患であり、本人の気の持ちようでどうにかなるものではありません。

 

パートナーが気づきやすい産後うつのサイン

以下のようなサインが見られたら、産後うつを疑い、優しくサポートしてあげてください。

  • 急に泣き出したり、ぼーっとしたりしている
  • 赤ちゃんを抱こうとしない、または抱くのを怖がる
  • 夜、赤ちゃんが寝ているのに眠れていない
  • 食事をほとんどとらない
  • 「死にたい」「消えてしまいたい」と口にする
  • 外出を極端に嫌がるようになる

※もし「死にたい」「消えたい」といった強い思いが続く、あるいは具体化する場合は、ためらわず「いのちの電話(0120-783-556)」や、お住まいの地域の精神保健福祉センター、精神科救急情報センターなどへご相談ください。

 

パートナー自身の産後うつにも注意

実は、産後うつはお母さんだけのものではありません。育児へのプレッシャーや環境の変化により、父親などパートナーにも産後うつ(いわゆる「パタニティーブルー」)が起きることがあります。夫婦でお互いの状態に気を配り、無理をしないことが大切です。

 

具体的なサポートの方法

パートナーを追い詰めず、安心させるための声かけを意識しましょう。

  • 【肯定的な声かけ例】
    • ○「つらいときは赤ちゃんを預けていいんだよ。少し休もう」
    • ○「毎日がんばってるよ。何か手伝えることある?」
  • 【NGな声かけ例】
    • ×「みんなやってることでしょ?なんでできないの」
    • ×「俺(私)だって疲れてるんだけど」

育児や家事を分担するだけでなく、母親が一人になれる時間を作り、否定せずにじっくり話を聞く姿勢が不可欠です。

 

産後うつの原因|なりやすい人の特徴

産後うつは、さまざまな要因が複雑に絡み合って発症します。

 

ホルモンバランスの急激な変化

妊娠中に増加していた女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロンなど)が、出産を機に急激に減少します。この劇的なホルモンバランスの変化が、脳に影響を与え、気分の落ち込みや情緒不安定を引き起こすことに関連があると考えられています。

 

睡眠不足と育児ストレス

昼夜を問わない授乳や夜泣きにより、産後のお母さんは慢性的な睡眠不足に陥ります。十分な睡眠がとれないまま、慣れない育児への不安やストレスが蓄積されると、心身のエネルギーが枯渇し、産後うつの発症リスクが高まります。

 

産後うつになりやすい人のタイプ

以下のような傾向がある方は、産後うつになりやすいとされています。

  • 責任感が強く、真面目で完璧主義な性格である
  • 身近に育児を相談したりサポートを頼める人がいない(孤独・孤立)
  • 過去にうつ病や他の精神疾患にかかった経験がある

 

「母親なんだからしっかりしなきゃ」が追い詰める

「母親なのだから、ちゃんと育児と家事をこなさなければならない」という強いプレッシャーが、お母さん自身を追い詰めてしまう構造があります。できない自分を責めず、周りを頼ることは決して恥ずかしいことではありません。

 

受診の目安|産後うつで病院に行くタイミング

2週間以上気分の落ち込みが続いたら受診を

マタニティーブルーの時期を過ぎても、2週間以上にわたって気分の落ち込みや不眠、食欲の低下などの症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

 

どこに相談すればいい?(産婦人科・精神科・保健センター)

まずは、出産した産婦人科に相談するのが一つの方法です。心の不調が強い場合は、精神科や心療内科を受診し、専門的な治療(授乳中の安全性に配慮した治療選択や薬物療法など)を受けることが推奨されます。また、お住まいの市区町村の保健センターにいる保健師に相談することも可能です。

 

受診に踏み切れないときの相談先

受診や相談のハードルが高く感じられるときは、後述する精神科訪問看護や、自治体が提供している電話相談・LINE相談などを活用してください。

 

