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【訪問看護】訪問回数の上限は週何回?介護・医療保険ごとに解説

2024.06.27 精神科訪問看護とは

訪問看護は介護・医療保険ごとに、利用回数の上限が決められています。利用者さまごとの状況や訪問回数を把握するためにも、利用回数の上限について正しく理解しておきましょう。

この記事では、介護・医療保険ごとの訪問看護の利用回数や時間などについて解説します。

介護保険における訪問看護の訪問回数上限

まずは、介護保険を利用している方の訪問看護の回数上限と、同日に複数回利用する場合の注意点について解説します。

関連記事:訪問看護の料金はどのくらい?負担を減らしたいときに使える制度を紹介!

介護保険では訪問回数の上限はない

介護保険で訪問看護を利用する際、回数の上限はありません。

1回あたりの利用時間は20〜90分であり、必要な支援や看護によって選択できます。なお、理学療法士や作業療法士などの訪問は90分を過ぎて設定されることもあるようです。利用した時間によって診療報酬が変化します。

同日に2回以上の利用は2時間空ける必要がある

介護保険で同日中に複数回の訪問看護を利用する場合、前の訪問から2時間を空けるルールが設けられています。

2時間未満で訪問看護を利用した場合は、前回の介入時間と合算されることを覚えておきましょう。ただし緊急時や訪問リハビリなどほかの職種による訪問の場合などは、例外となるケースもあります。

参照:厚生労働省/訪問看護のしくみ

医療保険における訪問看護の利用回数の上限

次は、医療保険で訪問看護を利用する際の回数上限などを見てみましょう。

医療保険で訪問看護を利用する際は、回数の上限が決められています。ただし、特定の条件を満たした場合は上限を超えて利用可能です。

原則週3回までの利用が限度

医療保険における訪問看護の利用回数は、原則1日1回、週3回までが限度です。利用時間は介護保険と同様に、1回あたり20〜90分までとなります。

原則として利用できるのは1か所の訪問看護ステーションのみである点に注意しましょう。

特定の条件に当てはまる場合は週4回以上利用可能

以下の条件に当てはまる場合、限度を超えて週4回以上の利用が可能となります。

・厚生労働大臣が定める者(特掲診療料・別表第7または別表第8)
・特別訪問看護指示書を交付された者

この場合、同じ訪問看護ステーションであれば1日に2〜3回の利用が可能であり、別日であれば複数の訪問看護ステーションの利用も可能です。

退院日は必要と判断された場合のみ利用可能

退院日に訪問看護の点数は算定されないため、原則利用はできません。

ただし、医療保険では厚生労働大臣の定める状態(別表7・8)に当てはまり、なおかつ主治医が「必要である」と判断した場合は例外として利用・算定可能です。

また、介護保険を利用している方は、厚生労働大臣の定める状態(別表8)に当てはまる方であれば、退院日当日に訪問看護を利用できます。

参照:厚生労働省/訪問看護のしくみ

特別訪問看護指示書が交付される条件

医療保険において、訪問回数の上限を超えて利用する際に必要となるのが「特別訪問看護指示書」です。

特別訪問看護指示書は、主治医により「一時的に訪問看護の回数を多くする必要があると」認められた場合に交付されます。急に状態が悪くなり、週4回以上の訪問が必要と判断された場合が該当します。

利用者さまごとの上限回数を把握するためにも、交付条件を覚えておきましょう。

参照:厚生労働省/訪問看護のしくみ

訪問看護における特掲診療料別表7と別表8

「特別訪問看護指示書」の発行以外にも、訪問回数の上限が増える条件があります。それが、「厚生労働大臣が定める疾病等」の「別表第7」と「別表第8」に当てはまる方です。
それぞれの疾病や健康状態を表にまとめました。

別表第7
末期の悪性腫瘍

多発性硬化症

重症筋無力症

スモン

筋萎縮性側索硬化症

脊髄小脳変性症

ハンチントン病

進行性筋ジストロフィー症

パーキンソン病関連疾患

多系統萎縮症

プリオン病

亜急性硬化性全脳炎

ライソゾーム病

副腎白質ジストロフィー

脊髄性筋萎縮症

球脊髄性筋萎縮症

慢性炎症性脱髄性多発神経炎

後天性免疫不全症候群

頸髄損傷

人工呼吸器を使用している状態

※出典:厚生労働省/訪問看護のしくみ

別表第8
イ:在宅悪性腫瘍等患者指導管理

もしくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態

または気管カニューレもしくは留置カテーテルを使用している状態

ロ:以下のいずれかを受けている状態にある者

在宅自己腹膜灌流指導管理

在宅血液透析指導管理

在宅酸素療法指導管理

在宅中心静脈栄養法指導管理

在宅成分栄養経管栄養法指導管理

在宅自己導尿指導管理

在宅人工呼吸指導管理(別表第8のみ)

在宅持続陽圧呼吸療法指導管理

在宅自己疼痛管理指導管理

在宅肺高血圧症患者指導管理

ハ:人工肛門または人工膀胱を設置している状態

ニ:真皮を超える褥瘡の状態

ホ:点滴注射を週3日以上行う必要があると認められた状態

(在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者)

※出典:厚生労働省/訪問看護のしくみ

上記のように、細かく条件が設定されているため、利用者さまごとに当てはまる疾病・健康状態を確認することが大切です。

訪問看護師として働くなら訪問回数の上限について理解しておこう

訪問看護の利用回数は保険種別や健康状態によって異なるため、利用者さまごとに確認する必要があります。

訪問看護の利用回数や制度に関する知識は、現場で働きながら習得できます。在宅医療に興味のある方は、ぜひ『訪問看護ステーションくるみ』で一緒に働きませんか?興味がある方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

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