シングルマザーでも、看護師として働くことは可能です。厚生労働省の「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」によると、母子世帯の86.3%もの母親が就業しており、そのうち48.8%は正規の職員・従業員として働いています。
しかし看護師の仕事形態は不規則であり、職場によっては仕事と育児の両立が難しいケースもあるでしょう。
この記事では、看護師のシングルマザーにおすすめの職場や働き方をご紹介します。
参照:厚生労働省「令和3年度 全国ひとり親世帯等調査結果の概要」
看護師のシングルマザーが抱える悩み
シングルマザーであっても看護師として働くことは可能ですが、仕事と家事育児を両立するのは大きな負担となります。
ここでは、シングルマザーの方が看護師として働くうえで生じる、悩みや問題について解説します。
子育てと仕事の両立が難しい
子どもの人数や年齢によっても悩みや問題は異なりますが、子どもが小さいうちは育児に手がかかり、状況によっては仕事に影響を与えてしまう可能性があります。特に急な体調不良で保育園に預けられない、自分しか子どもの世話をする人がいないといった状況では、仕事を休まざるを得ないケースもあるでしょう。
ほかにも、看護師の仕事は土日祝日関係ないため、子どもの授業参観や学校行事に合わせて休みを取らなければなりません。どうしても子ども優先の生活になるうえ、自分のキャリア形成や職場への気遣いに悩む方も多いのではないでしょうか。
収入が少なくなる可能性がある
子どもがいる場合、勤務時間や仕事内容に制限ができ、収入が少なくなる可能性があります。
看護師の平均賃金は、一般企業と比べて高い水準にあります。その理由としては、夜勤手当や休日手当などの所定外給与が多いためです。しかし、育児中だと夜勤に入ったり、休日に出勤したりするのが難しいケースも多いでしょう。さらには、時短勤務を余儀なくされる家庭もあるかもしれません。
そうすると、フルタイムで夜勤にも入っている看護師と比べると、収入が少なくなってしまうのです。実際に夜勤なし時短勤務の場合、夜勤ありフルタイム勤務よりも5〜10万円近く、給与に違いが見られることもあります。
参照:厚生労働省「第一部|社会保障を支える人材の確保参照P28(図表1-2-24 )」
看護師のシングルマザーにおすすめの働き方と職場
看護師といっても、さまざまな働き方や職場があります。自分の家庭環境やライフスタイルに合わせて、働きやすい環境を選択することが大切です。
ここでは、看護師のシングルマザーにおすすめの働き方と職場をご紹介します。
入院患者がいないクリニックや訪問看護
入院患者がいないクリニックや病院、訪問看護では夜勤がないため、規則的な働き方が可能です。さらに診療時間が決まっているため、残業も少なく、育児と仕事の両立もしやすいでしょう。
また、大きな病院のように係活動など、看護以外の仕事をする時間は少なくなります。
しかし小規模なクリニックでスタッフの数が少ない場合、仕事を休みづらいといった難点があります。
訪問看護に興味のある方は、「訪問看護ステーションに転職したい方向け|病棟との違いや訪問看護のやりがい、メリットも解説」の記事もあわせてご覧ください。
職員専用の託児所がある病院
大きな総合病院や大学病院では、職員限定の託児所を設置しているところもあります。そこでは夜間や土日、病児保育も可能なケースも多いため、シングルマザーでも「フルタイムや夜勤をしながら働きたい!」と考えている方におすすめです。
託児所は職場のすぐ近くに設置されているケースが多いため、お迎えの時間短縮にもつながるでしょう。
土日休みの保育所や福祉施設
看護師は病院だけでなく、保育所や福祉施設などでも活躍できます。24時間対応の介護施設では、夜間勤務があるため難しいかもしれませんが、デイサービスの福祉施設では働きやすいでしょう。
平日出勤がほとんどなので、休日の学校行事にも参加しやすい点がメリットです。
給与が比較的高い夜勤専従
実家暮らしの場合や、両親に子どもを預けられる環境であれば、夜勤専従として働くのも選択肢のひとつです。日勤よりも少ない勤務日数で、比較的高い収入が期待できます。
しかし生活が不規則になりやすいため、子どもとの時間を作ったり、自分の体調を整えたりするための工夫が必要です。
シングルマザーで看護師として働くなら訪問看護もおすすめ
シングルマザーでも、仕事と家事育児を両立しながら、看護師として働くことは可能です。しかし負担を考慮して働くのであれば、働き方や職場選びも重要なポイントです。
今の働き方に不満を感じている方や、仕事と育児の両立に難しさを感じている方は、今回ご紹介した働き方や職場への転職を検討してみましょう。
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