精神科訪問看護でできる産後うつ支援

「受診したいけれど外出できない」「誰かに話を聞いてほしいけれど頼れる人がいない」という方にとって、精神科訪問看護は大きな助けとなります。

 

産後メンタルに特化したケア

訪問看護ステーションくるみは精神科訪問看護に特化しており、産後メンタルは私たちの主力サポート領域です。産婦人科や精神科への通院ハードルが高い産後のお母さんに寄り添い、専門的な視点からケアを提供します。

 

自宅で受けられるサポートの内容

看護師などの専門スタッフがご自宅を訪問し、以下のようなサポートを行います。

  • お母さんの心身の健康状態のチェック
  • 育児の不安や悩みの傾聴
  • 睡眠や生活リズムの改善に向けたアドバイス
  • 服薬が必要な場合のお薬の管理支援
  • パートナーやご家族に対する、具体的な関わり方のアドバイス

 

くるみの訪問看護が対応できること

くるみでは、大阪市・寝屋川市・守口市・門真市・大東市・枚方市で、産後メンタルの在宅支援に対応しています。住み慣れたご自宅で、赤ちゃんから離れずに専門家のサポートを受けられるのが最大のメリットです。少しでも心が苦しい時は、ためらわずに私たちにご連絡ください。

 ご自宅で安心して育児に向き合うためのサポートをお探しなら、ぜひ一度『訪問看護ステーションくるみ』へご相談ください。

ひとりで抱え込まないでください。私たちがそっと寄り添います。

ご家族やご本人だけで抱え続けることの苦しさを、私たちは知っています。

「少し話を聞いてほしい」だけでも大丈夫です。まずはお気軽にご相談ください。

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※訪問は20時まで
対応させていただいております。

 

よくある質問(FAQ)

  1. 産後うつはセルフチェックでわかりますか? A. セルフチェックは自分の状態を知る良い目安になりますが、診断を下せるのは医師のみです。EPDSなどの質問票は医療機関でも使用されており、受診のきっかけとして有用です。
  2. 産後うつとマタニティーブルーの違いは? A. マタニティーブルーは産後数日から現れる一時的な情緒不安定で、通常は2週間程度で自然に治まります。気分の落ち込みや不眠などが2週間以上続く場合は、産後うつの可能性があります。
  3. 産後うつはいつ頃発症しますか? A. 産後2週間から数ヶ月以内に発症することが最も多いですが、環境の変化やストレスの蓄積により、出産から1年以上経ってから発症するケースもあります。
  4. パートナーも産後うつになりますか? A. はい、父親などパートナーにも産後うつが起きることがあり、いわゆる「パタニティーブルー」とも呼ばれます。環境の変化に対するプレッシャーから発症するため、夫婦で互いの状態に気を配ることが大切です。
  5. 訪問看護で産後うつの支援を受けられますか? A. はい、受けられます。くるみでは産後メンタルに特化した支援を行っており、ご自宅への訪問を通じて、お母さんの心のケアや生活リズムの改善、ご家族へのアドバイスを実施しています。

 

    この記事を書いた人

    鬼頭怜那

    鬼頭 怜那(きとうれな)

    看護師 / 産業心理カウンセラー

    看護師資格を取得後、産科病棟で勤務。その後、精神科の急性期・慢性期病棟にて、精神疾患だけでなく身体疾患のある患者の看護にも携わる。精神科の訪問看護での勤務経験も活かしながら、現在はライターとして医療・薬理・在宅ケア・メンタルヘルスに関する記事を執筆中。

    この記事を監修した人

    中野誠子

    株式会社Make Care 代表取締役社長

    中野 誠子

    看護師 / (元)重症心身障害児者認定看護師

    精神科病棟勤務・看護学校教員として経験を積み、「こころに寄り添う看護」を志す。石森・濱𦚰とともに株式会社Make Careを創業。現在は訪問看護ステーションくるみの代表として現場に立ちつつ、メディアにも積極的に登場し、地域精神医療の啓蒙とアップデートに挑む。

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