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僕たちが目指すのは「訪問看護経営」ではなく、看護そのものの提供である。【CEOコラム】Vol.083

HEROさんシリーズくるみの社長エッセイ

こんにちは。株式会社Make Careの代表取締役CEOであり、訪問看護ステーションくるみでマーケティングを担当している石森寛隆です。
XではHEROと名乗っていますので、もしよろしければフォローください。


さて。
訪問看護ステーションくるみは、この7月から第5期に入りました。

先日、第5期のキックオフを行いました。

今年も会場はトゥモローゲートさんをお借りしました。
相変わらず山吹シェフの美味しいお料理と、秦さんの細かな心配りに感動しきりでした。

そして、今回はいしずえ田邉さんや、オンラインではありますが、FiveStar訪問看護・栄養管理Station朝倉さんをお招きして講義をしてもらったり、参加社員全員で事例検討会を行ったりと、これまでと違う企画も盛り込みました。

さて、そんなキックオフですが、事業報告用に事前に作った資料が57ページになりました。

長いですw
我ながら、キックオフ資料に何をそんなに書くことがあるんだ、という話ではあります。

売上のこと。
利益のこと。
利用者さんのこと。
採用のこと。
機能強化型のこと。
医療的ケア児のこと。
茨木サテライトのこと。
これから会社としてどこへ向かうのか。
今期、社員のみんなに何をお願いするのか。
逆に、会社として何を約束するのか。
いろんなことを書きました。

せっかくなので、この資料は社員だけではなく、社外にもそのまま公開しようと思います。

(3期、4期も公開しましたが、外部公開用で編集したものでしたが、今回は「全公開」します。)
makecare_5th_kickoff(PDF・57ページ)

ただ、その57ページの中で、一番伝えたいことは何か。

売上3.5億円でもありません。
利益3,500万円でもありません。
機能強化型1でもありません。
今期のスローガンです。

必要な人に、必要なケアを、必要な時間、必要なぶん、過不足なく届ける。

これです。

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市、吹田市、尼崎市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

※訪問は20時まで
対応させていただいております。


まずは3期と4期のキックオフ資料を振り返ってみよう。

📕第3期キックオフ資料 は、
・精神特化の強化
・年間休日140日、オンコール専従体制
・SEOとWeb戦略の確立
といった、「1拠点を強くする」施策が中心でした。

📕第4期キックオフ資料は、
・事業領域の拡張
・組織レイヤーの整理
・複数専門領域を並列する構造づくり
など、「拡張フェーズ」の話を中心に展開しました。

前期キックオフの様子はこちらをご覧ください。
【CEOコラム】Vol.051 2025年10月4日、第4期キックオフを開催しました

僕たちが目指しているのは『訪問看護経営』ではない

そして5期です。

正直、僕たちは前期、大きな方向転換を行いました。
売り上げ目標を下方修正し、売り上げ至上主義的な超拡大路線から、地に足のついたバランス型経営への転換です。
未来の100億円企業。
その規模を目指すことをやめたわけではありません。
変えたのは、規模を追う「理由」と「順番」です。

まず必要な看護を届ける。その結果として会社が成長する。企業理念と照らし合わせて、そのプロセスを組み直しました。

この話は、僕の中ではかなり大事です。

僕たちが目指しているのは、
「訪問看護経営」ではありません。

僕たちが提供しているのは、
看護そのものです。

訪問看護という制度があって。
医療保険や介護保険という仕組みがあって。
その制度の中に診療報酬があって。
その結果として会社に売上が立つ。

もちろん会社を経営している以上、それらを理解する必要はあります。
制度を知らなければ会社は運営できないし、数字を見なければ経営はできません。
でも、それは全部「手段」です。

僕たちの仕事の中心にいるのは、制度でも、加算でも、売上でもない。
利用者さんです。

その人に、今どんな看護が必要なのか。
週に何回必要なのか。
何分必要なのか。
逆に、今は何をしなくてもいいのか。

その人の状態や生活を見ながら考えて、必要なぶんだけ届ける。

だから、
必要な人に、必要なケアを、必要な時間、必要なぶん、過不足なく届ける。

「たくさん訪問する」でもない。
「長く訪問する」でもない。
「売上を最大化する」でもない。
必要な看護を、過不足なく届ける。

これが、第5期も絶対にブラしてはいけない軸です。


それなのに、第5期は「利益最大化元年」です

ここだけ切り取ると、ちょっと矛盾して見えるかもしれません。

第5期のキックオフ資料には、堂々と
「利益最大化元年」
と書いています。

今期は売上3.5億円。
営業利益3,500万円以上。
利益率10%を目指します。

4期までは、とにかく事業を大きくすることを優先してきました。

2022年11月に開所して、1期目の売上は2,900万円。
期末の利用者さんは65名。
看護師は5名でした。

4期末には、売上2億5,700万円。
利用者さん341名。
訪問看護師28名まで増えました。
4年間で売上は約9倍です。

でも、そこで一度考えました。
会社を大きくすることは、本当に目的なのか。

もちろん違います。
利用者さんが1,000人になったら偉いわけでもない。
売上が10億円になったら偉いわけでもない。
訪問看護ステーションを100店舗作ったら偉いわけでもない。

