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被害妄想の人への対応|統合失調症のほかに考えられる疾患とは?

2024.02.05 精神科訪問看護とは

誰にでも少なからず被害妄想は見られるものですが、程度や期間によっては日常生活や人間関係に支障をきたすケースもあります。本人は事実だと思い込んでいるため、被害妄想であるとの自覚がないことも多く、家族や周囲への精神的負担も大きいとされているのです。

この記事では、被害妄想の人への対応や被害妄想の原因や問題について解説します。


「被害妄想」と統合失調症との関係性

ここでは被害妄想とは何か、どのような精神疾患に見られるのかを解説します。
被害妄想が見られる方と接する機会がある方は、理解を深めておくと安心でしょう。


被害妄想の症状

被害妄想とは、本来事実ではないにもかかわらず、他人から嫌なことや悪いことをされていると思い込んでしまう状態です。実際には以下のような妄想を指します。

・悪口を言われている
・攻撃されている
・監視されている

たとえ妄想であっても本人は事実として認識しているため、第三者による訂正が困難になるケースも珍しくありません。


被害妄想が見られる精神疾患

被害妄想は人によって、精神的ストレスを感じた際に一時的に見られる場合もあります。しかし被害妄想が長期間続く、日常生活や人間関係に影響を及ぼしている際には、精神疾患によるものを疑うこともあります。

被害妄想が見られる疾患としては、統合失調症や妄想性パーソナリティ障害、認知症などが一般的です。妄想以外にも精神症状をともなうかどうかなどから、診断が区別されます。

妄想が見られる精神疾患について詳しく知りたい方は「妄想がある場合どのような病気が考えられる?病気の症状を解説」もあわせてお読みください。


被害妄想の人への対応

ここからは、被害妄想が見られる方への対応をご紹介します。
人間関係でのトラブルを予防するためにも、しっかりと理解しておきましょう。


話を傾聴して状況を把握する

まずは本人の話を聞いて、症状や思いを明確にしましょう。統合失調症や妄想性パーソナリティ障害は、被害妄想のほかにもさまざまな精神症状が見られるケースもあります。そのため、何が問題となっているのかを明らかにすることが大切です。

特に被害妄想は自覚しにくいとされており、周囲からの理解が得られず不信感を抱いている可能性もあるでしょう。本人が話すタイミングを待ちながら、共感する姿勢が必要です。


本人が言っていることを真に受けない

本人は事実だと思っていますが、他人からは被害妄想が「妄想」であることがわかります。

本人の言葉を真に受けてしまうと、精神的ストレスを感じるおそれがあるため注意が必要です。被害妄想であることを理解し、あまり干渉し過ぎないように接するのがポイントです。適切な距離感を保つことを意識しましょう。


力になれるとを伝える

被害妄想がある方は、大きな不安や他人への不信感を抱いている可能性があります。そのため、一人で悩みを抱え込んでいたり他人から距離を取りふさぎ込んでしまったりといった状態が見られる場合もあるでしょう。

その際には、家族や周囲の人が「私はあなたの見方です。困ったことがあれば力になります」と伝えてあげるのが大切です。


専門家の力を借りる

被害妄想によって、本人や周囲が精神的負担を感じている、日常生活や人間関係などに影響を与えている場合には、精神科や心療内科などの医療機関を受診することが大切です。

本人に自覚がないケースもあるため、周囲が異変に気づきサポートする場面もあるでしょう。日常生活に不安がある方は、精神科訪問看護を利用するのも選択肢のひとつです。

統合失調症の方が訪問看護の利用を検討している場合には「統合失調症で訪問看護を利用するには?サポート内容やメリットを解説」を参考にしてください。


被害妄想によって本人や家族が抱える問題点

被害妄想は、他人にとっては「妄想」とわかっていても、本人には自覚がないケースが多いとされています。そのため、家族や周囲は「事実でないのになぜそのようなことを言うのか」との悲しみや怒りを感じてしまうケースもあるでしょう。

特に身近な方ほど被害妄想による影響を受けやすいため、なかには関わりを避けてしまう場合もあるかもしれません。対して本人も、事実だと思っていることが「妄想」や「嘘」であると言われると、自分の思いや考えが他人に認められないとの葛藤や不満があらわれます。

まずは疾患や症状について双方が理解して、ともに治療に向き合うことが大切です。


統合失調症をはじめとする被害妄想の人への対応に悩んだら専門家に相談を

被害妄想のある方と関わる際には、今回ご紹介したポイントを意識することが大切です。被害妄想で難しいのは、第三者には妄想とわかっていても、本人は自覚していないケースが多い点です。

もしも被害妄想のある方への対応で困ったり悩んだりするのであれば、精神科などの専門家に相談することを検討しましょう。日常生活での不安が大きい方は、訪問看護を利用するのも選択肢のひとつです。

『訪問看護ステーションくるみ』は、精神科に特化した訪問看護ステーションです。利用者さま一人ひとりに合ったサポートを提供いたします。気になることがある方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

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