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在宅看護・訪問看護のアセスメントで必要不可欠な4つの視点とは?

2023.12.11 精神科訪問看護とは





高齢化が急速に進むなか、自宅で療養したいと考えている方は多く、在宅看護や訪問看護の需要は高まっています。在宅看護や訪問看護は、病棟での看護とは異なる視点でのアセスメントが必要です。

そこで今回は、在宅看護と訪問看護におけるアセスメントのポイントをご紹介します。在宅医療での看護に難しさを感じている方は、ぜひお読みください。

参照:厚生労働省「在宅医療の最近の動向」


在宅看護・訪問看護のアセスメントに必要な4つの視点

在宅看護と訪問看護は混同しやすいですが、厳密には看護体制が異なります。

在宅看護は、主に家族が自宅で看護・介護することを指し、状況に応じて訪問看護サービスやデイケアを利用するケースもあります。対して訪問看護は、訪問看護師が医師の指導・指示に基づいて、自宅や福祉施設での日常生活の世話や医療処置を行うサービスです。

ここでは、両者の在宅医療におけるアセスメントに必要な情報は何かを解説します。訪問看護師として訪問する際には、これらの情報を優先して収集しましょう。

なお、在宅看護と訪問看護の違いについて詳しく知りたい方は、「在宅看護と訪問看護の違いは何?看護師の必要性について解説」の記事をお読みください。


心理的・身体的状態

まずは、利用者さまの状態を把握しましょう。心理的・身体的の両側面から情報を集めるのがポイントです。具体的な観察項目は、以下の通りです。


・現病歴と治療内容(経過)
・既往歴
・ADL
・バイタルサイン
・食事摂取量
・睡眠状況
・排尿・排便状況
・苦痛やストレスの有無
・心理状態(意欲低下や抑うつ気分の有無など)
・感情の起伏に変化があるか
・治療や生活動作に意欲的であるか



既往に精神疾患がなくても、心理面の情報収集は必須です。自宅での治療に不安を抱えていたり、苦痛やストレスに対して悩みがあったり、何かしらの問題を抱えているケースも考えられます。日々のやり取りを通じて、多方面から情報を集めましょう。


生活(住居)環境

生活(住居)環境は、在宅医療で重要な情報のひとつです。家庭によって生活環境は大きく異なり、環境によってサポート内容や看護の方法を検討しなければなりません。

安全な看護を提供するための環境が整っているのかを判断するために、重要な情報といえるでしょう。


・1日の過ごし方
・家具の配置状況
・間取り
・生活範囲
・周囲の環境
・冷暖房機器の有無
・看護に使用可能な物品の有無
・使用している医療機器の状態


生活環境が整っていない場合には、必要に応じて環境整備が必要です。訪問看護を実施するうえで、利用者さまはもちろん看護師の安全を確保できているか、負担の少ない導線になっているかなど、総合的に判断することが大切です。


家族の健康状態

在宅医療では、家族のサポートが必要不可欠です。まずは家族の健康状態や、看護・介護に意欲的かどうかを確認しましょう。


・年齢
・本人との関係性
・健康状態
・経済状況
・同居家族がいるか
・看護・介護可能か(時間的余裕があるか)
・看護・介護に意欲的か
・ほかの家族と協力できるか

訪問看護では利用者さまだけでなく、家族へのサポートも重要な役割のひとつです。利用者さまだけでなく、家族の情報も積極的に集めましょう。


利用者さまの思い

訪問看護では、利用者さまが望む生活、サポートを目指すことが大切です。自分らしい生活を送れるよう、本人の意向を確認しましょう。


・希望の生活スタイル
・社会復帰に対する思い
・治療方針に納得しているか
・何を優先したいか

どのようなサポートを必要としているかを把握して、利用者さまの思いを尊重した関わりを意識することがポイントです。


訪問看護でのアセスメントを成功させるためのポイント

どのような支援が必要かを考えるためには、集めた情報をもとに、利用者さまの全体像をアセスメントをします。アセスメントは看護計画を立てるうえで欠かせないものです。

より利用者さまのニーズを満たした看護計画を展開するには、以下のポイントを意識しましょう。


・アセスメントシートを活用する
・事前情報から必要な情報をピックアップする
・日々の関わりから信頼関係を構築する
・個別性に配慮したケアを想定する


利用者さまの全体像をアセスメントするには、多方面からの情報が必要です。もれなく情報を集めるためには、アセスメントシートを活用するのがおすすめです。さらに、ケアマネージャーからの事前情報を前もってまとめ、足りない部分の情報収集に時間をあてると、無駄なく情報を集められるでしょう。



また、情報収集といえども、いきなりあれもこれも聞かれては、本心を話しにくいケースも考えられます。まずは日々の関わりを通じて、徐々に信頼関係を構築していくことが大切です。訪問看護を提供するうえで必要な情報であると伝え、プライバシーに配慮しながら情報収集を進めましょう。


在宅看護・訪問看護でのアセスメント力を高めるには現場で学ぶのがおすすめ

在宅看護・訪問看護でのアセスメントで大切なポイントは、十分な情報を集め、利用者さまが何を求めているのかを明確にすることです。そのためには、効率よく情報収集を進める必要があります。



実際にアセスメント力を高めるには、現場で働きながらコツを掴むのが一番の近道です。『訪問看護ステーションくるみ』では、一緒に働く仲間を探しています。「在宅医療に興味がある」という方は、ぜひこちらのフォームからお気軽にお問い合わせください。

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