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睡眠薬って何?5つの種類や副作用は?睡眠薬の服用上の注意点を解説

2024.08.10 精神科訪問看護とは

睡眠薬 お薬 服用

睡眠薬とは? 睡眠導入薬とは?

睡眠薬は、不眠症や睡眠障害の治療に使用される薬で、主に脳内の神経伝達物質に働きかけることで、眠りを誘発します。適切に使用すれば、眠りに入りやすくする効果がありますが、長期使用や過剰摂取にはリスクも伴います。睡眠導入薬は、作用する時間が短いタイプの睡眠薬のことです。

睡眠薬の5つの種類

1.非ベンゾジアゼピン系:比較的新しいタイプの睡眠薬で、依存性が少ないとされています。代表的な薬にはマイスリーやルネスタがあります。

2.ベンゾジアゼピン系:長年使用されてきた睡眠薬で、抗不安作用や筋弛緩作用がありますが、依存性が高いとされています。ハルシオンやデパスが3.表例です。

3.メラトニン受容体作動薬:自然な睡眠ホルモンであるメラトニンを補う薬で、依存性が少なく、長期使用が比較的安全です。

4.オレキシン受容体拮抗薬:覚醒を促すオレキシンというホルモンを抑制し、眠気を促進する薬です。ベルソムラなどが代表的です。

5.バルビツール酸系:依存性が非常に高く、現在ではほとんど使用されていません。

睡眠薬の3つの効果と5つのリスク

眠りづらい症状を助けてくれる睡眠薬ですが、効果もあればリスクもあります。この3つの効果と5つのリスクのバランスや、患者さんと薬の相性、薬の作用する時間によって、医師は複数の薬を使い分けています。

睡眠薬の3つの効果:

1.抗不安作用:心の不安や緊張を和らげ、眠りに入りやすくします。

2.鎮静・催眠作用:脳の活動を抑え、睡眠へと導く作用があります。

3.筋弛緩作用:筋肉の緊張を解きほぐし、リラックスした状態を作ります。

睡眠薬の5つのリスク:

1.翌日の眠気:薬を服用した翌日も眠気が残ることがあります。

2.ふらつき:筋弛緩作用によるふらつきや転倒のリスクが高まります。

3.健忘・せん妄:服用後の行動を覚えていないという健忘症状が現れることがあります。また、高齢者ではせん妄のリスクもあります。

4.依存症:長期使用により、薬に頼らないと眠れないという依存状態になるリスクがあります。
睡眠薬の依存症についての詳しい記事はこちらから:睡眠薬の依存症とは?睡眠薬服用の5つのリスクと3つの対処について解説

5.反跳性不眠:薬をやめた際に、以前よりも強い不眠症状が現れることがあります。

睡眠薬に関するよくある6つのQ&A

Q1. 睡眠薬は毎日飲んでもいい?
A1. 医師の指導のもとであれば、短期間の連続使用は許容されることがあります。しかし、依存や耐性のリスクがあるため、長期間の使用は避けるべきです。

Q2. 睡眠薬を飲み過ぎた!どうすればいい?
A2. 量にもよりますが、「間違えて2錠目を飲んでしまった」というような数錠の飲み過ぎであれば心配しなくても大丈夫です。おそらく翌日も眠気が持続しますが、翌々日にはその眠気も取れるはずです。しかし、何十錠も服用してしまったというような場合には、すぐに医師に相談してください。

Q3. 睡眠薬が効かないときは?
A3. 服用タイミングや食事との相性を見直してみましょう。それでも効果がない場合は、医師に相談し、薬の種類や量を調整してもらうことが必要です。また、寝る前にスマホを見ていたり、普段からお酒やタバコと併用していませんか? 質の良い睡眠のために、特に睡眠薬を飲んだときにはスマホやお酒、タバコなどは控えるようにしましょう。

Q4. 睡眠薬を処方してもらうにはどこに行けばいい?
A4. まずは内科や心療内科、精神科を受診してください。専門的な治療が必要な場合は、睡眠外来を紹介してもらえることもあります。

Q5. 睡眠薬の代わりになるものは?
A5. 不眠が認められる場合には、睡眠薬以外にも、抗うつ剤や抗精神病薬が処方されることがあります。

Q6. 市販の睡眠薬と処方される睡眠薬の違いは?
A6. 市販薬はほとんどが抗ヒスタミン薬であり、一部漢方もありますが、比較的軽度の不眠症に対して効果があるものです。処方薬は医師が個々の状態に合わせて処方するため、効果や安全性がより高くなります。

睡眠薬の効果や服用上の注意についてご紹介しました。しかし、睡眠薬の使用に関して不安がある方や、副作用が心配な方もいらっしゃると思います。そうした場合には、医師や訪問看護などの専門家のサポートを受けることもできます。当施設では、訪問看護師が患者さまのご自宅にお伺いし、患者さまひとりひとりの状況に応じて、薬の適切な服用方法や副作用の管理についてのアドバイスを提供し、個々の状態に合わせたケアを行います。また、睡眠薬の依存を予防するための生活習慣の見直しや、代替療法の導入についても支援いたします。睡眠薬の服用についてなにかお困りのことがあった際には、お気軽にご相談ください。

睡眠薬に頼らない対処方法はあるの?

日中適度に運動することで、睡眠の質が高まります。また、夕方以降はカフェインを控えたり、快適に寝られるよう、睡眠環境を整えたりするのも大切です。適切な睡眠のためには「光・音・温度」を調整すると、良い睡眠につながるとされています。また、寝酒は睡眠薬の副作用が強くなったり、早朝覚醒したりするため、控えましょう。

参照:厚生労働省「良い目覚めは良い眠りから|知っているようで知らない睡眠のこと」

睡眠薬の投与に不安があれば、医療機関や訪問看護を活用しよう

睡眠薬に対する不安を抱えている方は多いかもしれませんが、無理に薬を避ける必要はありません。大切なのは、医師や訪問看護といった専門家のサポートを受けながら、自分に合った方法で不眠と向き合うことです。睡眠薬は、正しく使えば不眠の悩みを軽減し、心身の健康を支える大切なツールになります。安心して薬を利用しながら、不眠の改善を目指していきましょう。

また、訪問看護師は、患者の生活環境を細かく観察し、睡眠環境の改善や薬の適切な管理をサポートします。さらに、医師との連携を通じて、薬の効果や副作用を継続的にモニタリングし、必要に応じて治療方針の調整を行います。こうした包括的なケアにより、患者は安全に睡眠薬を使用しながら、生活の質を維持することが可能です。

不眠症や睡眠障害の治療に不安がある方は、精神科に特化した『訪問看護ステーションくるみ』へお気軽にご相談ください。

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