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間欠性爆発性障害の薬|種類と効果、続けられないときの対応

精神科訪問看護とは

医療機関を受診し、間欠性爆発性障害の治療として薬が処方されたものの、「本当に効いているのか分からない」「本人が飲むのを嫌がる」「副作用が心配で続けられない」といったお悩みを抱えるご家族は少なくありません。

せっかく治療の一歩を踏み出したのに、服薬がうまく進まず、どうすればよいか分からないまま時間が過ぎている方もいらっしゃると思います。この記事では、間欠性爆発性障害における薬物療法の目的や、服薬が続かないときに家族がどのように考え、対応していけばよいのかを解説します。

関連記事:間欠性爆発性障害とは?症状・原因・治療法を徹底解説

 

ご不安な気持ちが強い時や、文章を読むのがお辛い時は、無理をせず私たちにお声がけください。

精神科の専門スタッフが、あなたの状況に合わせてお話をお伺いします。まずはお気軽にご相談ください。

大阪市、寝屋川市、守口市、
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「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

※訪問は20時まで
対応させていただいております。

 

間欠性爆発性障害に「飲めば怒らなくなる薬」はあるのか

まず結論からお伝えすると、間欠性爆発性障害に対して「これを飲めばピタリと怒らなくなる」といった、魔法のような特効薬はありません。薬物療法は、怒りそのものを完全に消し去るためのものではなく、別の目的を持って行われます。

 

薬は何を目的に使われるのか

間欠性爆発性障害の治療において、薬は「衝動のコントロールをしやすくするための土台作り」を目的に処方されます。些細なことで感情が沸騰し、自分でも抑えきれずに爆発してしまう状態は、脳内の情報伝達のバランスが関係している可能性が指摘されています。

薬物療法によってこのバランスを整えることで、怒りを感じたときに「爆発する前に一呼吸おける余裕」を持たせることが期待されます。薬だけで完結するのではなく、心理的なアプローチと並行して進めるためのサポート役として位置づけられています。

関連記事:間欠性爆発性障害の治し方|本人・家族ができることと専門的な治療法

 

どのような薬が使われるのか

間欠性爆発性障害の治療では、患者さん一人ひとりの状態に合わせて医師が薬を選択します。

 

怒りそのものを標的にした薬ではない

処方される薬は、「間欠性爆発性障害の専用薬」ではありません。一般的には、抗うつ薬や気分安定薬といった分類の薬が用いられることがあります。これらは、怒りそのものを対象にした薬ではなく、背景にある気分の不安定さや、併存する他の状態に対して用いられることがあるものです。

そのため、他の疾患の治療に使われる薬が処方されることもありますが、それは決して珍しいことではありません。どのような薬がご本人に合っているかは、日々の生活の様子や症状の現れ方を踏まえて主治医が判断します。

 

効果の感じ方には個人差がある

薬を飲み始めてから効果を実感するまでのペースや、その現れ方には大きな個人差があります。飲んだ翌日からすぐに劇的な変化が現れるものではなく、少しずつ波が穏やかになっていくような経過をたどることが一般的です。

そのため、「まだ怒るから効いていない」と焦るのではなく、長期的な視点で変化を観察していく姿勢が助けになります。

 

副作用が心配なときの考え方

薬を飲むうえで、ご本人もご家族も気がかりなのが副作用の存在です。体調に何らかの変化が起きたとき、どのように対処すればよいのでしょうか。

 

自分の判断で中止しないことが大切な理由

「薬が合わないかもしれない」「体調がおかしい」と感じたとき、最も避けたいのは自己判断で服薬を中止することです。急に薬をやめてしまうと、心身の状態が不安定になり、かえって症状の波が大きくなってしまうリスクがあります。

どのような状況であっても、自己判断で中止せず、まずは主治医に相談してください。

 

気になる症状を医師・薬剤師にどう伝えるか

服薬中にいつもと違う体調の変化や気になる症状があれば、些細なことでも医師や薬剤師に相談してください。その際、「いつから」「どのようなときに」「どんな症状が現れるのか」をメモしておくと、スムーズに伝わります。ご本人がうまく伝えられない場合は、ご家族が気づいた客観的な変化を伝えることも有用です。

 

服薬が続かなくなるのはどんなときか

間欠性爆発性障害の治療において、薬を処方通りに飲み続けることは容易ではありません。服薬が途切れてしまう背景には、いくつかのよくあるパターンが存在します。ご本人が怠けているからではなく、そこには理由が隠されています。

 

効いている実感が持てない

薬の効果はゆっくりと現れることが多く、日々の生活のなかで「良くなっている」という実感が湧きにくいことがあります。ご本人としては「毎日飲んでいるのに、イライラする気持ちは変わらない」と感じ、次第に飲む意味を見失って服薬をやめてしまうパターンです。

 

落ち着いてきたので、もう必要ないと感じる

逆に、薬の効果が現れて感情の爆発が減ってくると、「もうすっかり良くなった」「病気は治った」と思い込み、ご本人の判断で薬をやめてしまうケースも多々あります。良くなった状態を維持するための薬であっても、落ち着いているときに薬を飲むことへの抵抗感が強まり、自己中断につながりやすくなります。

 

