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よく使われる精神薬の種類と作用を解説|服薬する際の注意点とは?

2023.09.28 精神科訪問看護とは


精神科で使われる「精神薬」にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や作用が異なります。疾患や症状によって適している薬が変わるため、医師と相談しながら決められます。

薬物療法で大切なのは、医師の指示に従い正しく服用することです。
そこで本記事では、精神薬の種類を解説しながら、服薬時の注意点をご紹介します。自宅での服薬管理が不安な方は、訪問看護を利用するのも選択肢のひとつとして覚えておきましょう。


精神薬の種類と作用

精神科で一般的に使われる薬には、複数の種類があります。疾患や症状を考慮しながら、その状況に合った薬が医師にて選択されます。ときには、複数の薬を併用するケースも少なくありません。

この章では、精神薬の種類とそれぞれの特徴について解説します。


抗不安薬・睡眠薬

抗不安薬は脳神経の異常な興奮を抑制させ、不安を軽減する効果が期待できる薬です。睡眠薬として使用されることもあり、気持ちを落ち着かせる(鎮静作用)だけでなく、眠くさせる(睡眠作用)作用も得られます。

薬によって作用時間が異なり、6時間以内に薬の作用がピークに達する「短時間作用型」から、90分以上作用が持続する「超長期作用型」まで幅広い種類があります。

睡眠薬については、下記の記事でも詳しく解説していますのでご確認ください。

関連記事:睡眠薬を飲んでも眠れない原因は?眠れないときはどうすればいい?訪問看護を利用するメリットも解説!


抗精神病薬

抗精神病薬は主に統合失調症に使用され、幻覚や妄想などの症状を改善する効果が期待できる薬です。ほかにも、精神疾患で見られる陰性症状や感情症状、認知機能障害などにも有効だとされています。

まずは抗精神病薬を単剤で使用し、症状の様子を見るのが望ましいとされています。症状の改善のみならず、再発予防にも効果が期待されている薬です。

気分安定薬

気分安定薬は主に双極性障害に使用される薬で、大きく「炭酸リチウム」と「抗てんかん薬」の2種類に分類されます。気分の安定作用が期待でき、躁状態やうつ状態の波や、感情の興奮を落ち着かせ、症状を緩和する働きがあります。

なかでも「炭酸リチウム」は中毒症状が出現する恐れがあるため、服薬を始めたばかりの頃や増量した直後には、血中濃度を確認するための採血が必要です。


抗うつ薬

抗うつ薬はうつ病の治療のメインとなる薬で、脳内の神経伝達物質に作用することで、うつ症状の改善に効果が期待できます。単剤での効果が認められない場合、ほかの薬剤と組み合わせて抗うつ薬の効果を高める「増強療法」が行われることもあります。

効き目はゆっくりであるため、副作用の有無を観察しながら4〜8週間ほどかけて効果を見るのが一般的です。


精神薬を服用する際の注意点

さまざまな種類がある精神薬ですが、安全に服用する際にはいくつか注意すべき点があります。

そこでこの章では、精神薬を服用する際の注意点をご紹介します。


即効性は期待できない

精神薬の種類によっては、効果が表れるまでに時間がかかるものも多く、さらに薬の効果には個人差が見られます。

効果が出ないからといって、勝手に断薬したり量を増やしたりするのは、離脱症状や依存性のリスクが高まり危険です。長期的な服用が必要であることを念頭に置き、薬に頼り過ぎないという意識が大切です。

たとえば抗不安薬を服用しても、なかなか不安が取り除けない場合もあるかもしれません。その場合は、精神療法を受けたり過ごし方を工夫したりして、薬以外で不安を和らげることも必要です。


用法用量を守って服薬する

精神薬は、多く飲んだからといって一定以上の効果は期待できないとされています。そのため精神薬は必ず医師の指示に基づいて、用法用量を守って服用しましょう。

薬によっては依存性が強く、作用が切れてくると必要以上に薬を欲してしまうケースもあります。その場合は自己判断で薬の量を変えず、早めに医師へ相談することが大切です。

断薬した場合の危険性については、下記の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:精神薬を勝手にやめると「離脱症状」がみられる?訪問看護での服薬管理とは


副作用が表れることがある

すべての薬にいえますが、少なからず副作用が出る恐れがあります。

精神薬の場合、日中の眠気やふらつき、依存性(離脱症状)などが表れることが多いとされています。生活するうえで影響を与える副作用もあるため、気になる症状や不安な点があれば医師へ相談しましょう。

参照:東京女子医科大学病院「睡眠薬や抗不安薬を飲んでいる方にご注意いただきたいこと」


精神薬は種類によって作用が異なる|服薬管理が不安な方は訪問看護を利用しよう

精神薬は、医師の指示どおり正しく内服することが大切です。状態の変化や副作用症状などはもちろん、服薬に関しての悩みや不安がある場合は、早めに医師へ相談しましょう。

退院後や通院しながら自分で薬の管理をするのが不安な方は、訪問看護を利用するのも選択肢のひとつです。

「訪問看護ステーションくるみ」は、精神科に特化した訪問看護ステーションです。ほかの職種や施設との連携を図り、利用者さまとその家族に寄り添ったサポートを提供いたします。お困りのことがございましたら、こちらからお気軽にご相談ください。

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