僕たちがやりたいのは、店舗数を増やすゲームではありません。
必要としている人に、看護を届けることです。
だったら、会社が続かなければ意味がない。


利益は「看護を続けるための体力」

給与を上げるにも、お金がいります。
新しい看護師を迎えるにも、お金がいります。
専門看護師や認定看護師を育てるにも。
特定行為研修に送り出すにも。
医療的ケア児を受け入れるための教育や体制を作るにも。
24時間365日の緊急対応を維持するにも。
全部、お金がいります。

そして何より。
経営に余裕がなければ、
「この利用者さんを受け入れたら大変そうだから」
「少し遠いから」
「効率が悪いから」
そんな理由で、経営側が看護に制限をかけるようになります。

僕は、それをやりたくない。

だから、うちの看護師には「この人を受け入れたら会社的に大丈夫かな」なんて考えさせたくない。そこを考えるのは、僕たち経営側の仕事です。

必要な人を受け入れられる余白を持っていたい。
必要なら30分行く。
必要なら60分行く。
週1回でいい人には週1回。
週3回必要な人には週3回。

良くなって訪問看護が必要なくなったら、卒業する。

利用者さんが回復して訪問看護を卒業すれば、経営数字上は「▲1」です。
でも、それは僕たちにとって、むしろ最高の成果です。
利用者数を増やすこと自体が目的なら、卒業はマイナスです。
でも、僕たちの目的は利用者数を増やすことではなく、その人に必要な看護を届けることです。

利用者数が1人減ることが、僕たちにとって最高の成果になることがある。

だからこそ会社には体力が必要です。
その体力が、利益なんだと思っています。

資料には、
「利益は目的ではない。必要な人に、必要なケアを届け続けるための責任である。」
と書きました。

僕は、本当にそう思っています。


「理念か、利益か」という二択をしない

医療や福祉の仕事をしていると、ときどき
「理念」と「利益」が反対側に置かれます。

利用者さんのためを思うなら、利益を追うべきではない。
利益を追う会社は、利用者さんよりお金を見ている。

でも、この二択自体が僕は違うと思っています。

利益が出ない会社は、いつか続けられなくなります。

給与も上げられない。
教育にも投資できない。
採用もできない。
新しい挑戦もできない。
そして最後には、利用者さんに看護を届けられなくなる。

それでは理念も守れません。

だから、
理念か、利益か。
ではなく、
理念も、利益も。

良い看護を続けるために、ちゃんと利益を残す。

残した利益を、また看護に戻す。
第5期は、その循環を作る一年にします。


第5期の数字も、戦略も、全部公開します

今回公開する資料には、かなり細かいところまで書いてあります。

売上3.5億円をどう作るのか。

機能強化型3から2、そして1へどう進むのか。

人件費をどう考えているのか。

利益3,500万円を何に使うのか。

採用をどう進めるのか。

茨木サテライトをどう育てるのか。

全国の訪問看護ステーションと、どう連携していくのか。

計画どおりにいかなかった場合に、どうするのか。

会社として考えていることを、かなりそのまま入れています。

利益3,500万円についても、その使い道として、給与・処遇改善、教育・研修、設備・体制への投資、内部留保、次の成長投資まで示しました。

社員にだけ数字を見せて、
外向きには綺麗な理念だけを話す。
それも、なんか違うなと思いました。

だったら、両方見てもらえばいい。

僕たちには理念があります。

同時に、かなり現実的に数字も見ています。

その両方が、今の訪問看護ステーションくるみです。

必要な人に、必要なケアを。

第5期。

売上3.5億円を目指します。
利益3,500万円を残します。
機能強化型1を目指します。
看護師も増やします。
医療的ケア児の受け入れも広げます。
茨木にも新しい拠点を作ります。

でも。
これらは全部、目的ではありません。

僕たちが目指しているのは、「訪問看護経営」ではない。

看護そのものを提供することです。
必要な人に、必要なケアを、必要な時間、必要なぶん、過不足なく届ける。

そのために会社を強くする。
そのために利益を残す。
そのために制度を使う。
そのために仲間を増やす。

順番を、絶対に逆にしない。

資料の最後には、
「未来の看護は、今日の利益から始まる。」
と書きました。

たぶん、その前にもう一つ付け加えるなら、

未来の利益も、今日の看護から始まる。

なんだと思います。

目の前の一人に、ちゃんと看護を届ける。
その信頼が次の人につながる。

結果として会社が成長する。
そして、そこで生まれた利益を、また看護に戻す。
第5期は、そんな一年にしたいと思っています。

makecare_5th_kickoff(PDF・57ページ)

この記事を書いた人

石森寛隆

株式会社 Make Care 代表取締役 CEO

石森 寛隆

Web プロデューサー / Web ディレクター / 起業家

ソフト・オン・デマンドでWeb事業責任者を務めた後、Web制作・アプリ開発会社を起業し10年経営。廃業・自己破産・生活保護を経験し、ザッパラス社長室で事業推進に携わる。その後、中野・濱𦚰とともに精神科訪問看護の事業に参画。2025年7月より株式会社Make CareのCEOとして訪問看護×テクノロジー×マーケティングの挑戦を続けている。

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