飲み忘れが積み重なる

仕事や日常生活の忙しさ、生活リズムの乱れなどから、うっかり薬を飲み忘れることが増え、そのまま服薬の習慣が途絶えてしまうこともあります。特に、複数の薬を飲むタイミングが決められている場合、管理が煩雑になって継続が難しくなることがあります。

 

そもそも治療が必要だと本人が思っていない

ご本人が「自分は病気ではない」「怒るのは周囲のせいだ」と感じており、治療の必要性を心から納得していない場合、服薬は続きません。家族に言われてしぶしぶ受診したものの、薬を飲むことに対しては強い拒否感を持っているケースです。

なお、そもそも間欠性爆発性障害にあてはまるのかどうかを確かめたい場合は、他の状態との違いを整理した記事もあわせてご覧ください。

関連記事:間欠性爆発性障害のチェックリスト|セルフチェックと他の疾患との見分け方

 

服薬が続かないとき、家族にできること

服薬がスムーズにいかないとき、ご家族はどのように対応すればよいのでしょうか。

服薬を家族が管理し続けるのは負担が大きく、関係も悪化しやすいものです。ご家族だけで抱え込まず、第三者が入る選択肢を検討することも一つの方法です。たとえば精神科訪問看護では、看護師がご自宅を訪問して体調や服薬状況の確認を行い、気になる点を主治医に共有する役割も担っています。このような外部のサポートを活用することで、ご家族の負担を減らすことができます。

 

飲ませることを家族の役割にしない

「薬を飲んでほしい」という思いから、ご家族が毎日「薬を飲んだか」と確認したり、口うるさく管理しようとしたりすると、ご本人は監視されているように感じ、反発を招くことがあります。服薬管理を家族の責任として抱え込まず、あくまで治療の主体はご本人であることを尊重する距離感が大切です。無理に飲ませようとして関係が悪化することは避けたい事態です。

 

気づいたことを主治医に伝える方法

ご本人が薬を飲めていないことや、飲み残しがあることに気づいた場合は、ご本人を責めるのではなく、その事実を次回の診察で主治医に伝えてください。「薬が残っているようです」「飲むのを嫌がっています」とありのままの状況を伝えることで、主治医は薬の種類や飲む回数を見直したり、ご本人にとって負担の少ない治療法を再検討したりすることができます。

関連記事:間欠性爆発性障害の接し方|爆発中・落ち着いた後・受診を促す方法を解説

 

市販薬や漢方で対処できるのか

「病院の薬は副作用が怖いので、市販薬や漢方薬でどうにかしたい」と考える方もいらっしゃいます。しかし、間欠性爆発性障害の治療として、自己判断で市販薬や漢方薬を代替手段として用いることは推奨されません。

これらは根本的な治療の代わりになるものではなく、場合によっては現在処方されている薬との飲み合わせに問題が生じることもあります。市販薬や漢方を取り入れたい場合は、必ず事前に医師や薬剤師に相談し、安全性を確認したうえで使用してください。

 

よくある質問

 

Q1 薬を飲めば、家族に当たらなくなりますか

薬は衝動をコントロールしやすくする土台を作りますが、それだけで家族への怒りが完全に消えるわけではありません。薬物療法に加えて、ストレスへの対処やコミュニケーションの方法を見直す心理的なアプローチを組み合わせることが重要です。

 

Q2 本人が飲みたがりません。家族が飲ませてもよいですか

ご本人の同意を得ないまま服薬させることは避けてください。信頼関係が損なわれ、その後の治療が成り立たなくなります。飲めない理由を主治医に共有し、対策を相談してください。

 

Q3 他の科でもらっている薬との飲み合わせは大丈夫ですか

他の医療機関で処方された薬や、ドラッグストアで購入した薬を併用する場合は、必ず主治医や薬剤師に確認してください。お薬手帳を一つの病院や薬局にまとめ、常に最新の情報を医療者に伝えることが安全な治療につながります。

まとめ

  • 間欠性爆発性障害の薬物療法は、怒りそのものを消すのではなく、衝動をコントロールしやすくする土台を作る目的で行われます。
  • 薬は背景にある状態に合わせて処方されるため、種類や効果の感じ方には個人差があります。
  • 服薬が続かないことには理由があります。ご家族が管理の責任を負いすぎるのではなく、気づいた事実を主治医に共有することが大切です。
  • 副作用や飲み合わせへの不安、服薬の中断については、自己判断せず必ず医師や薬剤師に相談してください。

ひとりで抱え込まないでください。私たちがそっと寄り添います。

ご家族やご本人だけで抱え続けることの苦しさを、私たちは知っています。

「少し話を聞いてほしい」だけでも大丈夫です。まずはお気軽にご相談ください。

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対応させていただいております。

 

参照:DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)

参照:連合小児発達学研究科

 

この記事を監修した人

中野誠子

株式会社Make Care 代表取締役社長

中野 誠子

看護師 / (元)重症心身障害児者認定看護師

精神科病棟勤務・看護学校教員として経験を積み、「こころに寄り添う看護」を志す。石森・濱𦚰とともに株式会社Make Careを創業。現在は訪問看護ステーションくるみの代表として現場に立ちつつ、メディアにも積極的に登場し、地域精神医療の啓蒙とアップデートに挑む。

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