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【社長エッセイ】Vol.80 病名がついていないしんどさと付き合う

くるみの社長エッセイ精神科訪問看護とは誠子さんシリーズ

大阪市全域を訪問区域とする『訪問看護ステーションくるみ』の代表、中野誠子が綴る『社長エッセイ』第80弾!

 

最近は雨がたくさん降ったり、台風が続いたりして「梅雨やなぁ」と感じる日が増えました。

このジメジメだけは、どうにも好きになれません。
なんとかいいところを探そうと思うのですが、なかなか見つからないんですよね。

皆さんは、この季節の好きなところを見つけられますか?

さて今回は、自分の体について考えたことを書いてみようと思います。

 

大阪市、寝屋川市、守口市、
門真市、大東市、枚方市、吹田市、尼崎市全域対象

“精神科に特化”した
訪問看護ステーション
「くるみ」

06-6105-1756 06-6105-1756

平日・土曜・祝日 9:00〜18:00 
【日曜・お盆・年末年始休み】

※訪問は20時まで
対応させていただいております。

 

「異常なし」と言われても、しんどさはある

40歳を過ぎてから、自分の体との付き合い方が変わりました。

若い頃は、多少無理をしてもなんとかなりました。
寝不足でも働けたし、忙しい日が続いても気力で乗り切れていました。

でも今は違います。

朝起きても疲れが残る。
夜中に何度も目が覚める。
体は重いのに、検査では「異常ありません」と言われる。

異常がないことはもちろん安心です。
でも、しんどさは確かにあります。

この「病名がついていないしんどさ」は、経験した人にしかわからない苦しさがあるように思います。

 

苦しさに名前がつくという救い

以前、ある利用者さんがこんな話をしてくださいました。

「ずっとしんどくて、何が悪いんだろうと思っていました。勇気を出して病院へ行き、病名を告げられたとき、私はうれしかったんです。『あぁ、このしんどさは病気だったんだ』って」

その言葉が、とても印象に残っています。

病気だとわかってうれしいなんて、不思議に聞こえるかもしれません。
でも、その方が喜んでいたのは病気そのものではありません。

「自分の苦しさには理由があった」
「気のせいでも、怠けでもなかった」

そうわかったことが、何よりの救いだったのです。

だからこそ、病名がつかないしんどさは、時に病気そのものより苦しいことがあります。
人に説明しづらい。
理解されにくい。
そして、自分自身でさえ、「甘えているだけかもしれない」と責めてしまうことがあります。

 

今の自分を受け入れるということ

私自身、この一年ほど体調の変化と向き合っています。
原因を探し、生活を見直し、できることを一つずつ試してきました。
それでも以前のようには戻りませんでした。

だから気づいたのです。

私はずっと、「昔の自分」に戻ろうとしていたことに。
40代なのに30代の働き方をしようとしていました。
20代と同じ体力を求めていました。

でも、それは今の自分を否定し続けることでもありました。

年齢を重ねるということは、衰えることだけではありません。
無理をする力は少し減っても、自分を守る力は育っていく。
勢いだけではなく、長く続けるための知恵が身についていく。

経営も同じです。
走り続けることよりも、長く走り続けられることのほうが大切です。

体もきっと、それを教えてくれているのだと思います。

病名がついていないしんどさは、不安になります。
でも、そのしんどさまで否定する必要はありません。

今の自分の体が感じていることは、本物です。
検査結果だけでは測れないものが、人にはあります。

だから私は、昔の自分に戻ることを目標にするのをやめました。

今日の自分に合った働き方をする。
今日の自分に合った休み方をする。

なかなか簡単にはできませんが、その積み重ねが、これからの人生を長く歩いていく力になるのだと思っています。

病名がついていないしんどさは、人生を止めるものではなく、生き方を整えるための静かな合図なのかもしれません。

 

さいごに

名前のつかない苦しさを抱えながら生きている人は、きっと少なくありません。
だからこそ、自分のしんどさを、誰よりも先に自分自身が信じてあげてほしい。

その優しさが、自分を守り、これから先の人生を支えてくれるのだと、私は思っています。

さあ、次は何を書こうかな。

この記事を書いた人

中野誠子

株式会社Make Care 代表取締役社長

中野 誠子

看護師 / (元)重症心身障害児者認定看護師

精神科病棟勤務・看護学校教員として経験を積み、「こころに寄り添う看護」を志す。石森・濱𦚰とともに株式会社Make Careを創業。現在は訪問看護ステーションくるみの代表として現場に立ちつつ、メディアにも積極的に登場し、地域精神医療の啓蒙とアップデートに挑む。

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