「怒りをコントロールして落ち着いて業務に取り組みたい」
「イライラしやすいのをどうにかしたい」という悩みを抱える看護師さんもいるのではないでしょうか?
責任感の重さや忙しさから、心に余裕がなくなってしまう場面もあるはずです。
この記事では、看護師さんが「怒りの感情」を抱く原因や問題点、怒りのコントロール(アンガーマネジメント)について解説します。
看護師が知っておくべき「アンガーマネジメント」とは?
アンガーマネジメントとは、怒らないことを目指すのではなく、人間関係をよくする心理トレーニングです。現代では、一般に広く認知され企業の研修などにも取り入れられています。
看護師の業務では、感情のコントロールが重要です。余裕がなくイライラした状態で患者さまに接することはできませんし、予想外のミスやトラブルを引き起こす危険性もあります。
看護師としてミスなく業務を進めるためにもアンガーマネジメントを身につけ、怒りの感情をコントロールしましょう。
参照:一般社団法人日本アンガーマネジメント協会「アンガーマネジメントとは?」
看護師が「怒りのコントロール」を難しく感じる原因
看護師の業務は激務といわれており、昼夜問わず動き回らなくてはなりません。患者さまの対応以外にもさまざま業務があり、対応すべきことが立て込むと余裕がなくなってしまうでしょう。
さらに、ルーティンで仕事が回らず突発的なアクシデントが生じることも。患者さまの急変やナースコールの応答、救急搬送の対応など、予定通りに業務が進められないケースは少なくありません。
また看護師の人手不足も深刻な問題であり、受け持つ患者さまが多くなると、休憩を満足に取れなくなってしまいがちです。こういった状態が日々続くと、余裕がなくなり感情・怒りのコントロールが難しくなってしまうと考えられます。
参照:厚生労働省「コメディカル不足に関して~看護師の人数と教育~」
看護師が「怒りのコントロール」を上手くできないことによる影響
看護師が怒りのコントロールを上手くできないと、働くうえでさまざまな悪影響を及ぼします。
この章では、起きる可能性がある問題やトラブルをご紹介します。
患者さんに優しくできない
イライラした状態では心に余裕が持てず、患者さんの何気ない言動にも怒りを覚えてしまいます。
普段であればなんとも思わないささいな出来事でイライラしてしまい、優しい言葉かけができなくなってしまうケースもあるでしょう。結果的に、患者さまとの信頼関係が崩れる原因になりかねません。
ミスにつながる
緊急入院や急変、突発的な処置などが立て込み忙しくなると、余裕がなくなりイライラしやすくなります。
余裕がなくなると冷静に物事を判断できないことも。思わぬミスや重大な事故を引き起こす可能性が高まるため、注意しましょう。
ほかのスタッフに厳しくあたってしまう
看護師は、さまざまな職種のスタッフと連携しなくてはなりません。イライラした状態ではほかのスタッフへのあたりがきつくなりやすく、上手くコミュニケーションを取れないケースもあるでしょう。
また、看護師として経験を積むと、新人看護師や看護学生の育成業務も求められます。イライラした状態では必要以上に指導が厳しくなり、伝えたいことがきちんと伝わらないなどの問題も生じる可能性があります。
看護師に適した怒りのコントロール方法とは?
看護師として日々働く中で、怒りのコントロール方法を知っておくことは大切です。感情的になって思わぬ失敗を引き起こす前に、自分に合ったコントロール方法を見つけておきましょう。
ここでは具体的な方法を3つ紹介します。
6秒間ほど深呼吸する
怒りの感情を抱いたら、6秒間深呼吸をしてみましょう。
怒りの感情は「アドレナリン」と呼ばれるホルモンが関係しているとされています。アドレナリンは産生されると6秒間かけて体内を巡るといわれており、その時間を乗り越えると怒りをコントロールしやすくなります。
ほかには、怒りが生じたらその場から距離を置き、冷静になる時間を意図的に作るのも有効です。
怒りのきっかけを把握しておく
イライラしやすい状況や場面を振り返り、未然に防ぐことも効果的です。
たとえば、時間に余裕がないとイライラしやすいのであれば、無理のないタイムスケジュールを立てておくなどで上手く対策できるでしょう。自分に適した対処方法を見つけておくと安心です。
日頃からストレスを発散する
休みの日や仕事終わりに、自分の好きなことや気分転換になるものに熱中し、ストレスをためないことも大切です。定期的に、友人や職場の人と話す機会を設けるのもよいでしょう。
ストレスはイライラなどの心理的な影響だけでなく、健康にも害を及ぼすおそれがあるため注意が必要です。
怒りのコントロールにはコツが必要|看護師としての働き方を変えるのも選択肢の1つ
看護師の業務は多く、忙しさや責任の重さから余裕がなくなってしまうこともあるでしょう。その中で、怒りのコントロールが難しいと感じる場合には、原因を考え、自分に合った方法で対策することが大切です。
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