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【社長エッセイ】Vol.33 看護師でありながら看護師嫌いな私が「看護師さん」を考えたときに考える自分の姿

2024.08.21 くるみの社長エッセイ精神科訪問看護とは誠子さんシリーズ

大阪市全域を訪問区域とする『訪問看護ステーションくるみ』の代表、中野誠子が綴る『社長エッセイ』第33弾!

 

熱戦が繰り広げられたパリオリンピック、みなさんご覧になられましたか?

私は朝のワイドショーでやっているハイライトでしか見られていないうちに終わってしまいました。

年々オリンピックの間隔が短くなっている気がします。

これが歳を重ねるということか、と感じる今日この頃です。

 

さて今日からは特にテーマは決めずにフリーで書いていこうと思っています。

これまでのエッセイでも何度か書いてきましたが、私は看護師でありながら「病院」「看護師さん」が嫌いです。

今回はそんな私の「看護師さんが嫌い」ということから派生する話を書いていこうと思います。

 

実は私、中学生以降からは健康優良児で、何かしらの病気が原因で病院に行ったのは今日に至るまで5回もありません。

風邪もひかないし、インフルエンザなど流行り病にかかったこともありません。

そう聞くと、病院とかかわる機会も少ないし、嫌いになる理由がなさそうに思われるかもしれませんね。

ではなぜ私がこんなにも病院や看護師さんが嫌いなのかというと「幼少期の体験」にあります。

 

小さい頃、病院に行ったとき、白衣を着た看護師さんが出迎えてくれました。

その白衣が私にはお化けのように見えていました。

しかも、看護師さんは「痛くないよ〜」と言いながら痛い注射をしてくる。

先生もやっぱり白衣を着ているし、痛いことはしないから大丈夫! と思っていたけれど、私が嫌いなお薬を出してくる。

この人たちは私にだけこんなに怖いことをするのかな、と思ってしまい、苦手なことがたくさんある病院は大嫌いなところでした。

 

そんな「病院」や「看護師」が嫌いな私ですが、なんと「看護師になりたい!」と思い看護学校に入ります。

看護師になりたいと思ったキッカケについては過去に書いた→コチラ←から読んでもらえると嬉しいです。

今でも、そのときの自分の思考が理解できません。

これほどまでに怖いものだらけの病院で働く、大嫌いな看護師になりたいと思うほどの情熱が中学校2年生の私にはあったんですね。

苦手なものを凌駕する勢いで出てくる私の興味や関心、情熱があって、それに従って動けることは今でも私の長所だなと思います。

 

「看護師になりたい!」と思ったからといって、「看護師さん」を好きになったわけではありませんでした。

看護師さんが嫌い、ということは変わらなかったんですね。

なので、看護学校に入って一番びっくりしたのは先生が看護師さんだったことです。

今考えたら当たり前なのですが、そのときはそんなことを考える余裕もありません。

これからどんなことを学べるのかとワクワクしていたのですが、急に恐怖が大きくなったことを覚えています。

 

看護の演習や実習では自分でも驚くぐらい緊張してしまい、もともと不器用なのにそこに緊張が入るとうまくいきません。

演習のためにたくさんの練習と失敗を繰り返し、実習では「みんな、私をいじめているのかもしれない」という恐怖の思い込みと闘いながら頑張りました(笑)。

そして吐くくらい勉強をして、国家試験に通り、無事看護師になりました。

 

「看護師」になったそのとき、実は違和感を覚えたんですよね。

あんなに嫌いな「看護師」に、自分がなった。すごく怖い気持ちにもなりました。

 

でも、だから、「私だからなれる看護師さんになろう」と決めたのです。

 

普通の看護師さんだったら言わないようなことを私は言います。

よく利用者さんに変わってるねって言われます。

それは、看護師嫌いな看護師だからこそ 。。。 無意識に言っているんだと思います。

 

病院に来られる方はただでさえ不安な方が多いです。

そのなかで病院や看護師さんが怖いと思っている人もいると思います。

子どもたちのように「怖い」と言えたらどんなに楽か。

「怖い」と言えなくてしんどい気持ちのまま病院を受診して、そこにまた病気のことで不安が強くなる状況。

そんな状況に気付ける人でありたい。

 

「どんな表情をされているかな?」

「表情が緩まない理由はなんだろう?」

など、身体から出る小さなsignを見つけ、さまざまなアセスメントをしながら、気持ちを理解するための努力ができる看護師でありたい。

そう思って、24年目を迎えました。

 

訪問看護師になって利用者さんのお家にお伺いするとなったときも「もし看護師さんのことを怖いと思っている人だったら」「怖い人が家に来るってどんな気持ちだろう」ということをまず初めに考えました。

看護師はどんな人からもウェルカムで受け入れてもらえれる存在ではない、ということを念頭におきながら訪問するようにしています。

そうすることでしか感じられないことがあるのです。

 

利用者さんの経験や症状は私たちが想像できないようなことも多く、話を聞くにも技術や知識が必要です。

大切なのは理解したいという気持ちだけではなく、理解したうえで利用者さんがどうなりたいのか、そのうえで自分は何ができるのか、というビジョンを持って目標に向かって進む計画です。

 

私も看護師としてだけではなく人としてさまざまな経験をしています。

人と人とが関わるというなかで「私ができる看護」について考えつづけていきたい。

そのなかで「看護師さんが嫌い」という私の経験は、自分の見られ方についてさまざまな考え方ができます。

それが私の強みだと思っています。

 

看護師として、人として、利用者さんとの関わりを大切に日々成長していくために振り返りながら自分と向き合うこと、事実から目を逸らさないようにしながら前に進んでいきたいと思います。

 

次からは自分の経験について書いていこうかなと思ってます。

ではまた。

 

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